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9話 校外学習1

あの買い物の1件以来西園寺さんと関わることは無かった。


そして──6月、ついに運命を変える出来事が起こる。そう、校外学習だ。


俺はいつものように妹と一緒に登校する。

ただ、その足取りはいつもより重かった。


「お兄ちゃん、どうしたの?今日ちょっと元気ないね」


妹が心配そうに声をかけてきた。


「そうなんだよ、聞いてくれよ!なんで校外学習とかいう奴はグループ決めを行わなくてならない!ソロ活動でいいじゃん!」

「あー、あはは。なるほど」


どうやら妹は事情を察知したようだ。


「もし、これで陽キャばっかの所の空いた1枠にぶち込まれたりだとか、女子ばっかのところに1人だけ入れられるとかだったら俺は泣くぞ!」

「かわいい女の子だったら良いじゃん!」

「なーにが、いいんだああ!お前は分かってない!陰キャがそういうかわいい女の子ばっかりのグループに入ったらどうなるかが。陽キャの目の敵にされ、その入った女子のグループの子達にはうわぁあいつかよ。っていう視線を送られるんだぞ!」


そんな空気感で一日の大半を過ごすなんて。心苦しいったらありゃしない!


「ま、まあ、が、頑張って!きっと大丈夫!」


何が大丈夫なんだ!


そして妹と分かれ道へと差し掛かり妹と別れ、俺は学校へと向かう。


むむむ、本当にどうしよ…


妹が居なくなった道中はいる時よりも足取りがまた一段と重くなった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「着いて…しまった…」


校門の前へと来て俺は呟いた。

俺はそびえ立つ学校目の前にし、怯む。


しかしいつまでもこうしていたら生徒達に校門の前でずっと立っている不審者がいますと通報しかれない。


意を決して俺は敷地内へと足を踏み入れる。


ぐっ!お、重い!


さ、さっきの倍はあるだろうか。一気に体へとふりかかるプレッシャー。体が必死に抵抗する。


学校へと行きたくないと。


学校まで残り50mだろうか。しかし歩くスピードは遅くこのままでは1分かかってしまうだろう。どんどん後ろの人達に抜かされていく。


俺は最後の力を振り絞る。


うおおおぉぉぉおおお!いっけぇぇえええええ!


そうやって歩いてる俺の姿は滑稽だったろう。


「あ、あれ?日暮君?な、何その歩き方?」


聞き覚えのあるその声は


「さ、西園寺さん」


よ、よりにもよってこんな変な歩き方してる時に知っている人に見られた。


「ど、どうしたの?もしかして体調悪いの?」

「精神面的に体調が優れない」

「あ、もしかして今日のグループ決め?」

「察しが良くて助かる」

「あー、でも確かに班に入れるか心配になるよね!」

「できれば目立たないところがいいんだがな」

「そうだね。じゃあ、私先に行くね」


そうやって西園寺さんは学校へと向かっていった。


…俺も行くか。さっきよりは体も軽い。

学校へと俺は入っていった。



今回から校外学習編へと入ります!


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