爬虫類友達
短いです
新しい会社には私が10ヶ月休職していたことを言わずに入社した。
というよりも、選考の段階で聞かれたら答えようと思っていたが、伝える機会もなく内定。
最終面接前に現職の直近の給与や、健康状態の資料を提出すると思っていたので、入社前に一悶着あるかなと思っていたが特に何もなく…
転職エージェントには勿論伝えていたが、
「聞かれたら答えるでいいと思いますよ。業務が原因ではないですし、話せば先方も分かってくれそう」
とのことだった。
実際、無理に嘘をついて隠す必要もないと思っていたし、話した結果、鬱が原因でお見送りになったら縁がなかったと思うようにしていた。
そして何事もなく入社。
雰囲気の良い会社だったので、私は自己紹介の時点で蛇と暮らしていることを伝えた。
「え!? 蛇って飼えるの??」
「11匹?? どゆこと??」
「怖くないの?」
等々
全員が驚いていたが「気持ち悪い」と言ってくる人は一人もいなかった。
それがとても心地よかった。
この会社に入社して、何気に言われて嬉しかったことがある。
「五十嵐さんて精神的に強いよねー」
「偉い人と話す時も全然緊張してないよね?」
「誰とでも交流できるよね」
鬱になって引きこもっていた私にとって、この言葉たちは私の自信になるものだった。
自己肯定感があがるあがる。
きっと、私が鬱になっていたと言っても、誰も信じてくれないだろう。
『鬱になる人=精神的に弱い人』
というのが一般的なイメージだと思う。
でも実際に鬱を経験してみて、必ずしもそうとは限らない、と思えるようになった。
もう一つ、入社して嬉しかったことがある。
それは『爬虫類友達』に出会えたこと!!
新しい会社には爬虫類の多頭飼いをする人が、私以外にもう一人いたのである。
「実は、私もレオパとかアオジタとかアメフクラとか飼ってるんです!!」
「え!!! 結構なマニアじゃないですか!」
レオパは『レオパードゲッコー』
アオジタは『アオジタトカゲ』
アメフクラは『アメフクラカエル』
爬虫類で1番有名で飼育人口が多いのはレオパードゲッコーだろう。
しかし、アオジタトカゲやアメフクラカエルも飼育しているとなるとそれはもうマニアである。
ただ、残念なこともあった。
「私、色々手広く飼育してるんですが、蛇だけはダメなんです…」
彼女の唯一苦手な爬虫類が、まさかの蛇。
過去に噛まれそうになったことがあって、苦手になったんだそう。(見るのは平気!)
実は、爬虫類飼育者にもそれぞれの界隈というものがある。
1番飼育者人口が多いのは前述した通り、レオパ等のトカゲモドキ飼育者。
初心者からマニアまで愛されるトカゲモドキは、所謂可愛い爬虫類が好きなマニアに大人気である。
他にもモニター系(大型のトカゲ類)マニアもいれば、私のように蛇ばかり飼育するマニアもいる。
偏見ではあるが、マニアの中でもカメレオンが好きな人は『変わった人』や『変態』のイメージだ。
(カメレオンばかり飼育している人はきっと自覚があるだろう)
つまり何が言いたいのかというと、同じ爬虫類飼育者でも色んなタイプがいるということ。
新しい会社で出会ったマニアは、私と好みが違っていたが、それでもお互いに知識はある。
2人で飲みに行った時は、飼育の苦労話や珍しい種類の入荷話、おすすめのショップや爬虫類イベントなどなど…
話題が尽きなかった。
私の独断と偏見による蛇紹介No.7(5段階評価)
クスシヘビ
美しさ★★
危険度★
飼育難易度★★
お迎え金額★