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それを運命とは言いません  作者: 穂波幸保
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期末テスト 10


もうどうしたらいいのかと悩んでいると、救いの言葉がもたらされた。

「おい、(はやと)。これ以上、(はるか)さんを困らせるな。」

圭吾(けいご)くんの言葉に、隼は嫌そうな顔をして隼の向かいに座る圭吾くんを見た。

「それを言うなら、(あや)さんもじゃない?」

「話し出した理由がどんなものでも、始めたのはお前だろ。」

「・・、わかりました。」

隼は圭吾くんと少し睨みあった後、そう言って絢と私の方に体を向けた。

「絢さんに、遥も。ごめんなさい。」

そうして、名前を呼びながら視線を向け、最後に頭を下げた。

「!?・・っ隼、そこまでしなくてもいいからっ。」

私は慌てて、横に座る隼の肩に触れる。

しかし、隼は頭を下げたまま言葉を返す。

「でも、謝罪ならちゃんと頭を下げないと。」

「絢!もういいよね。」

許しをもらわないと頭を上げないと分かり、私は慌てて絢を見た。

「私も、そこまでしてもらわなくて良いわよ。」

絢も、きっぱりと言い放つ。

「だって!だから、顔を上げて!!」

「・・そう?それなら良かった。」

そう言って隼はゆっくりと顔を上げ、私はほっと肩を下ろした・・・が、これで終わらないのが隼なのだろうか。

「じゃあ、そろそろ休憩を終わらせて、合同で勉強会を始める?」

「・・・え?」

ケロッとして言った隼の言葉に、私は固まった。

「おい、隼。」

圭吾くんが、隼に非難の声を上げる。

しかし、隼はこう返した。

「でも、あれじゃあ順也じゅんやも離れないでしょ?なら、絢さん達も勉強しに来たんだし、いいんじゃない?」

「・・・。それは、俺たちが決めることじゃないだろう。」

圭吾くんも、一理あると思ったのだろう。一瞬言葉を詰まらせたが、躊躇いながら周りに座るメンバーを見つめた。

・・・。

一瞬静寂に包まれるが、絢が言葉を切り出した。

「本当に、(したた)かよね。わかったわ、せっかくだし皆でしましょうか。」


こうして、合同での勉強会が急遽決定したのだった。


毎回亀足で、申し訳なく思っております。

そして、絢さんの漢字をまた間違えましたこと、ここに謝罪いたします。。

私が、絢さんに殴られそうです。

また亀足になりますが、とりあえず、今回以上に短く載せれるよう頑張っていければと思います。


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