28 今度こそ、ただいま
「おい!ライムっ!! 心配したんだからな!!」
シオンはタタッとライムの方に駆け寄り、ライムの肩をガシッと掴んだ。
ライムは家に戻ってどうやって学園に入学しようか考えていたところだった。
なんだか騒がしいと思って、外に出たら、4人が集まっていたのだ。
「ご、ごめんなさい」
「謝るなよ……。ずっと探してたんだぞ」
「それにしてもライム……!無事で良かった」
「黒い雨の事件が……落ち着いたと思ったら、ライムさん……いなくなっちゃうから……」
シオンの隣にはピアノもジュエルも来ていた。
心配そうに、でも少し安心したようにみんながライムの顔を覗いていた。
あ、あと、アレスさんも後ろにいた!
頬を緩ませていると、ライムの肩を掴んでいたシオンがいきなりギュッと抱きしめた。
「わぁっ!シ、シオン?!」
「本当に……良かった……。そして、ありがとう。お前が、俺の幼なじみを助けてくれたんだろう?」
「ど、どうしてそれを……」
高鳴る心臓の音を無視しながら、ライムは声を振り絞る。
い、息が苦しい……。いろんな意味で…………///
「あんな規模の魔法を使えるのはライムくらいだろ? 魔力の感じで分かったさ!」
「シオン! ほんとに?! 僕は全然わからなかったよ……。君、鑑定士も向いてるんじゃ……?」
ジュエルがびっくりしながら、シオンを様子を伺っている。
シオン……なんて観察力……。じゃなくて!!
その美形のシオンに抱きしめられている方が問題よ!
シオンの腕の中にすっぽり収まってしまっている……。
私、今絶対顔が赤くなってる……。
どうしよう、顔があげられない。
「ちょっと!シオン、気持ちはわかるけどライムが苦しそうよ?」
「わ、悪い!! つい嬉しくて……」
ピアノが助け舟を出してくれるけれど、ライムは俯いたままだ。
「そんなに痛かったか…….?申し訳ない……」
「い、いや///大丈夫!大丈夫よ!!」
「……っ!」
シオンが目を合わせてくるから、つい背けちゃったじゃないっ。
あああ///もう!!!
「フヒヒ! ライム殿は困った顔も面白い」
そう、茶々を入れてくるのは……アレスさんだった。
アレスさんはなんだかんだその時の状況を話してくれて、私は現状を飲み込むことができた。
ーー私はどうやら1ヶ月近く、行方不明だったらしい。
もしかしたら、リバーシの世界は時間軸が異なるのかもしれない。体感は3日くらいだったのだけれど。
「もちろん!最初聞いた時はびっくりしたけどね! 命を助けてもらっているんだもの……。ライムのためだったら、なんでもするわよ……」
ピアノが愛おしそうにライムを見つめる。
そのラベンダー色の瞳はとても綺麗だと思った。




