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ディープ・デッド・フィラー  作者: とくめいきぼう
外伝
74/75

第71.5話 『報告』

[今回の一連の出来事をまとめた時系列レポート]


1984年

 ・探偵協会日本支部が最強の探偵を作り出すため、

  六畢工業に多額の資産を送り、バイオロイド(人造人間)の製造を依頼。

  『夜調牙プロジェクト』開始。

1986年

 ・世界初の戸籍を持つバイオロイド、夜調牙百賭が完成。

  350ものIQと重金属骨格、人工筋肉による高い性能評価を持つ。

1997年

 ・乱渦院論夏が探偵協会に入社。

1998年

 ・夜調牙百賭がシルバーの両親(プラズマスとサリス)を殺害。

  2つの【D・D・F】を手中に収める。

 ・夜調牙百賭が六畢工業の精神増加機で人格『エンゲル<Angel>』を形成。

1999年

 ・乱渦院雹華(論夏の実妹)が探偵協会に入社。

2000年

 ・シーフ・シルバーが怪盗試験に合格、怪盗になる。

 ・乱渦院論夏が関東の暴力団・その他犯罪組織を9割壊滅させる。

2003年

 ・夜調牙百賭(エンゲル人格)が日本支部の探偵王を暗殺。

 ・日本支部の次期探偵王に百賭が選抜される。

 ・エメラルド・スペードがシルバーに接触。

2004年

 ・乱渦院論夏が三羅偵・東結金詩葉を暗殺。

 ・乱渦院論夏が歴代最年少で三羅偵に選抜される。

2006年

 ・探偵協会のイギリス支部と日本支部が探偵の交換を行う。

  (グレトジャンニと乱渦院雹華)

2009年

 ・エンペラー・ゴールドが夜調牙百賭から残り2つの【D・D・F】を奪う為、接触。

  多額の報酬金を持ち出し、残りの【D・D・F】捜索を依頼。

 ・六畢が新アトランティス勢力に接触。

  ルビー・ハートをサイボーグに改造する。

2010年

 6月

  18日

  ・エンペラー・ゴールドが【D・D・F】を新潟宝石博物館に寄付。

  ・エンペラー・ゴールドが情報屋イノックを利用し、

   シルバーを新潟宝石博物館に誘導させる。

  19日

  ・シルバーと情報屋イノックが接触。

   シルバーが【D・D・F】の在り処を知る。

  22日

  ・シルバーが新潟宝石博物館に挑戦状を送る。

  ・シルバーが新潟探偵事務所の幹部探偵を無力化。

  ・新アトランティス勢力四天刃が探偵協会日本支部に武力行使。

  23日

  ・シルバーが新潟宝石博物館で【D・D・F】を盗む。

  25日

  ・睦月が試験に合格し、怪盗になる。

  ・探偵の凶良たけしが怪盗島風を殺害。

  ・シルバーが凶良たけしを窒息死させる。

  26日

  ・睦月がグラン家に居候。

  30日

  ・シルバーが暴力団員3人と衝突。

  ・睦月が島根に帰省。

 7月

  3日

  ・怪盗アルギュロスとシルバーが衝突。

  ・怪盗アルギュロスと三羅偵・乱夏院論夏が衝突。

  ・シルバーと三羅偵・乱夏院論夏が衝突。

   シルバーの身代わりとなって探偵・右堂院義弘が死亡。

  5日

  ・シルバーと乱夏院論夏の配下である3人の探偵が衝突。

  ・シルバーと三羅偵・乱夏院論夏が再度衝突。

   激しい戦いの末乱夏院論夏は焼死したとされるが、

   死体は発見されていない。

  6日

  ・乱夏院論夏から受けた毒により、シルバーがバイク事故を起こす。

   8時ごろに秋子により回収され、治療を受ける。

  7日

  ・夜調牙百賭とグレトジャンニが緑目のアイドラと接触。

  8日

  ・緑目のアイドラが黒霧四揮に殺害される。

  12日

  ・シルバーと探偵田村が衝突。

  14日

  ・シルバーたちと殺し屋・天野水晶が衝突。

   (天野水晶は六畢工業製のサイボーグ。)

  16日

  ・シルバーたちが大阪のブラック・ヘヴンに到着。

   エクサタ、ニーズエル、エクス・クロスと行動を共にするようになる。

  ・シルバーが【悪魔クラーケ】と契約。

  ・シルバーたちが【増呪酒】を服用。

  17日

  ・百賭の指令により乱渦院虐奈が東結金次郎に接触。

   東結金次郎が岐阜へ向かう。

  18日

  ・シルバーたちが拠点を岐阜へと移す。

  19日

  ・シルバーVSニーズエル(【増呪酒】克服の最終試験)

  21日

  ・シルバーたちが岐阜の宝石博物館に偵察に向かうが、

   東結金次郎及び乱夏院虐奈の襲撃に遭い、撤退。

   拠点を建設中のデパートへ移す

  ・黒霧四揮解放。

   動物園や学校など、無差別にあばれまわり、多数の人間を殺害。

  22日

  (午前10時)

  ・黒霧四揮が建設中デパートを襲撃。

   シルバーたちと接触。

  ・黒霧四揮が鏖殺鬼レンガ・ウーマンに変身。

   ニーズエルの両腕を切断。

  (午前11時)

  ・グレトジャンニがシルバーの持つ【D・D・F】を奪取。

   その後逃亡。

  ・レンガ・ウーマンがエクス・クロスを殺害。

  ・エンペラー・ゴールドが【湾曲十字の聖歌隊】を発動。

   10000人近くを自身の洗脳兵にする。

  ・岐阜宝石博物館で黒マントの依頼人(ゴールドの洗脳兵)と百賭が衝突。

  ・探偵協会のヘリ部隊が洗脳兵を虐殺。

  ・グレトジャンニが洗脳兵に殺害される。

   【D・D・F】は洗脳兵の手に。

  ・睦月が百賭の持つ【D・D・F】を一つ奪う。

  (午後0時)

  ・探偵協会のヘリ部隊が四天刃のアクアマリン・クラブと

   ルビー・ハートによって壊滅。

  ・トパーズ・ダイヤが夜調牙百賭と衝突し、死亡。

  ・グレトジャンニから奪った洗脳兵の持つ【D・D・F】を巡り

   アクアマリン・クラブ、ルビー・ハート、ニーズエルが死亡。

   【D・D・F】はレンガ・ウーマンの手に渡る。

  (午後1時)

  ・レンガ・ウーマンとシルバー達が衝突。

   激しい激闘の末にシルバーは左腕を失うが、

   レンガ・ウーマンの撃破に成功し、【D・D・F】を入手。

  ・シルバーと夜調牙百賭が衝突。

   決着はつかなかったが、シルバーは百賭から

   【D・D・F】の奪取に成功する。

  ・シルバーがエンペラー・ゴールドに拘束され、

   2つの【D・D・F】を奪われる。

  (午後2時)

  ・睦月とエクサタが東結金次郎と一時共闘。

  ・エンペラー・ゴールド達と夜調牙百賭が衝突。

   【悪魔ビフロンス】によって互いの体は入れ替わり、

   ゴールドの持つ【D・D・F】含め4つの【D・D・F】が

   百賭の手に渡る。

  ・エメラルド・スペードが睦月に撃破される。

   戦いの途中、睦月は【D・D・F】をゴールドの洗脳鴉に奪われる。

  ・アメジスト・イーグルがエクサタに撃破される。

  ・エンペラー・ゴールドがシルバーに殺害される。

  ・5つの【D・D・F】が合体し、エクサタが【D・D・F】の消滅を願う。










 PLLLLLLLLL!

 PLLLLLLLLL!


 誰もいないビルの屋上に、乱渦院虐奈が立っていた。

 右手にはエクサタの肉片を詰めた袋、左手には鳴り響く携帯端末を。


「――――く――ッ!!」


 携帯端末のディスプレイには、架電者の名前とされる【雹華】の二文字があった。

 虐奈はその名前を見て、手を震わせている。


 PLLLLLLLLL!

 PLLLLLLLLL!


 しかし、着信音が13度ほどなったとき、彼女は覚悟を決め、電話に出ることを決意する。


「もしもし。」

「ン?ン?終わったか?どうだ?成果は?」

「ああ…ゴールドは死に、百賭は悪魔ビフロンスによってその身を失ったわ。」


 電話の先からは、銃音や爆発音が聞こえる。

 向こう側では戦争が起きているようだ。

 虐奈が質問する。

「雹華姉、もしかして…本当に戦争を始めてるの?」

「ン?愚問だな。私が有言実行しない臆病者に見えるのか?」

 馬鹿にしたような態度の声。

 虐奈はその態度に苛立ちを覚えている。


「日本支部の探偵は警察に変わるビジネスでしかないが、

 我々イギリス支部は探偵協会の持つ【カース・アーツ】の力を

 【傭兵のビジネス】として使うことにしている。

 【カース・アーツ】があれば、その辺の田舎国で紛争の火種を作れるし、

 死と破壊は金と財産を産む。

 そして理不尽な殺し合いの環境下なら

 【カース・アーツ】の媒体となる魂もより良質になりえる。

 一石二鳥のやり方だ。」

挿絵(By みてみん)

 雹華<ヒョーカ>。本名を乱渦院雹華という。

 彼女はロンカロンカの実の妹で、グレトジャンニとの交換でイギリス支部の幹部となった。

 既に現地の探偵王を篭絡しつつあり、支部の支配も進めている。

 年齢的には虐奈の一つ上であり、姉の立場だ。

 虐奈は雹華の命令に従って、この岐阜の戦いに参じていた。


 姉にイラつきながら、虐奈が質問する。

「百賭の始末は、本当に要らないのね?」

「ン?いらないぞ。

 百賭の体が死んだのなら。

 遅かれ早かれ奴は行方不明として扱われるはずだろう?

 ならお前が次にやるべきことは、三羅偵か…探偵王の空席に座ることだ。

 近々、世界中の探偵たちが、日本支部の幹部の空席を狙いに来るだろう。」

「世界中が…?」


 爆発音が挟まる。

 まるで雹華が戦地で爆撃を受けたような音が。

 だが、彼女は問題なく言葉を続ける。


「【人造人間(バイオロイド)】である百賭が日本という大国に於いて、

 総理大臣に限りなく近い地位を手に入れたのは、

 我々にとって大きなサンプルだ。

 このサンプルがあれば、我々探偵協会(マレフィカルム)が日本のみならず

 世界中の権力を手に入れることなど容易いこと。

 御姉様(ろんかねえ)もこのことは予測していたが…」

探偵協会(マレフィカルム)は…夜調牙百賭が世界から得た信頼を失わせないよう、

 空席に刺客(たんてい)を送り込んでくると?」

「だからお前は幹部になる必要があるのだ。

 私が日本(こきょう)に帰った後の地位を盤石にするためにな。」


 二人の間に沈黙入った後、虐奈が右手に持っていたエクサタの肉片を持ち上げてこういう。

「【イタリア】の再生する【改造人間(サイボーグ)】のサンプルが手に入った。」

「ン?【アヴァンティ】の?はは、それは予想外。

 【改造人間(サイボーグ)】は【カース・アーツ】より未来のある技術だ。」

「雹華姉、私は貴方に利用されるだけの妹ではない。

 このサンプルを郵送するには条件が一つ。」


 一呼吸した後。


「例の…百賭を製造したあの工業会社。

 そこにこちらの指定額を振り込んでもらいたい。

 この私を…【人間を越えた存在】にするために。」


――――――――――


――――――……


………

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