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私を嵌めてくれたすぐ上の兄にたかろうとしたのにお兄様が殴り倒してくれてそれ以上たかれませんでした

更新遅くなりました

 フランツお兄様が、私を嵌めていた!


 私には信じられなかった。

 実の兄、いや養子だけど今まではほんとうの兄妹のように接してきたのに!

 その実の妹を嵌めるなんて許せなかった。それも毎日毎日、呼び出されて、怒られて、反省文を書かされたのだ。

 お陰でマイヤー先生の反省文新記録を現在、絶賛更新中だ。


 どうしてやろう?


 取り敢えずここは、私は黙っておこう!


 でも、許せない!

 後で散々文句を言ってやる!

 そうか、フランツお兄様の前でさめざめと泣いてやろうか?

 そうしたら、デザート一年分は分どれるかも知れない。お兄様についで2件目ゲットだ。絶対に今度はゲットしてやる。私はデザートのために頑張ることにしたのだ。


 私は珍しくフランツお兄様のメンツを考えてあげて? いや違う、私が一年分のデザートを得るために、その場では何も言わなかったのだ。一年分得るには苦労が必要なのだ。それと演技も……

 私は犯人が判っているのに、フランツお兄様のために、マイヤー先生に怒られたのだった。


「また、怒られていたのか? ユリアはやっていないんだろう?」

 帰りの馬車の中でお兄様が少し切れ出したんだけど、

「まだ、犯人は捕まらないのか?」

 お兄様の一言にフランツお兄様は一瞬ビクリとしたのが見えた。エックお兄様はそれを見ていたんじゃないだろうか?

 私も良く見ていれば良かった。そうしたらもっと速く犯人を見つけだしていたのに!

 完全に盲点だった。


「目星はつきました」

「やっとか」

 隣のエックお兄様は馬鹿にしたように私を見てくれた。

 フランツお兄様が、私の言葉に驚いた顔をしたが、私はそのフランツお兄様に、にこりと笑ってあげたのだ。


「悪魔だ。悪魔の笑みをしている」

 フランツお兄様は恐れて私を見た。

 後で覚えておきなさいよ!

 私はそう思いつつ、もう一度にこりと笑ってあげたのだ。

 これでフランツお兄様も私が誰が犯人か掴んだと理解しただろう。

 あとはフランツお兄様を呼び出して、デザートを分取るだけだ。

 私がそう思って、どういう風に切り出せば一番効果的なのかいろいろ考えて見た。

 やっぱり最初は泣き出せば良いかな?

 この前の剣術競技ではフランツお兄様が辞退してくれて、もらえなかったけれど、今度は何が何でも獲得してやる。私は決意したのだ。


 そして馬車を降りた時だ。

「お兄様、だっこしてもらわなくても、歩けるから!」

 私がお兄様の手を叩いて、下ろしてもらった時だ。

「ユリア、申し訳なかった」

 ええええ!

 いきなりフランツお兄様が、私の目の前で土下座したのだ。それも、従業員一同がお迎えしている前でだ!

 私はドキモを抜かれた。


「何をしてるの?」

 私が驚いて聞くと、

「ベティを蔑ろにするムカつく皇子と聖女に水魔術をぶっかけたら、ユリアのせいになったんだ。最初は嵌めるつもりはなかったんだ。でも、それ以降は言い出せなくて! それ以来、皇子達に水魔術をぶっ放していたのは俺だ」

 フランツお兄様はお兄様達の目の前で盛大に告白してくれたのだ。なんなのよ。これは?

 私はまさかフランツお兄様があっさりと皆の前で告白するなんて考えていなかったのだ。

 秘密にしておけば、お兄様に言いつけるって脅しにも使えると思っていたのに!


「フランツ、それは本当か?」

 なんかお兄様が激怒している。

 これは不味いのでは?

「フランツ、俺達は帝国に目をつけられたユリアを庇うために、この地にやってきたのだぞ。それをお前と言う奴は、ユリアを更に目立たせるようにして、どうする?」

「申し訳ありません。兄上。私の考え不足でした」

 フランツお兄様が頭を地面に擦り付けるようにして謝るも、お兄様の怒りがそんなことで収まるわけはなかった。

「歯を食いしばれ!」

 お兄様はそう叫ぶと、右こぶしでフランツお兄様を殴り倒していたのだった。


 バシン!

 ドボーン!

 お兄様に殴り倒された、フランツお兄様は顔を張り飛ばされて、そのまま、館の壁に突き刺さっていたのだ!

 私たちは唖然としてそれを見ていた。

 特に新たに雇われた、使用人達もそれを呆然と見ていた。

 お兄様伝説がまた、帝都中に響くことになると思う。


 怒り狂うお兄様を私とエックお兄様が何とか押さえたのだ。

 押さえるのは本当に大変だった。

 激怒したお兄様によって、最近訓練をサボり気味だったフランツお兄様は訓練量が倍課せられることになった

 確かにフランツお兄様は訓練が必要だと思う。でも、私の一年分のデザートは?

 お兄様は「ユリアの怒りは俺が代わりに殴ってやったからな」って言ってくれた。

 でも、殴るよりもデザート一年分を分捕ってよ!

 フランツお兄様が半死半生のこの状況でそうは言えなかった。使用人達の目もあるし……


 でも絶対に変だ。

 確かに普通の人間がお兄様に殴られたら下手したら死んでいた。でも、お兄様に殴られ慣れているフランツお兄様はびくともしないはずだ。更にお兄様はわざわざ歯を食いしばれって前もって、教えてくれた。そんなことしたら身体強化するに決まっているじゃない。

 助け出されたフランツお兄様は全身血まみれになっていたけど、絶対におかしい。身体強化したら、ほとんど傷がつかないはずなのに、いつもは殴られてもびくともしないのだ。

 今回は私が絡んでいたから、少しは強い力だったかも知れないが少しだ。あんなひどい状況にはならないはずだ。

 フランツお兄様はお兄様に殴られなれているから、その対処法を身に付けているのだ。

 だから、血まみれになったのも、絶対にわざとだ。

 魔術か何かで細工したに違いない。


 あの場で土下座したのも、お兄様に知らせるためだったんだ。お兄様が激怒して、わざとフランツお兄様に殴りかけるようにしたに違いない! そうすればそれ以上追及されないし、私にたかられる心配が無いと知っての行動だったのだ。

 私がマイヤー先生に散々怒られたのに、デザート一年分はどこにいったの?


 私は大声で叫びたかった。

すみません。更新遅くなりました。

この三日間テント担いで槍ヶ岳の裏銀座歩いてました。天気がよくて、富士山から槍ヶ岳までとてもきれいに見えました。めちゃくちゃ涼しかったです。

昨日更新する予定が疲れきって寝てしまいました。今帰りのバスの中で書いてます。

今夜は予定通り更新できるはずです。

今後とも宜しくお願いします

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
いや流石に半年分位はぶん取るべきではw
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