[Chapter.11:introduction“AnotherDimension”]
第拾弐章。よろしくお願いいたします。
[Chapter.11:introduction“AnotherDimension”]
はい。こちらドリームウォーカーです。応答をお願いします。
⋯⋯⋯⋯⋯
あの、すみません、こちらドリームウォーカーです。応答の方、お願いします。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
あの⋯さっき、この時間で予定を組んだはずなのですが⋯この時間は間違っていましたか?
⋯⋯⋯⋯⋯
まぁ、そうでしょうね。今まで黙ってばっかりなんだから、ここで急に反応なんてしないんでしょうねー。
⋯⋯⋯⋯⋯
その気なら、こっちだって⋯!⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯どう?ちょっとはこっちの身にもなってくれた?
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
ちぇー。さっきよりも黙りこくってんじゃん⋯。もう⋯あの⋯じゃあ始めてもだいじょぶなんですか?
ああ、大丈夫だ。
ゲェッ!!??いるんだったら言ってよ!無視し過ぎじゃないの!?
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
あーハイハイ。分かりましたよ。こっからはドリームウォーカーの独壇場ですね。
では、記録とシナリオの加筆修正⋯それによって生じた様々な事象の観察と不可解な次元断層の創造について、今回はお伝えしたいと思います。ラヴは『Part of Froudless』の“ウタカタ”。盈虚ユメクイさまの恩命に従事するものでございます。
───Dream Walker“Utakata”
と言ってもまぁ、今回のシナリオに関して、そこまでの進行はありません。基本的には2人の人物を中心に進められたストーリーですので、予算の縮小にも貢献出来ております。最近看過されている予算大規模問題を解消出来ている点としては、とても誇らしいストーリーテリングでは無いのかな⋯と思いますね。さて、2人の人物⋯『サンファイア・ベルロータ』『アスタリス・アッシュナイト』。
彼らにはもう少し、絶望を味あわせる予定ではあったのですが、彼らの動きにはかなりのクセがありまして⋯⋯こちら側が用意したエネミーも全て“亡き者”にされてしまっているのが真実です。夢ではありません。真実なのです。
非常に危険な生命体を戮世界に迷い込ませてしまった⋯と我々は憤慨しております。
原世界の要注意人物を潜り込ませたハスタティはいったい何を考えているんでしょうか。是非とも、次回の幻夢郷と多次元世界が会合する評議会の時に聞きたいものですよ。まぁ⋯⋯⋯その時、白鯨の一人でも参加してくれればの話ですけどね⋯。
話を戻しましょう。
サンファイアとアスタリスはよく頑張ってくれました。おかげでドリームウォーカー及び幻夢郷が手を下さずとも、ミッションを遂行する事が出来ました。なるべく現世への介入無しで多項目を完結させたい⋯。それが盈虚ユメクイさまの宿願ですので。
2人のセブンスが、教皇ソディウス・ド・ゴメインドと接触を果たしました。これが、如何なる理由なのか⋯。教皇、それを始めとするシルウィア皇家どもは、何を考えているんでしょうね。益々、これからの動きに目が離せませんね⋯!!!
⋯失礼。少々、慌てふためきすぎました。申し訳ありません。何せ、このパートに我々ドリームウォーカーが介入したシーンはほぼありません故、とても楽しく⋯楽観的になって見物していたんですよ。教皇ソディウス・ド・ゴメインド。彼の動きは面白い。みていて飽きないんですよね。ちなみにこの使徒座名は、ラヴが考えさせていただきました。使徒座名の由来は、旧約聖書に出書されているソドムとゴモラから取っています。⋯⋯⋯はい?どうして、ソドムとゴモラからインスピレーションを受けたかって?
教皇は特別な存在にしたかったんですよ。まぁ、ラヴはこのパートのみの担当ですので、他のパートの出来を知りません。どうやらかなり複雑化して来ているようですが、それはこちらも同じです。なので、名前を大事にしたいと考え出しました。
となると、名前にも意味のある物を考えたい⋯それで、ソドムとゴモラのお話を読んでいて、教皇の思考にピッタリだな⋯と思いました。
⋯⋯⋯安心してください。今はソドムとゴモラ要素は浅いですが、ここからですよ。ここから。もしかしたら、この『Part of Froudless』で明かされないかもしれないですが⋯。何せこの物語は“御伽噺デストロイ”を目的に定めましたからね。
色々なパートが進行しています。今は、『Part of Froudless』が群を抜いて進行度は高いですが⋯まぁ、、、何度も言いますが⋯“ここから”です。是非、もう少しお待ちくださいね。
2人のセブンスは、謎の別次元世界という場所に降り立ちます。最初、サンファイアがこの世界にやって来ました。教皇が発現した司教兵器との戦闘で、経験値が極点に達したサンファイアは自身の覚醒能力を身体に落とし込む⋯染み込ませる⋯ジュワー⋯とさせるために、自らが創成した“別次元世界”に逃亡を図ります。これはしょうがないですね。相手からしてみれば、“逃げた”と思われても仕方ないですが⋯教皇ソディウス・ド・ゴメインドのウプサラソルシエールです。中々に手強かった事は間違いありません。今のままじゃダメだ⋯そう思ったんです。覚醒能力は無事、自分のモノとする事が出来たのですが、ここからが悲劇の始まりでしたね。
サンファイアの前に出現する大天使アークエンジェルの群体。これは教皇が送還した、元は普通人間に相当する存在。教皇は“休む”と言って、別次元世界からワープアウト。代わりに戦闘相手を召喚したのが、大天使アークエンジェル群体でした。
教皇ソディウス・ド・ゴメインドの素粒子を受け、無限の生命力を手に入れたサンファイアは少々苦戦を強いられます。
その時、再び別次元世界に来客がやって来ます。ですが今回はご安心あれ。アスタリスです。同じセブンスのアスタリスが別次元世界に降誕したのです。
◈
アスタリスがどうして、サンファイアと同じ空間にいなかったのか?
サンファイアとアスタリスは、最初教皇のウプサラソルシエールを一緒に相手していました。ですが、先程申した通り、サンファイアは一人で別次元世界に行ってしまいました。こう言うと、サンファイアがアスタリスを見捨てた⋯と考えうる事も可能ですが、実際はそんなものではありません。アスタリスはウプサラソルシエールによって、拘束されてしまったのです。その時、サンファイアはアスタリスとウプサラソルシエールを引き離そうと試みるが、思うようにはいかず⋯仕方なく⋯自分の覚醒に時間を注力させるため、別次元世界へと向かうことにしました。
サンファイアの選択。これは適切なのでしょうか。本当にアスタリスを助けたいのなら、アスタリスの横にいて、引き離す努力をもっとした方が良いのでは無いでしょうか⋯?ラヴは、仲間が真横で大変な目に出会していたら、助けると思いますがね。中々、サンファイアはギャンブラーな男だなぁ⋯と思わざるを得ません。
サンファイアが何処か違う場所に行っている時に、ウプサラソルシエールからの攻撃がアスタリスへ加えられない⋯と決まったわけじゃ無いですからね。
このような流れで、2人は個々の生存を画策していきます。
意外や意外、アスタリスは直ぐにウプサラソルシエールからの拘束を解かれていきます。そしてウプサラソルシエール2体。黒色と白色。黒が鴉素エネルギー。白が蛾素エネルギー。2つの色はこれまでもこれからも多くの場面に登場して来た戮世界の超越者を起源とする特殊能力です。これに天根集合知が加算され、司教兵器が発現可能となる“選ばれし戦士”が現れるのです。多くの天根集合知持ちが司教兵器を使用出来るという事ではありません。主には七唇律聖教のシスターズランカーラマーレル以上の者が使用可能です。
ラマーレルは、レベル2。最高ランクの“エステル”を目指すためにシスターズ&教信者の乳蜜学徒隊が日々、七唇律聖教を励んでいるのです。
──────────────────────────┤
乳蜜学徒隊のランクアップ評価表
マイントス→ケラールル→ベスタポール→ラマーレル→エステル
──────────────────────────┤
ビックリしましたね。これには思わず声が出ました。敵だと思っていたウプサラソルシエールは、アスタリスに力を貸すんですよ。ウプサラソルシエールが見せる別次元世界にて行われている戦闘を見て、アスタリスはサンファイアとの共闘を決断。しかし、現在サンファイアがいる世界は、現世とは全く異なった世界。サンファイアが創成した⋯と思っている創作の世界⋯とも言い表せます。
そんな創り立ての世界にどうやって行けるのか。
アスタリス自身、『アイツが創ったのなら、俺が行けるに決まってる』⋯と発言しています。よっぽど彼の能力と同等だと思っているようですね、彼は。そう思っているようですが、残念な事に、そういう訳にはいかないみたいで⋯アスタリスの能力じゃサンファイアが創った世界を創れもしないし、行けもしない⋯。アスタリスはどうすればいいのか、困っている時に、力を貸す⋯と助言を与えたのが、ウプサラソルシエールのニュートリノ・ヤタガラス『キューンハイト』、ニュートリノ・レイソ『チルペガロール』。
さっきまで、やり合っていた相手が突然、寝返ったかのようにアスタリスに近づくんですよね。物理的にも精神的にも。内外問わず、どんな手段を使ってもアスタリスに近づこう⋯というのが丸見えです。
どうやら、教皇ソディウス・ド・ゴメインドが、ウプサラソルシエールから離れた事が要因にあるようです。教皇は大天使アークエンジェルの送還とウプサラソルシエールを使った戦闘行動に疲労が溜まり、小休止の時間に入りました。これによってウプサラソルシエールの制御に“使徒座カートリッジ”は無くなり、忘却されていた自我を取り戻したのです。教皇ソディウス・ド・ゴメインドが、アスタリスとサンファイアを攻撃するよう支持していたのは偽りの司教兵器。アスタリスを今、助けようとしているのが、本当の司教兵器なのです。色々とドロドロした展開になって来ましたが、皆さん、これ⋯どこからどこまで“本当”で“嘘”なのでしょう⋯。なんだかウプサラソルシエール2体の言っている言葉はあまり信じられるものでは無いような気がしてなりませんか?
ですが、実際にアスタリスはサンファイアのいる別次元世界に送り込まれます。
その直後のウプサラソルシエールの感情⋯。なんともまぁ⋯アスタリスにとっては残念⋯と言いますか⋯⋯これを創った人間の気が知れない、言いますか⋯狂ってる、と一言で表現しようにもあまりに可哀想な展開ですね。やはり、生命を簡単に信じていいはずが無いんです。このシーンでは作者の実体験が元ネタとなっています。
⋯⋯あー、ラヴが書いたシーンではありませんよ。ラヴが書いたシーンだったら、こんなね⋯あの⋯⋯⋯⋯そうですね、流暢に、、、話せてる訳無いでしょ?
⋯⋯⋯なにをクスクス笑っているんですか。ラヴはここに一切関与していませんよ。なんなら連れて来ましょうか?
もう、、まったくこんな感じになるなら、『Part of Froudless』のドリームウォーカーを全員連れて来るべきですね。次回からはそうしましょうか。本来なら盈虚ユメクイさまが許さないケースだと思いますが、まぁ⋯話せば分かってくれるでしょ!きっとね!という事で、時間の“イントロダクション”は、大所帯でお送りするかと思います。一人でベラベラも話していても一向に終わる気配がありませんし、嫌気が差してきました。これは非常に良い機会だと思います。
明日の晩御飯は数種類の人間の夢を統一化させ、豚の肉に注入したステーキ!⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。
この“レベル”にチャプター13のイントロダクションパートが楽しみになったところで、アスタリスとサンファイアの再会について、書き記したいと思います。
サンファイアは別次元世界で大樹3本を生成します。サンファイアにも何が起きたのか分かっていませんが、大天使アークエンジェルのみを攻撃対象と識別している事から、自分が作り出したモノだ⋯と勝手に判断します。そうした方が、脳の回転キャパシティに悪影響を及ぼさないからです。考えを溜め込むのは戦闘行動を行っている人間にとって、相手への隙を与えるも同然。
大樹3本はサンファイアの号令に従う。花弁を攻撃手段としてシフトさせ、一気に解放。次々に迫り来る大天使アークエンジェルを殲滅していきます。
“架橋”。次元と次元を繋ぐ道程のことをそう呼称します。
架橋を介して教皇が素粒子を送り込む。あれ?そういえば教皇は小休止に入っていたんじゃないんでしたっけ?
そうですね。教皇は休みに入っていましたが、この時点で教皇は別次元世界を見物していたようです。大天使アークエンジェルの戦いぶりを遠目から眺望していたみたいですが、サンファイア、そしてアスタリスの参戦によって勝利。
別次元世界からの脱出にも成功します。色々端折った場面が多くありますが、ここをフォーカスしていると予定以上の時を刻む事になってしまうので、“脱出”とさせてください。
その後、現世に再出現したサンファイアとアスタリスの前に、教皇が現れる。だがこの時の教皇はエネミー感を出さず、2人への協力態勢に出るのです。どういった気持ちの表れなのでしょうか。
教皇が発動させた分断壁。八咫烏と嫘姐の統合で生成される『ウプサラ』。ウプサラを使用した分断壁の向こう側には、セラヌーン姉妹とフラウドレス、ヘリオローザが存在します。
向こう側にサンファイアとアスタリスを行かせる事は、戮世界側の人間からしたら、リスキーな他ありません。3人が集まり暴れ回ったりでもしたら、大変な自体が予測されます。ですが、教皇はサンファイアとアスタリスからの催促を受け、分断壁の開門を実行。2人は壁の中へ入る。
ウプサラによって作られた創造物。本来、この地には存在しえるものでは無い分断壁には、とある異形生命体が原生生物のように生きています。
◈
種生命次元裂溝航宙生命体オービタルアサルト・ラビウム。その一体である“アンバスケード”。壁の天井に張り付き、サンファイアとアスタリスの移動を終始観察していた。アスタリスの意識が天井へ向けられる。ラビウムの力。惹きつける力。特に男の意識を強制的に向けさせる力が、ラビウムにはある。
ラビウムは戦闘機の形を成していた。少ししてアスタリスの意識が自由になった時、アンバスケードが地上へ降臨。レッドバードフォームから“通常フォーム”へと移行。
その通常フォームは、古代生物ミクロディクティオンの姿かたちそっくり。これは原世界考古学者によると、はるか昔の原世界の正史が、吹き込まれた⋯考えられます。つまり、現代よりももっともっともっと前の時代にまで、戮世界の異形生命体はお世話になっている⋯という事ですね。
現代とその周辺の時代だけでは無いのです。戮世界が影響を受けている文明というのは。恐竜が生まれる前の時代ですからね、ミクロディクティオンは。
架橋をテリトリーにしているオービタルアサルト・ラビウム。アンバスケードが古代生物ミクロディクティオンに変身したように、他のラビウムもその時代近辺の生物の姿をテクスチャーしているようです。面白いですね。アンモナイトの姿をしたラビウムもいるかもしれません。それの戦闘機形態も気になりますね。
多次元管理者、白鯨メルヴィルモービシュとの関係性も示唆されました。2つの異なる次元に棲息するコミュニティはこれから相対する日が来るのでしょうかね。
分断壁の中から、向こう側への出口を見つけ出したアンバスケード。ここでアンバスケードとはおさらば。
そして⋯セラヌーン姉妹と再会を果たす。
⋯以上です。それでは40分前、分断壁が教皇によって発現された直後に時間を戻しましょう。フォーカスサイドは当然、セラヌーン姉妹です。
という事で、セラヌーン姉妹の視点からお届けします。




