7話 クラス会長
朝食を食べ、いつもの様に顔を洗い眼鏡をかけ妹と一緒に家を出た。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん。なんでいつも眼鏡をかけてそんないかにも陰キャですよっていう髪型をしてるの?」
「ん?面倒事が嫌いだから。空気のようにしてれば、悪目立ちしないだろ?」
「でも、お兄ちゃん中学校の頃は結構目立ってたよね?」
「だからその時のことを踏まえて今の俺のスタイルにしてんだろ?」
今の俺は眼鏡&ボサボサの髪なのだが、自分で言うのもなんなんだが中学校の頃はしっかりと髪をスタイリングしてコンタクトをつけていた。それで陽キャ的な立ち位置に立っていたのだ。
ただ俺は疲れたのだ。もちろん、みんなでワイワイ楽しく過ごすのも、馬鹿するのも楽しい。だが、静かな時間も俺は結構好きなのだ。
中学校の頃のように四六時中馬鹿するのは疲れた。
だから、今、俺は陰に徹するべく頑張っているのだ。
実際、静かな時間は楽しい。休み時間寝れるし。
「まあ、お兄ちゃんが良いなら別にいいけどね」
その後、俺たちが分かれる道までたわいのない話をして別々の学校へ向かった。
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妹と一緒に登校して美味しい飯を食べる。そんな平和な日常はあっという間に過ぎ、5月に入る頃、
このまま俺は誰とも話さず卒業するんだろうなぁ…
そう漠然と思い始めていた矢先の事だった。
その時俺は妹と一緒に学校がある方面のスーパーへと出かけた。いつもは近くのスーパーなのだが、チラシで特売があることを知り、こちらのスーパーへとやってきた。
「やったー!たまごゲットー!」
「お?今日はカルボナーラか?」
「ほんとお兄ちゃんカルボナーラ好きだねぇ」
そりゃもちろん。めちゃ美味しいやん。
あれはマルコ・ポーロが思わず黄金の国ジパングって言いそうなくらいな神々しさを放ってるぞ。
そして、普段のように買い物を終わらせようとしたその時だった。
「日暮君?」
そう、そこにはクラス会長の西園寺 諒花がいた。
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