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謹慎処分が解けて学園に行ったら金色の魔女が教師として学園に赴任してきました

 結局私は一週間学園を休んだ。

 反省するためだ。

 断じて、強くなるために訓練していて休んだんじゃない!

 形式上は屋敷で謹慎して反省文を書いていた事になっていた。

 ダンジョン制覇に出ていたのは秘密だ。


 それにその間もまた、エックお兄様と、お姉様に反省文という名の元の嘘つき褒め殺し作文を書かされたんだけど……

 今回は皇帝だけでなく四天王の事も書かされたんだけど、そんなことして意味があるの?

 私には良く判らなかった。


 お兄様とはダンジョン制圧ツアーと称して、難関の魔物がいると言われているダンジョンを片っ端から制覇して行ったんだど……お兄様と私の通りすぎた後には何も残らないとかいう、後ろに続く冒険者達には最悪の結果を残して行ったと思う。


 まあ、私とお兄様が組めばそうなるわけで、でかい魔物は出会い頭にお兄様が倒し、それ以外の小物は私が倒していった。

 一週間で完全制覇したダンジョンは7つに……ラスボスは首長竜から、巨大オーガまでお兄様がほとんど一撃で倒してしまった……

 お兄様のスピードは更に速くなったと思う。私も多少は速くなったけれど、中々お兄様が下ろしてくれなくて私としては不満だったけど……王都の大半のダンジョンは制圧されて無くなってしまった……


 謹慎期間中は日中はお兄様との訓練に、夜はエックお兄様とお姉様による褒め殺し作文を書かされて本当に大変だった。



 そして、今日は謹慎期間明けだ。

「ユリア、久々の登校日だ。十分に注意しろよ」

「そうよ。ユリア。皇帝が何を仕掛けてくるか判らないから絶対に注意するのよ」

 エックお兄様とお姉様に注意されつつ私達は学園に向かったのだ。


 私は学園に行くのが少し憂鬱だった。

 エックお兄様のせいで、皆には暑さで参ったバカップルだと見られているような気がする。

 果たして謹慎明けの今日の皆の反応はどうなんだろう?



 エックお兄様達が降り立った後に私が降りようとしたら、お兄様が離してくれなかった。


「えっ、お兄様、私は歩けるから……」

 そう言ったのに、私をそのまま抱き上げて、馬車を降りてくれたのだ。


「キャーーーー」

「アルトマイアー様」

「えっ?」

「何よ、あの子!」

 お姉様方の歓声の後の私に突き刺さる白い視線と、

「おおおおお」

「ユリアーナちゃん!」

「退け、アルトマイアー!」

「邪魔だぞ!」

「俺達のユリアーナちゃんから離れろ!」

 男子生徒から私への声援とお兄様へのブーイングが放たれていた。


 まあ、私達が非難囂々にならなくて良かった。

 下ろしてとお兄様に頼んだのにお兄様は教室まで私を抱き上げて連れて行ってくれた。

 なんか本当に恥ずかしかった。


「まあ、いつもの事じゃない」

 私の愚痴にマリアは呆れて肩をすくめてくれたくらいだったけれど……


 結局私とお兄様が抜けた決勝戦はお兄様の五年E組が圧勝したそうだ。

 結果は人づてに得突くお兄様から聞いていたけれど、エアハルト達は先鋒に粉砕されてしまったらしい。5人抜きをされて終わってしまったそうだ。また一から鍛え上げるしかない。

 まあ、私がいても大勢は変わらなかったと思う。先鋒に5人抜きはされなかったと思うけれど、私ではお兄様には勝てなかったと思うし……


 私の休んでいる間の事を聞いていたら、がらりと扉が開いてマイヤー先生が入ってきた。

「はい、皆さん、席について」

 まだチャイムの鳴っていないのに珍しく早い。

 いつもはチャイムと同時に入ってくるのに!


「今日はホームルームに先駆けて新しい先生の紹介です」

 マイヤー先生が合図して入ってきた先生を見て、私は固まってしまった。


「新しく魔術実技を教えて頂けるグレーテル・ロンバート先生です」

 私は開いた口が塞がらなかった。

 何で、なんで金色の魔女が学園に教えに来たのよ!


「皆さん。マイヤー先生から紹介してもらったグレーテル・ロンバートです。よろしくお願いしますね」

 グレーテルはニコリと笑ってくれたのだ。

 でもその笑っていない瞳は私を睨め付けていた。


「皆さん。グレーテル先生の事はよくご存じのはずです。その能力の高さは帝国随一です。皇帝陛下が後進の育成のためにわざわざこの学園に派遣して頂けたのです。先生に教えて頂けることを感謝して授業に挑んでください……」

 私はそれからの長いマイヤー先生の話はほとんど聞いていなかった。


 金色の魔女が教師としてこの学園に来た。

 それも私の方を笑いながら見ているんだけど……

 あの瞳は絶対に私に良からぬ事を考えている瞳だった。


 どうしよう……こんな展開想像だにしていなかった。

 金色の魔女のターゲットが私のだという事はよく判った。

 お兄様達に対処方法を聞こうとしても、時間がなかった。

 何しろ魔術実技の授業はこのすぐ後だったのだ。

 なんかグレーテルの目が怖いし絶対に碌な事がない。

 私は焦ったが、対処方法なんて思いつきもしなかったのだ。


絶対絶命のピンチです。

ユリアーナの運命や如何に?

続きは今夜です。

お楽しみに

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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