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5章 迷い
「で、早速家に誘われたと。」
「はい...」
「そりゃ完全に誘ってんな。」
「やっぱりそうなっちゃうか...」
昼休み、僕は今朝あったことで亮兄に相談をしていた。いきなり葉山さんから家に来ないかとの誘いを受けて、僕の中の葉山さんのイメージがどんどんと変わっていた。
「まさか初めての彼女が中々のやり手だったとはな」
「うん...僕が1番驚いてるよ...」
「いつも元気で明るくみんなに接する葉山さんがそんな人だったなんて...」
「とはいえこれも経験だ。男になって来い、祐也」
「本当にそういう目的かな。」
「なんでだ?すぐに家に誘ってくるなんて確実にあれ目当てだろ。」
「まあそれは実際に行けば分かるか。」
放課後、僕は葉山さんの家に向かった。