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一の過去編:プリン2
カリカリカリ
パラ・・・パラ
あれから、1階の居間で俺は学校の教科書を開いて勉強をし、遥は本を読んでいた。
いつもこんな調子なので、俺は学校で先生たちに勉強ができて頭がいいと褒められ、遥は読書が好きな物静かな子と思われている。
だが、その見方は間違っていた。
いま、俺は学校の授業の復習と予習をし、遥は母さんから借りた大人が読むような難しい本を読んでいた。
そう、遥は俺や普通の小学生よりも頭がいいことを隠して過ごしている。
知っているのは家族だけだ。
それは、父さんたちが遥に隠すよう言ったのか、 遥が自分から隠しているのかはわからない。
俺はそのことがみんなに嘘をついているようで嫌で、何故隠すのか両親に訊いたことがあった。
しかし、もう少し大きくなったらと言われ、理由はまだ教えてもらえていない。
そのため、俺は妹にどう接すればいいかわからず、苦手意識だけが強くなっていた。
シーンごとに分けているので、今見るとかなり短いですね(汗)すいません。
長いときは長いので、その辺りもご了承ください。