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空を見上げる私

外を少し散策することになり…お姫様抱っこに精神力をガリガリと抉られながらの移動となった。

私は岩よりは軽い。


……その比較はどうなの!?

羽より軽いって言われたら「嘘だ!!」ってなるけど、岩って…


庭は美しい花と緑があふれていたけれど何よりも目をひいたのは空だった。


ゆらゆらキラキラと輝く海底から見上げたような空

思わずため息がもれる。

地球とは全く違う空。

けれど…とても…とても綺麗な空。


「…ねぇ、ノーイ、どうして空はあんなにキラキラしてるんですか?」

そう聞くとノヴァイハの声が頭の上から響いてくる。

「空に漂う魔素の層は、濃いものと薄いものがある。それがぶつかるときああやってキラキラと光るんだよ」

「そうなんですね!!本当にとても綺麗。…空がこんなに綺麗だなんて…あの窓からじゃ解らなかった」


さっきまでいたあの部屋の窓からみた空は、こんなにキラキラとしてはいなかった。

硝子越しだとキラキラは見えないのかもしれない。


「朝焼けも夕焼けも、空はとても綺麗だよ、君にみせてあげるよいくらでも。竜になって君をのせて、どんな場所にもつれていける」


そう言ってくれるノヴァイハの優しい声。

眠る前に一度だけ見た空があんなにも綺麗に見えたのは、この胸に抱かれていたからなのかもしれない。

竜になったノヴァイハの背に乗って、この世界を回れたらきっと凄く楽しいだろう。


「凄く楽しみです」

海も山もきっと全然違うのだろう。

そう思ってはしゃいで話しながらノヴァイハを見たら、まぶしそうに眉をよせて空を見ていた。

思ったより日差しがきついせいかマリイミリアさんも少し眉をよせていた。

メロデイアさんは美白に気をつかってるのか、顰めっ面で顔で空を見上げていた。


どうやら竜人は眩しいのが苦手なようだ。

美白の女王メロデイアさんの肌にシミができたら大変だ。

私も日焼け止めもしてない…それどころかメイクすらしてないし。でも、そろそろシミを気にしないといけない年頃なんだっけ。


「少し眩しいですね、ノーイお部屋にもどりましょう?空もお庭も凄く綺麗でした。連れてきてくれてありがとう」

「もういいの?」

ノヴァイハは驚いたようにきいてきたけれどしっかりと頷く。

「はい、もう大丈夫です。この空が近くで見れたから」


だって化粧品が無いかもしれないのにシミが出来たら大変だしね。




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