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ディープ・デッド・フィラー  作者: とくめいきぼう
第四章 死と絶望が躍る約束の地・岐阜県
34/75

第34話 最強の能力者①

 ・銀の怪盗シーフ・シルバー

 カース・アーツ―――【ストーン・トラベル<石の旅>】

 『能力』――――――契約者の視界内、または契約者が触れた液体を自由に『石化』できること。


・食人怪盗ニーズエル

 カース・アーツ―――【魔龍の契約<ドラゴニック・エンゲージ>】

 『能力』――――――竜人に変身できる。弾丸程度ならいともたやすく弾く防御力とヘリを素手で粉々にできる攻撃力を持つ。


・怪盗エクス・クロス

 カース・アーツ―――【P・N・G<ピーエヌジー>】

 『能力』――――――銀色の爪を左手に具現化できる。爪に触れたものは硬度を保ったまま、極限まで『薄くなる』。

 

・怪盗睦月

 カース・アーツ―――【闇を歩くもの<ダーク・ウォーカー>】

 『能力』――――――視界を共有できる狂暴な蟻の使役。蟻は睦月と睦月が触れたものの陰から現れ、光に当たると消える。


・怪盗エクサタ

 カース・アーツ―――【???】

 『能力』――――――不明。

 特異体質――――――カース・アーツの他にダメージを受けても再生する不思議な体質を持つ。


「取りあえず自己紹介しましょうか?私はレンガ・ウーマン…レンガはいかが?レンガをどうぞ…」

「なんだと~~(エクス)」


 ドンゴ!!!!レンガ・ウーマンが地面を蹴り大ジャンプするッ!!!そして先にあった天井を蹴り、空中移動する!!!時速80kmだ―――!!!向かう先はッ……


 一番近くにいた、背後の怪盗エクス・クロス!!!!!!!!!隣にはエクサタがいるが!!まっすぐエクスの方に向かっている!!!


「【イリーゼの恐怖<イリーゼ・フィアー>】…」

「それがお前さんの【カース・アーツ】かあああああああああああ来いーーーーーーーーーーー!!!!!!!(今からではトランプは投げられない、銃だ……銃で奴を怯ませるのだ!!!)」


 ドン!!!エクスが3発銃を撃つ!!!命中は―――した!!!三発とも胴体に命中した……!!!だがレンガ・ウーマンは怯まない!!!

 レンガ・ウーマンが―――――血管が浮き出るほどに『レンガ』を強くつかみながら右腕を大きく振りかぶる!!!!


「まずいエクス!!避けろ!!」


 レンガ・ウーマンが『レンガ』を振り下ろす!!エクスは本能的に後方ステップするが、間に合わず左手と持っていた銃を粉々にされる!!!


「がああアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

「ハズレちゃったわね~~~」


 レンガウーマンが血管が浮き出るほどに『レンガ』を強くつかみながら左腕を大きく振りかぶる!!!!

 次にエクスを殺す心算だ!!!しかし横方向から来た"何か"によって吹き飛ばされる!!!


「………」

 エクサタの『能力』だ………何らかの力でエクサタが助けてくれたのだ。

「エクサタッ…すまんッ……!!」


 エクスが引き、エクサタとレンガ・ウーマンが対峙る………


「………あらあら……フッフッフ…」

「【百足<センチビート>】………」


 ガンガンガン!!!ついにエクサタ能力発動!!!エクサタが足で近くの壁を3度蹴る。

 すると―――壁の蹴った部分が雷を帯びて光り輝き始めた。


 光が壁を沿って移動し、レンガウーマンの側まで移動する。


 瞬時、壁が爆裂しエネルギー波が…レンガウーマンに向かって吹き飛ぶ!!!そしてレンガウーマン更に吹っ飛ぶ!!


「―――エクサタの『能力』は衝撃を保存し自在に操る能力か。しかも放出するときのエネルギーは、最初に攻撃した時の数倍…」

 なんかシルバー解説し始めた…

「ニーズエル……敵の能力は得体がしれない…私達は様子を見て…あれ、アイツ…どこに行った!?」


 シルバーが辺りを見渡したがニーズエルはいない。

 そしてそんなシルバーをよそに…ガッ!ガッ!!エクサタが拳同士を何度も強くぶつけ始める。ぶつけた拳が離れる度に、その間に衝撃エネルギーを保存した光の球体が現れる。

 吹き飛んだレンガウーマンが、直ぐに態勢を建て直し、再度エクサタに襲いかかる!


「………」


 パチン!!エクサタが指を鳴らしたと同時に、宙に舞っていた光の球体から、エネルギー波が一斉に射出される!!!


 しかし――――そのレンガ・ウーマンはエネルギー波をレンガですべて叩き落とした!!!

「ッ…!!」(さっきより…疾風い…!)


 レンガウーマンがレンガを叩きつける体制に移行する。


 ワン!ツー!スリー!!シルバーが銃を3発レンガウーマンに叩き込むが、全てその身体に弾き返される!!!


「なッ…逃げろ!!!」

「―――レンガをどうぞ…。ハッハッハ!!!」

 レンガウーマンがエクサタの腹にレンガをぶち込む、するとエクサタの腹の肉が全て吹っ飛んだッ!!


「………!―――ッッッ!!」

「まずは一匹……」

「なあッ…!!エクサタッ……まさかやられたのか……!?」

「すべての人間の墓標をレンガブロックにしてあげる…次は貴方の番よ―――グギャ!!!」

 ドンゴン!!!!ニーズエルがレンガ・ウーマンの顔面を蹴り上げその身体を吹き飛ばし、顔面を掴み走り出す!!!


「チッ……アンタの相手はこの私よッ!!!」

「ニーズエルッ……く…エクサタは…」

「シルバー!!気絶しているがエクサタは無事だ!!お前さんも彼の異常なまでの再生体質は知っているだろう!?お前はニーズエルの方に行ってやれ!!」

「エクス…!」


 シルバー走り出す!!!そして携帯端末を取り出す!

「もしもし睦月―――奴の位置は蟻で把握しているな!?」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ニーズエルVSレンガ・ウーマン


「その程度のパワーでこの私をいつまで掴んでいられると思っている?」


 頭を掴まれているレンガウーマンが左手を振り上げ、ニーズエルの掴む手に向かってそれを振り下ろす。

 しかしニーズエルは手をはなしそれを華麗に回避する!!!


「自分の頭まで破壊するつもりですッ…!?」

「ドラゴン人間か…まず貴方をレンガで血祭りにあげましょう。」


「ニィィ―――ズ!!」

 シルバーが二人に向かって叫ぶ


「シルバー!」

「ゴミ虫がまた死にに来たわね…」

「フン!死ぬのはお前だ―――エクサタ君をあんな目に合わせやがって……シルバーは下がっててください!こいつはここで始末してやる!」

「まてニーズ!!敵の能力は未知数、直接戦おうとするな!!」


 しかしニーズエル話を聞かずにレンガウーマンに突撃する。レンガウーマンも又、ニーズエルに突撃する。

「くたばれッ!!!」

 ニーズエルが右手の鋭い爪でレンガウーマンを引っ掻くが……当たらない!


「なっ………消え、消えた……」


 ニーズエルの後ろにレンガウーマンが出現する。そして、レンガを振り下ろし始めた……


「背後に瞬間移動しただと!?ニーズエル……うし……」


 ドンゴン!!!!ウーマンがニーズエルの背中にレンガを振り下ろした……!!!しかし…

「なに―――打ち砕けない…?」

「銃弾ですら傷一つ突かないこの鋼鉄の鱗に、アンタのレンガなんて通用しないさ。」


 レンガウーマンが左手のレンガをニーズエルに向かって振り下ろす!!!しかし命中するよりも早くニーズエルが逆立ちの耐性になって、レンガウーマンの顎を蹴り飛ばす!!!

 ごぎゃッ!!レンガウーマンは首の骨が折れたようだ!!!


「ヤー…!そしてやっぱりこの私より数段鈍いぞ、そのカースアーツ…アタシの【ドラゴニック・エンゲージ】の下位互換だ。」

「ニ、ニーズ…」

「フッ…何か言いました、シルバー?」

「~~!無駄話してないでさっさとトドメを刺しなさい!!!」

「フン…でも首の骨を折りましたよ?二度と立ち上がれな……!?」

 ゴギャゴギャゴゴゴゴガ!!!!骨と骨がぶつかる衝撃音を鳴り響かせながら、レンガウーマンの折れた首が元通りになっていく。

 

「な―――うそでしょッ!!!とどめだくらえ!!!」


 ニーズエルが左腕を振り下ろす!!!

「ドラゴン……ドラゴンの鋼鉄の鱗………?」

 レンガウーマンの両手に持つレンガが、赤いイナズマを帯び始める。そしてその瞬時……シュバゴン!!!!!

「え―――――――――――――」

 ニーズエルの左腕………ひじから先が、宙に舞っていた。

「そんなものよりレンガの方が強いに決まってる。」


「あ………ああああああああああああああああああああああ!!!!ぐがあああああああああああああ!!!!!!!」

 腕を失った彼女が、あまりの痛みにその場に倒れ、転がりまわる……してシルバーが駆けだし、彼女の下に向かう!!!


 レンガウーマンがレンガをシルバーに向かって投げた!!!!それをシルバー横ステップで華麗に回避!!!!


「フン……この程度のスピード……!!」


 ドンゴン!!!


 レンガが地面を跳ね返り、シルバーの脇腹に直撃し、えぐった!!跳弾ならぬ跳煉瓦だ!!!!


「グッ……!なんだと!?こいつ……私の移動位置を計算して、投擲した

 レンガを地面で反射させぶつけやがったというのか――――――!!!」


「シ、シルバー!!!馬鹿な……!!!なんで……!?さっきはそのレンガ……私の鱗には通用しなかったのにッッ……」


「馬 鹿 な … … な ん で で す っ て ?現代の低脳は"そんな"事も知らないのォォォォ~~~~~~~~~~????」


 レンガウーマンの声が鳴り響く!!!


「人間は―――世界の万物を支配する最強の動物……誰もが認める世界中の動物の中の頂点に立つ…霊長類だわ………

 だけどそんな人間様にも、強弱問わず―――一つの共通した弱点が存在した。


 それこそが

 【レンガ】  よ。


 すべての人間は―――――【レンガ】で後頭部を殴れば……死ぬ!

 どれだけ筋肉を鍛えても死ぬ!!どれだけ頭が良くっても死ぬ!!

 どれだけ地位を得ても【レンガ】で後頭部を殴れば死ぬ!

 大統領も総理も天皇も法王も【レンガ】で殴れば頭蓋骨が破壊される!

 人に形の似た猿も当然死ぬ!

 全て人間は【レンガ】で殴れば死ぬ。破壊される。

 

 人はその高度な知能で全ての生物ピラミッドの頂点に立った!

 でも、その人もまた【レンガ】に支配されている…

 即ち、生物のカーストの頂点……万物の王は霊長類人間ではなく…

 建築資材【レンガ】なのよ。」


「なによ!?この女の【レンガ】に対する執着は……!!」

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