表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それを運命とは言いません  作者: 穂波幸保
62/68

期末テスト 4


「ふーん・・・ならいっか。」

私が悶々としつつ唐揚げを揚げ続けるなか、私の言葉に一人納得するはやとに、なんだろうと思って私は問いかけた。

「隼、何がいっかなの?」

「いや、夏休みに入ったあとは僕も部活がないから、はるかとの時間をとられるのが嫌だったんだけど。今回以降はたまになら、いいかなって。」

「・・・・?隼、受験生だよね?」

「うん。だけど、今まで通りに勉強してたら大丈夫だし。」

「・・・?・・いやいや、そうだとしても順也じゅんやくんを教えないといけないでしょ?」

言われた言葉に私は一瞬フリーズしたが、隼の言葉を受け止めて話し出す。

確かに、隼はそんなに努力しなくても勉強ができるタイプだけど・・・そこはもうあえて触れずに、別の理由を言ってみる。


今料理をしているのは、隼と友達の順也くんと圭吾けいごくんと昇太郎しょうたろうくんの四人に振る舞うためだ。

みんなバレーボール部で、この間最後の大会が終わった労いの食事会として家に呼んで、ついでに期末テストの勉強会も行っている。

(隼がここにいるのは、私が手伝いを断って友達といたはずが、ついさっきやって来て盛り付けだけでもと言われて手伝ってもらっている。)


バレーボール部四人で芦ケあしがや高校を目指しているので、勉強嫌いな順也くんをテスト後も教えないといけないはずだ。

けれど。

「そこは、圭吾と昇太郎で。」

サラダの盛り付けが終わり、隣で唐揚げを盛り付けだした隼の本気か冗談かわからない言葉に、私は軽く睨んだ。

「隼、私の話を聞いてた?」

私がみんなで教えあっている話をしているのに、なんでそうなるかな。

しかし、隼の方が上手だった。

「いや、普通に教えるぐらいならやるけどさ。あの順也だよ?」

「・・・・。」

そう言って私を見つめ返す隼に、私が何て言おうかと悩んでいると、後ろから声がかかった。

「遥さん。」

「圭吾くん!どうしたの?」

この声はと名前を呼んで振り返ると、やはり客間にいるはずの圭吾くんが立っていた。


圭吾くんは、4人の中で一番の長身でスポーツ刈りをしている。寡黙そうに見えるが、よくしゃべるしとても優しい子である。


「順也が、勉強もう持ちそうにない。俺が代わりに手伝うから、隼を戻していいか?」

圭吾くんの言葉を聞いた瞬間、隼が叫ぶように言った。

「あいつ、僕が抜けて30分も持たないってどういうこと?」

「やっぱり、順也くんには隼が必要なんだよ。私のことはいいから、圭吾くんも戻っていいよ。」

私達が話し合いをする以前の問題だったらしい。

私が笑顔で2人を送り出そうとすると、心配そうに圭吾くんが言った。

「でも、手伝いが必要だから隼を呼んだんだろ?」

「「・・・。」」

数秒間、その場は静寂で包まれた。

「隼?」

私は、笑顔で横にいる隼に向き直った。



執筆が遅くなっております(汗)

次もいつも以上に亀足かもですが、お待ちいただければありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ