「今日、妹が死にました。」
僕は家を飛び出し、外に飛び出す。空は灰色の雲に覆われ、少しずつ雨が強くなっている。ぼくはそんな雨の中走り続けている。雨で止まらない涙を流しながら、走り抜ける。
走り続けて、妹の通学路にある交差点につく。
周りに赤い液体を撒き散らして倒れている妹のそばに駆け寄る。
「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」僕は今まで溜め込んでいた感情を爆発させた。
きずくと病院のソファに寝かされていた。近くにいた看護師さんに聞いた 。妹が他界したことに...
妹と僕は五歳年齢が離れている。両親の虐待が問題となり、祖母の家に住んでいる。祖母は本当に母の産みの親なのかと思うことがたまにある。
僕はいつも妹を庇っていたので妹も自然となついてくれた。祖母は持病があり、いつもねたきりなので、いつも妹がご飯をつくる。妹のつくるご飯は絶品だ。
僕は妹が好きだったし妹も僕を好きと言ってくれた。ぼくらは自然と兄妹の関係ではなく、男女の関係になっていた。妹はどちらかというと美女よりなので学校での評価もよく、よく告白されていたが、その全てを断っていた。そのため他の女子からの妬みが多く、いじめにあっていた。
僕は妹の、いや彼女の心の支えになろうと頑張っていた。しかし、僕がどんなに頑張っても、彼女は明るくならなかった、それどころかさらに暗くなっていく、彼女の心の支えにどうしたらなれるのかずっと悩んでいた。
ある日、妹がお風呂にはいっているときに置きっぱなしにされていた鞄をかたずけようとしたとき、中からノートが出てきた。落ちた衝撃でノートが開いた。中には、『死ね』『キモい』等の悪口がたんたんとかかれていた。
僕はもうかわいい妹がいじめられるのは我慢できなかった。妹がお風呂から出てくると僕は妹とこの事について話をした。今思えば僕の妹を助けたいという思いが妹をさらに追い込んでいたのかもしれない。
次の日、いつもより妹の帰りが遅かった。しかしその日は自分の会社と新しく契約を結ぶ会社に挨拶周りにいっており疲れていたのでスーツから着替えもせずソファで寝てしまった。
電話の鳴る音で目が覚める。うちの近くに住む同僚からだった。
電話の内容を聞くなり僕は鍵を閉めるにも忘れて駆け抜ける。
僕は妹の前で膝から崩れ落ちる。
妹のいない世界にいきる意味などない。僕はそれしか思いが浮かばなかった。妹は自分から飛び出すように車にぶつかったそうだ。きっと何か思い詰めていたんだ。僕には心のあたりがある。昨日のことだ、昨日僕が妹にあんな話をしなければ妹は自殺しなったそんな真実かどうかわからないことを思い詰めても意味はない。
ただひとつ言えること
『今日、妹が死にました』