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5年後 。

「お母さん、これ本当に似合ってる?」

「似合ってるゞ。はい、もうすぐ始まるんだから席取りくらいしに行きなさい。澪亜ちゃんもいるんでしょ?」



あれから大分時は経ち、今日は待ちに待った成人式だ。高校入学後ちょくちょく連絡は取り合って居たものの、澪亜とは中学の卒業式以来会っていない。私は今やりたい事をするために県外の大学へ通っている。初彼氏が出来たのも、大学へ通ってからだ。


「あれ、五十嵐?」

「あ、竹田くん。久しぶりだね」

「おう。久し振り。なんか、変わんねーな笑」

「竹田くんもね?笑」


席取りに行くと、中学のとき仲良かった子達が居て。思い出話に花を咲かせてわいわいしてたら式が始まってしまった。



:



式が終わり、澪亜を見つけられないまま中学の同窓会へ向かう。


「吹雪、?」

「澪亜?」

「会いたかった!」

「私も!」


久し振りに会う澪亜は当たり前だけど中学の時よりも大人っぽくなってて、青っぽく染めた髪がとても映えてた。中学の頃に戻ったような、そんな感覚になって行く。


「髪、似合ってる」

「そーぉ?吹雪が絶対似合うよって言ってくれた青にしてみたの!だからそう言ってくれて嬉しい」

「覚えてたんだ笑」

「だって嬉しかったんだもん」


同窓会では澪亜と最近の話をしたり昔話に花を咲かせたり。そろそろ終盤に差し掛かって来た頃に既に成人済みの私は少しだけ酔っていた。


「ねぇ、澪亜」

「んー?どしたの?吹雪」

「なんで、なんであの時一宮先輩と付き合ってたの?」

「ぇ、?」

「だって、結局1ヶ月も行かなかったじゃん。一宮先輩に聞いたけど、好きな人居たの?」

「うん。好きな人、居たよ。」

「そっかー。その人とは上手くいったの?」

「んーん。結局思い伝えられないまま、今も引きずったりしてる、かな。初恋だし。」

「そっか、良いなぁ。その思われてる人」

「そう言う吹雪だって、告白全部断ってたじゃん?」

「今だから言えるんだけどね、私、中学の時ずーーっと入学式の時から澪亜のことが好きだったんだよ」

「私も、1年の体育祭準備の時からずっと好きだったし」

「両想い、だったんだね」

「そうみたいだね」


お互い今は相手がいるし、なんとなく気まづくって沈黙が続いた。澪亜は他の子に呼ばれてそっちへ行ってしまった。

あぁ、言っちゃった。長い長い片思いを打ち明けちゃった。両思いだった事は予想外だったけど、。なんとなく、これからは今までみたいな関係に戻る事は無いんだろうなって。

その後澪亜と会話することはなく同窓会は終わってしまった。




:

:

:



大学を卒業し、社会人になってから早2年。今日は、大好きな親友の、、。いや、人生で一番好きだった、初恋の人の晴れ舞台だ。



「吹雪、おめでとう」

「澪亜、有難う」

「幸せになってね?」

「うん。絶対に幸せになる。スピーチ、引き受けてくれて有難う」

「ううん。私達の始まりでしょ、?笑」

「そーだね。澪亜と会えて本当に良かった」

「私も、吹雪と会えて良かった。ドレス似合ってる!」

「ありがとう!」

「そろそろ式が始まるから、行くね、」

「うん、」


式が始まって、純白のベールに包まれた吹雪は世界で一番綺麗で。隣に立つのが私だったら、なんて思いながら今にも溢れて来そうな涙を我慢し、盛大な拍手をした。吹雪、今までも、多分これからもずっとだいすきだよ。お幸せに ______________ 。

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