表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

143/230

ペチャパイと馬鹿にしてくれた教師も弾き飛ばしたました

 私が、巨体のエアハルトを一撃で吹っ飛ばしたので皆呆然としていた。

 エアハルトは完全に気絶していた。

 私に胸無しなんて言うからだ。

 ちょっとやり過ぎたかもしれない……


「おい、エアハルト、しっかりしろ!」

 ドレーゼ先生がエアハルトの所に駆けつけるが、エアハルトはびくともしなかった。

 完全にノックダウンしていた。


 男子生徒が2人が付き添って保健室に運んで行った。


「そんな、嘘だ」

「あり得ない!」

「エアハルトは油断しただけだろう」

 最後に言ったのはエアハルトと仲の良いフィリベルトだ。彼も父が騎士のはずだ。

「別に油断していなくても結果は同じだけど」

 私が親切に教えてあげたのに、

「何だと! おのれ、ユリアーナ、勝負だ」

 フィリベルトは剣を構えてくれた。

 単細胞だ。帝国の騎士の息子だからもう少し強いのかと思いきや、フランツお兄様よりも弱いみたいだった。帝国の騎士達も大したことはないのかもしれない。

「良いわよ。全然暴れたりないし」

 私も剣を片手で構えた。

 皇子や緑頭に魔術で水をぶっかけたのは私ではないのに、濡れ衣を着せられた。その上、マイヤー先生に怒られて反省文まで書かされたのだ。

 私はそのむしゃくしゃした気分を発散させたかった。

 お兄様やエックお兄様相手にやってもいつも私がやられ役だ。

 いさも散々な目に合わせられるのだ。たまにエックお兄様にヒットしても倍返し三倍返しされるし、私はストレスだけが溜っていた。

 久々に暴れられたら、言う事は無かった。


「行くぞ」

「おい待て、フィリベルト」

 先生が止めようとしたが、遅かった。止められてもやる気になった私が困る。


「ウォーーーー!」

 フィリベルトが最初から本気でかかってきた。

 上段から思いっきり斬りつけてきたのだ。

 私はそれをギリギリで見切って躱す。

「えっ」

 思わずフィリベルトはバランスを崩した。

 同時に胴ががら空きになる。

 そこへ私の剣が一閃した。

 ガツンッ

「ギャッ」

 フィリベルトは鎧の横腹を押えて倒れ込んでしまった。

 泡を吹いている。

 ええええ! まだ手加減しているのに!

 何で泡なんて吹いているんだろう?

 ちょっと弱すぎない?

 ハンブルク王国の奴らとそんなに変わらないんだけど……


 クラスで剣術の出来る2人が一瞬で倒されて、残った皆は唖然としていた。

「そんな」

「フィリベルトまでやられるなんて!」

「あり得ない!」

男達は信じられないとしいう顔をしていた。


「ユリアーナ、調子に乗るのはここまでだ。俺が稽古をつけてやろう」

 剣術のドレーゼ先生が指導しようと言ってくれた。

 学園のフィリッツ先生は顔だけ騎士で、剣術はさっぱりだったが、帝国の剣術の先生はそんなことは無いだろう。ようし、久々の強敵との対戦だ。私はウキウキした。


「よろしくお願いします」

 私は喜び勇んで礼をしたのだ。

「ユリアーナ。何を喜んでいるのか知らないが、俺はこの2人みたいには行かんぞ。ハンブルクの学園では名を上げていたかもしれんが、ここは帝国の学園だ。大陸随一の帝国の学園のレベルを思い上がった貴様に思い知らせてやる」

 やはり大陸随一を誇る帝国の学園だけある。

 教師の腕も高いみたいだ。

 どれくらいの力があるんだろう。

 私は父と相手するつもりで挑もうと思った。


「ユリアーナ、全力で来い。貴様を地面に叩き伏せてやるわ」

 先生が言ってくれたけれど、

「あの先生。私、父からはどんなことがあっても全力でやってはいけないと言われているのです」

私は一応きちんと言ってみたのだ。ここで全力を出して、またマイヤー先生の説教部屋行きはいやだ。

「ふん、貴様の父がどれくらいの実力か知らんが、気にする必要は無い。貴様が俺に勝てる訳は無いのだ」

先生は確信を持って言ってるんだけど、


「でも、先生、父の実力は帝国の四天王に並ぶかと」

「ふんっ、ふざけた事は言うな! さすがに井の中の蛙は違うな。ハンブルクなんぞにいる騎士が四天王に並ぶ訳は無かろう」

 先生は馬鹿にして笑ってくれた。

「そんなことはないですよ。お父様は強いですから」

「ふんっ、戯れ言は良い。貴様はどのみちその父にも遠く及ばないのであろう。

この場で叩き伏せてやる。責任は俺が持つから全力で来い」

「ええ、でも」

私はマイヤー先生に怒られるのだけは嫌だ。


「煩い。貴様は口先女か? 貴様が貴様が本気を出してどのようなことが起こったとしても貴様は責任を取らなくて良い。全責任は俺が取る。俺様が保証する」

「貴方たち聞いたわね。先生の言葉を」

 私は残った男達に確認した。

「ええい、煩い。さっさと来いというのだ、ペチャパイ!」

 この帝国の学園の者はなんて言葉遣いが悪いのだろう。

 私はその瞬間、ピキリと血管の一本がキレた気がした。

 先生と言えども私をペチャパイと呼ぶなど言語道断。

 もう許さない。


「喰らえ!」

 私は、その瞬間身体強化して急加速をかけたのだ。

 そして、がら空きのドレーゼ先生の胴に模擬剣を叩き込んだのだ。

「ギャーーーー」

 次の瞬間ドレーゼ先生は吹っ飛んでいったのだ。





ユリアーナに禁句の言葉を述べれば、教師と言えども叩き潰されます。

でも、マイヤー先生は許してくれるのか?

続きは明日です。

お楽しみに

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作

『モブですらない小さい聖女に転生したので、小説の世界を堪能しようとしたら、何故かヒロインになっていました』https://ncode.syosetu.com/n4848kz/


私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



最新の短編作品はこちら

『婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました』https://ncode.syosetu.com/n2191kg/

このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

新作

『恋に破れた転生王女はツアコンを目指します』https://ncode.syosetu.com/n7707kp/


この前の作品はこちら

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ