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3年生 。

中学最後の部活も、体育祭も、文化祭も、終わってしまって、2月に入った。今年もまた同じクラスだった澪亜は成績優秀が故に既に推薦枠で県内トップクラスの高校に受かっている。残された私は部活を続けるために、少し離れた高校に受験するつもりだ。受かれば寮での生活になってそう簡単には澪亜に会えなくなる。どうせ叶わないし卒業までに思いを伝えようかな、なんて。でもこの関係を崩したく無いし。伝える勇気が私にあるかって聞かれたら無いし。言っても言わなくても結果はどうせ変わらないし、言って関係が崩れるより言わずにこのままの関係で居る方が十分楽なのでは?


「吹雪ー。受験来週だよね?」

「そうー。来週受験」

「頑張ってね!!吹雪なら行ける!」

「ありがとねー」


気付けば受験を来週に控えていて、偏差値的には問題ないし、定員割れしてるし多分受かるんだろうけど。澪亜に応援されたから精一杯やらないと。




:




_____ 受験が終わって、まだ結果はわからないけど今日は卒業式だ。今日が中学生の澪亜に会える最後の日。3年間のこの思いを伝えようかなって。

式が終わり、最後の学活も終わって、校内を一周して外に出た。


「吹雪、写真とろ?」

「良いよでも酷い顔(笑)」

「それは吹雪もでしょ?」

「お互いだね(笑)3年間、あっという間だったな」

「うん。そうだね。あ、おかーさん!吹雪と写真撮って!」


澪亜のお母さんに私たち2人の写真を撮ってもらう。卒業式って書かれた看板の前と、まだ卒業生達が沢山出歩いている学校の前。

その後は2人で加工付きで撮ったりして。楽しかった。でもいつこの気持ちを伝えようかと気が気じゃなかった。


「吹雪写真ありがと!また後で送る!」

「うん。あの、さ!少しだけ、話したいことが」

「澪亜ーー!!!同小メンバーで写真撮るよ!」

「はーい!っと、ごめんね?直ぐ戻ってくる!」

「あ、いや、だいじょぶ。」


意を決して、言おうと思った時にタイミングが良いのか悪いのか澪亜は呼び出されてしまって私は1人、ワイワイしている同級生達の中を立っている。と、同じ部活だった子から部活メンバーで写真撮るよって言われてそっちに向かった。


:


写真を撮り終わった頃に澪亜と居たところに戻ってみたけど澪亜の姿は見当たらない。その代わりLINEに先帰っちゃったゴメン!!って文章が送られて来てて、あぁ本当に終わっちゃったんだなって。結局私の3年間の思いは伝えられずにそのまま月日は経過していった。


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