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水に浮く死にかけの私

落ちてる。


凄い勢いで落ちてる。


さっきの先輩と後輩が凄い焦った顔でこっちを見てる。


あれ?さっきまで私は彼らの姿をみれてたんだっけ?


あ、先輩、声は怖かったけどイケメンだったのね。

後輩君はちょっとだけ小さい子だった。

まあ、まだ幼いのなら…ミスもしかたがない…のかなぁ?


先輩はこっちに向かって何かを投げた。

すると目の前にいきなり光る文字盤?が現れてて私はそこに吸い込まれた。


あ、これっていわゆる魔方陣ってやつかも!

ぽいね、凄い魔方陣っぽい!!


…なんだろこの現実感の無さ。


相変わらず落ちてるし。

なんてちょっと私はのんきだった。


でも、その暢気さは魔方陣的なものをくぐった瞬間吹き飛んだ。


突然、猛烈な痛みが体を襲った。


そうだ、私トラックにはねられたんだった!


痛い痛い痛い!


手も足も全然動かなかった。


だって、そうだよね、あのとき私の体はグシャッってなったんだもの。

だって、死んだんだもの。

…死んだのか?

そのわりには痛い…むちゃくちゃ痛い。


痛いけれどどうすることもできないまま私はどんどん落ちていった。



そして…





バッシャーーーーン!!!!


水の中に落ちた。


さすような痛みに呻くと口から空気がごぼごぼと抜けていく。

肺に容赦なく入る水、しかし吐き出す力はこの体には残っていなかった。


幸い力なんて微塵も入らない体は勝手に水に浮いてくれたので仰向けの私は僅かながらも空気は吸うことは出来た。


かすかなざわめき、人がいる所なんだ。


あ、誰かが近づいてくる?

なに?

何か喋ってるけどもう聞こえない…


『ーーーー!?ーーー!ーーー!!!!』





ああ、死ぬのが一人寂しくじゃなくてよかった…







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