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“俗世”ד異世界”双界シェアワールド往還血涙物語『リルイン・オブ・レゾンデートル』  作者: 虧沙吏歓楼
第拾四章 ギンヌンガガプの使徒/Chapter.14“Finale:MilkyHoneyFestival”
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[Chapter:13:introduction“RearrangeLifeWithMetherknoll]

[Chapter:13:introduction“RearrangeLifeWithMetherknoll]


ラヴの名前が使われたチャプターがある⋯って言うから、今回はラヴが語り部を担当する事になった。ラヴは基本的にこのシナリオには遠方から援護射撃するようなスタンスだったから、そこまで明瞭に語れる箇所は少ない。それにちょっと⋯あー、そこまで⋯うーん、とねぇ⋯かなーり、乗り気じゃないんだよね。

でもラヴが最近の逃避夢異動の事もあって、このチームに配属の形になっちゃったからしょうがないんだけどさ⋯。まぁでもね、このシナリオと深く関わって来なかった存在だからこそ話せるものがあると思うから、“それなり”の角度と解釈で、事を進めるに至るよ。


それでは、始めようか。



──Part of Froudless:EXTRA EPISODE

Recording Clerk:“kowaku”


この男はそこまでの日常を大切にしていたみたいね。

特に人生を謳歌するつもりは無く、“ただ生きれていればいい”そんなような思いのままに生きていた。人生の流れに於いて、避けても通れぬ大きな障害が訪れる。

教育機関だ。

小学校、中学校、高校⋯。

戮世界テクフルでも、原世界からのシェアワールド現象によって、原世界と同様の教育システムを導入している。戮世界テクフルからゼロイチで産出されたものなど滅多に無い事なので、こうなるのは別に珍しいものでは無い。

小学校に入学したチャプター13の主人公的立ち位置を担っている、“ティリウス・ケルティノーズ”。当シナリオの中心的人物に当たるキャラクターだ。“主人公”と明確なポジショニングを位置づけない理由は⋯特に無い。ラヴが個人的にこのキャラクターを好んでいない事が理由に当てはまる最適解⋯と言えるかもしれない。どうしてか?⋯それは、ティリウスが根暗だからよ。根暗でどうしようもない程に、周囲の人間と上手く溶け込めない人間だからよ。こういう人間は矯正した方が良いね。根本的な問題がある性格を持つ人間というのは、本当にコンタクトを取っていてムカつくんだよ。

そのようなキャラクターが中心的存在を担う当該シナリオって、めっちゃ難しくストーリーテリングしてるんじゃないか⋯って思ってたんだけど、案外そうでも無いんだよね。ラヴが読み進めていくと、そう思うんだけど⋯結局のところ、とユーザーがどうやって理解に勤しむかが全てに関係してくるから、ラヴの意見なんてどうにでもならないんだけどね⋯。はぁ、、、あーあーーーあ。最終的に何が言いたいのか、分からんくなるから続きを“カタリベン”する事にしよかぁ。


ティリウス・ケルティノーズという男。どうやら、初っ端から“根暗”な人間ではなかったったぽい感じなのよね。なんというか⋯この世界に活路を見出していた⋯というか、とても言葉では表現しきれないような⋯(じゃあ語り部として、あ、カタリベンとしてアカンやないかい)感じなんだけど⋯。ティリウスは、小学校最初の一年生ではしっかりと世の中の流れを理解し、自分の性格を世間に適合させようとしていたようね。

だけど、それが上手いこといかず⋯。ティリウスは自分から動く事に恐れてしまった。自分に自信が湧かなくなった。⋯⋯⋯えっと、まだ小一だよ?小一の子供がそんな早く自分の出来なさ加減に、俯きになるかね⋯??なんかここはすっげぇ作者のエゴが滲みジュワリしてて、ハンバーグにナイフぐさり肉汁どバァ感があり過ぎな感じぃ?がして、ちょっと嫌だな。ここは加筆修正の余地があるように思える。でも、盈虚ユメクイさまがこれを許した上で、制作進行がしたようだから、ラヴが何か妨げになるような事を言う訳にはいかないか⋯⋯。



ティリウスは、時を刻むにつれ、周辺の人間に恵まれる事になる。その中でも一人の存在が今後のティリウスの人生に多大なる影響を与える切っ掛けとなる。その人物こそが、“メザーノール・セフェイガ”。彼との出会いは、ティリウスにとってこれ以上の無い転機とも言えるだろう。

ティリウスとメザーノールは、共通の友人であるユビースポーンのおかげで交流が始まった。つまりユビースポーンもティリウスの人生に深く関わってくる人物と言える。だが、現在まではユビースポーンの動きはそこまで目立った行動は無いので、今回のイントロダクションに於いては割愛する事にしよう。


メザーノール。彼の存在は素晴らしい。暗黒のストーリーテリングに彩りを与えてくれる。こういったキャラクターは、必須なように思えるな。ティリウスはメザーノールに感謝している。メザーノールによって、ティリウスの人脈は広がっていき、様々な人間との関係を構築。ティリウスにとって、それが良い方向に転がっていたのか⋯と言えば、正直な所中途半端に着地していると言えよう。やはり、元々が陰属性の人間なので、そのような男が急に陽属性の男と交流を深くしてしまうと、麻痺状態に至ってしまう。

こういう状況に陥ったとしても、ティリウスは或る意味、自分のキャラクターを十二分に把握していると言えるな。自分の幅を熟知した上で、メザーノールが紹介した人間と交流。自分の性格に適合する人間関係かどうか⋯を見極めているのだ。メザーノールに対しては、直接的な発言は避けつつも、やはり“人を選んでいる”という事は、遠回しに言及しているようだ。メザーノールもそれを理解した上で、ティリウスとの相性が合いそうな人を選定。

とは言っても、かなり小難しい性格を孕んでいる男だから、メザーノールからしてみれば苦しいかもしれなかったな。



メザーノールと離れ、ティリウスは一人に。だが本当の独りでは無い。メザーノールを始めとする友情の輪が、ティリウスの人生を素晴らしきものにしてくれた。

その時間は、決して退屈な時間などては無く、一生でもこれが続いていけばいいのに⋯と思った。でもそれが自分の人生に一番適したものなのか⋯と問われたら、素直に頷けないようだ。ティリウスは謙虚。けっこうな謙虚。

人間対人間の二人で会話をしている時、ティリウスは真正面にいる相手とのトークに集中出来ない。


『自分は相手からどう見られているのか⋯』

神経質になり過ぎてしまい、相手の動向をこれでもかと観察してしまう。絶対にそう思ってない⋯はずなのに、全ての方向性がマイナスベクトルに結実。

いつかこれが終わってしまうんじゃないか⋯

嫌われてるんじゃないか⋯

相手は笑顔だけど、それは不本意なものではないのか⋯

偽りを疑い続ける事が、ティリウスの思考ルーチンに告示。自我を保持する為に、いったいどこまでその回路を繋げなければいけないんだ⋯。



面白いよねー。くだらないのよ。

笑っちゃうぐらいの生命。

でもまぁ、“人間”って感じがして、やっぱ面白いよね。ティリウスが今までの登場人物の中で、一番なんじゃないかな。

人間人間してるって、人物。

ラヴ的には、ティリウスが良い方向にシナリオを動かしてくれる!って思ってたんだけど、実際シナリオの中心に立っていたのは、メザーノールだったね。

これ、たぶんラヴだけだと思う。他のドリームウォーカーはメザーノールがキーマンになる!⋯と思ってるのが多かったように思える。この前開かれた構成会議に於いて、各パートのシナリオを構想する班長が会合し、メザーノールチャプター13の主軸とする事が決定した。

⋯⋯⋯⋯⋯いや、『Part of Froudless』のドリームウォーカーが、決めるんじゃなくて、各パートの班長会議で決定させたんだな⋯⋯⋯ラヴを始め、多くのドリームウォーカーがこれに対して疑問を抱いたけど、それ程までにメザーノールが重要な役割を担うキャラクターとして確立していたんだな。

それか、その時の会議で、メザーノールの方向性に軌道修正が入ったのか⋯詳しい情報は、ラヴのような下っ端ドリームウォーカーまで届く事は無い。


メザーノールは学校の人気者。多くの友達を従えている。そして、一軍メンバーの一角でもある存在。ティリウスとは相反する存在だな。スクールカースト的にも上位に相当するメザーノールは、ティリウスに接近し、沢山の友達を紹介。ティリウスの人生に彩りを与え、太陽のような明るさを持ち味に、全校生徒を巻き込む“嵐の子”としてのポジションを確立。

反対にティリウスは、小学校の一軍メンバーリーダーから、イジメを受けてしまう。イジメの始まりは、メザーノールとの交流が原因にある。

ティリウスをイジメの対象として選定したのは“ギラーフ”。

ギラーフはメザーノールとの交流が深い。二人はこの期のトップに君臨する一軍メンバー。そんなメザーノールが一軍にも満たない底辺層の男とつるんでいる光景を見たのだ。その相手こそ、ティリウス。

ギラーフはそんな現実が許せなかった。

ギラーフの身勝手な思考で、ティリウスがイジメの対象として認識され始めてしまう。ありもしない事を学校全体に広められてしまい、ティリウスは生徒から嫌な目で見られる日々が続く。一瞬にして変わった日常は、ティリウスからしてみれば、辛いものだった。昨日まで普通に会話していた人間が、一気に離れていくのがこんなにも辛いのか⋯と思い知った。

原因は何となく予測が立っている。ギラーフだ。



イジメ問題が発覚する前、メザーノールの誘いで一軍メンバーと昼休憩を共にする時間があった。どれもこれも、全てはメザーノールのおかげ。メザーノールが繋いでくれた輪は、ティリウスに人脈の幅を広げる。最初、ティリウスは『うーん⋯』と乗り気じゃなかった。普段メザーノールがつるんでいる人間達は、一軍メンバー。ティリウスがこうして、相手をされている事こそが有り得ない状況なのだ。

一軍メンバーと、会話を交える⋯。

とてもビジョンとしては、描けないものであり、震えるような現実が“描けたとしても”、自身に映っていた。そう、苦悩していたティリウスだが、メザーノールの押しもあって、仕方無く一軍メンバーの元へ行く事になった。

結果的には、まぁまぁ成功⋯と言った感じ。案外、ティリウスに興味を示した一軍メンバー各員。だがその中で、睨みをきかせるように断片的にティリウスを凝視していたのが、ギラーフ。

ティリウスが、一軍メンバーの元から離れる際ギラーフが、放った言葉。忘れたくても忘れられない⋯心を抉るような一言に、ティリウスは畏怖を覚える。



メザーノールに、ギラーフがイジメの元凶である事を話すと、メザーノールはそれに対処。しかもただの対処では済まさず、“精算”を実行したのだ。メザーノールは、ギラーフ達との友情を決裂させ、ティリウスに完全シフト。ティリウスは困惑する。


何故ここまでして、俺を想ってくれるのか⋯

嬉しい反面、少し彼の存在がこの時から不安を覚える対象としても認識され始めていた。小学校、中学校⋯と、二人はステージを変えても、同じ舞台を選んだ。小学校では、周囲から人間を捨て去ってしまったので、“リセット”という意味を込めて中学校は近辺では無く、遠方の中学校を選択。二人の家族は引越しを決断。ケルティノーズ家の引越し費用は、セフェイガ家が負担してくれた。起業によって大成功を収めているセフェイガ家。これに関しても、ティリウスは『⋯⋯お⋯⋯⋯』という反応。『有難い⋯』と素直に言えたのは、ティリウスの両親だけだ。


中学三年生。

ここまで二人は二人だけの時間を多く共にし、大切な思い出を沢山作った。学校内ではあまりにも、二人が一緒にいるので良からぬウワサも立っていたが、そのほとんどをメザーノールが責任をもって消化していく。メザーノールは場所を変えても、中心的存在として主幹になっていた。



さて、ここまでティリウスとメザーノールの記憶領域に迫ってきた訳だけど、まぁここからは次元の異なる表現が多用されていくフェーズに突入するので、ラヴの語り部はここまでにすることとしよう。

こうして言うと、ラヴが凄い尺度で『Part of Froudless』を考えてる⋯と勘違いしてしまうかもしれないけどね。ラヴはそこまでだから。

そこまで。

そこまでの関与なのに、ラヴはこのシナリオに入り組んでしまったな⋯。ラヴの好意的な部分にハマったのか、それとも当シナリオが柔軟なモノになっているのか⋯なんなのかは、チームの中心メンバーか⋯盈虚ユメクイさましか知り得ない事だけどね⋯。


叛贖体⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

ちょっと、色々と創り過ぎなんじゃないの?大丈夫なんかな⋯。盈虚ユメクイさまは、全てを把握出来ている⋯と思ってるけどさ、ここまで広げちゃうと⋯うーん⋯⋯⋯⋯ラヴが触れるまでの事じゃないか⋯

そうかそーか。



ティリウスに力を与えた存在。

前章にて明らかになっていた旧式ヒュリルディスペンサー。自分の部位を朔式神族に献上する事で、その対価として、天根集合知ノウア・ブルームと呼ばれる異能アビリティを獲得する事が可能。シキサイシアにて、部位欠損に至っていないにも関わらず、天根集合知ノウア・ブルームを使えていた人間が多い⋯というか、全員だったのはそういうこと。唯一⋯なのかな?ティリウスだけ、天根集合知ノウア・ブルームを発動させた者の中で、部位欠損の身体を保持させているのは。

しかもその場所が性器⋯っていうね。


⋯作らん気やん。


性欲に興味が無いキャラクターが、このパートには多い気がするな⋯。


ドリームウォーカーとして、ラヴが伝えられるのはここまで。以降の出来事は、幻夢郷が一切関与していない。自然の摂理で生じたイベントにとやかく言う筋合いは無いからな。

ラヴの一人ごとにここまでのお付き合いをして頂き、ありがとうございました。何か、一つや二つ⋯当シナリオを愛読していただく為にも、助言を伝えられたらなぁ⋯とは思っているんですが⋯⋯⋯

⋯⋯⋯⋯⋯なにか、あるかな⋯⋯⋯。

あ、、、そういえばセカンドステージチルドレンっているじゃないですか。SSCって略している種生命なんですけどね、そのセカンドステージチルドレンの起源をウチのドリームウォーカーが発見したらしいんですよ。

さっきね、そのことをお話していたんですけどね、まだもうちょっとそれを明かすのは先になるみたいです。なんか、こう言及しておくと、シャレてる事してんなぁ〜ってなって、ちょっとラヴは自分に酔っちゃうんですよね。

ラヴ⋯イカスこと言ってるやん⋯ってね。まだまだいけんやん!!って。

⋯⋯⋯んて、なんだかんだ言って、ここまで長く書くつもりは毛頭無かったんだけど、せっかくいい流れでノンストップでね!!舌を巻き散らかす事が出来ていたので⋯ねぇ?ドリームウォーカーの御言葉ですよ!

ドリームウォーカーの御言葉は⋯“改行”をふんだんに使わないと!!!

ここまでのラヴの改行ワザを見てみなさいよ!

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯チューとハンパっしょ。



以上で報告を終了とする。

引き続き、当該パートへの干渉及び加筆修正の任へ。

これまで参加したドリームウォーカー以外にも複数の人員を送り込む。


「盈虚ユメクイさま」

「舞台役者達の夢は、そこはかとなく美味くない」

「もっと肉付けを施した方が宜しいですか?」

「シラユリの巫女を呼べ」

「盈虚ユメクイさま⋯シラユリの巫女陣営に応援を依頼するのは、こちらのフィードバックが分かたれる評価になられるかと⋯」

「終わるのだ。終局に、受容を求める者などいないのだ」


「これ書いたの誰?」

「ドリームウォーカーのコワクという者です」

「そこはかとなく残らない文字だね」

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