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それを運命とは言いません  作者: 穂波幸保
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期末テスト 3


あの後みんなで話し合った結果、それぞれの苦手教科を光希(みつき)に教えることになった。

そうすることで、自分達も人に教えるために勉強を頑張れるし、苦手な分一緒に頑張れるからだ。

もし、二人ともわからないことがあった時だけは、得意な人に訊いてもOKにした。

そして、勉強時間はそれぞれ部活や用事もあるのでマンツーマンにして、たまにみんなで集まる話で落ち着いたのだった。



「じゃあ、(はるか)は今後もずっと勉強を見てあげるの?」

小鉢にサラダを盛り付けながら訊いてくる(はやと)に、私は唐揚げを揚げながら答えた。

「いや、よしの祭のことがあったから今回はしっかり見てあげないといけないけど、それ以降はたまに見てあげれば大丈夫だと思う。」

この間は、光希には申し訳ないけれど、どうしようと頭を抱えそうになった。

でも実際にやってみると、教えたことはちゃんとのみ込めるし、予習復習をすれば授業にもついていっている。

要は、時間をかければ出来る子なのだ。

それが、芦の祭の時は時間が足りなくて出来なかっただけで。

正に、選択したキャラクターと勉強を重ねて成長したあのゲームのように。。。


そのことに気が付いた時には、友達みんなで支えあう話になっていたので、もう後の祭りである。

いやでも、そもそもを考えると、一教科に一人が教える設定だったのに対して、全教科を一人が教えるとなると誰が教えるんですか・・・?

十哉なんて、無理難題である。

さらに言うと、恋愛のれの字も誰とも進展がないのはどう言うことだろう。


私は、災難に見舞われながらも密かに期待もしていたのだ。

光希はたまにヒヤヒヤするが、見た目も性格も可愛らしくて頑張り屋のとってもいい子だ。

そんな子と、私の知ってる誰かが恋仲になったのなら良いことだし、全力で応援するつもりでいた。

それが、どうだろう。入学から今まで一緒にいるが、恋の気配なんて一つも見られない。


そうなると、皆ただ災難に巻き込まれて迷惑しているだけになるんですが・・・私は、誰に文句を言ったらいいのだろう。



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