15話 校外学習7
「じゃあ、ここで食べるか!」
俺達はラーメン屋さんへと来ていた。
時刻は11時半くらい。
「ってなんでラーメンなのよ!」
沙織がツッコミを入れる。
「うん?なんか俺変なことしてるか?」
「普通女の子と一緒にラーメン屋とか来ないでしょ!こういう所ってって男友達で食べたくね?とか言って食べに行くところでしょ!なんで私たち女子高生が食べに来るのよ!店内にそんな人たち一人もいないでしょっ!」
「え?そうなのか?ごめん、知らんかった」
柚葉と西園寺さんを見る。
「まあ、確かに友達とは来ないかも…」
「私もっ!」
そ、そうか〜……。
俺が中学校の頃によく遊んでた女子は特に問題なさそうだったんだけどなぁ……。
みんな、ごめん。
「じゃあ、変えるか?」
「別に今更探すのもまた面倒くさいからここでいいよ」
沙織が不機嫌になっていた。
…今度からちゃんと女子高生の行く店調べよう。
俺達は気持ちを切り替えて店内へと入る。
もわわぁぁぁん
そんな熱気のある空気が俺たちを包む。
「いらっしゃいませ〜!今回は…えっと、4名様ですか?」
「そうです」
「空いてる席にご自由に座ってください」
「わかりました」
俺達は窓側の空いてる席へと座る。
「やっぱり男の方が多いですね」
西園寺さんが店内を見渡して言う。
「まあ、そうだな。男はラーメン好きだからな。春夏秋冬いつでも食べる」
ラーメンは熱いが鍋とは違って冬だけに食べるものでは無い。いつでも食べたくなるものなのだ。
俺はメニューを見る。
むー、丸味噌か辛味噌か…迷うな。うーん、よし!丸味噌にしーよ。
「みんな決まった?」
「「「OK」」」
「ほいほーい。あ、すみませーん!」
俺は近くを通りかかった店員さんを呼び止める。
「はい」
「えっと、丸味噌の大盛りが1つ」
ちょっと腹減ってるからこれでいいだろう。
「野菜たっぷり味噌ラーメン1つ」
西園寺さんはそれを頼んだか…
確かにそれも魅力的だった。
「醤油ラーメン1つ」
沙織は醤油ラーメンか。確かにたまに食べたくなるよな。あのさっぱりとした感じがたまらない時はある。
「え、えっと…辛味噌ラーメン1つ」
何?柚葉が辛いものか。俺の勝手な偏見で辛いものは苦手なもんだと思ってた。
「ご注文は以上でしょうか?」
「はい」
「かしこまりました」
そう言って店員さんはテーブルから離れていった。
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