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竜のしにかけつがい  作者: ちかーむ


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夢からさめる私

最近よく夢を見る。

時々あたたかな水が降ってくる夢。

スーパー銭湯にある滝みたいにざばざばと。

って言うか水量!水量がすごいからっ溺れるっ!!顔は顔はやめて!!


犬も時々舐めてくる

…犬?

犬なんて飼ってないよ?

だって猫派だもの。

大型犬なのかな?

すごい勢いでべろーんって。

べろーんてされすぎて頬っぺた伸びてる!伸びてるから!!口、くちふさがないで~!!!


もーなんなんだろ?へんな夢だわ~


でもたまに誰かが頭を撫でてくれるの。

その手が優しくてすごく好き。

誰なんだろ?



「ザーザザッ…」


ん?耳元でノイズが。


キーンて高い音の耳鳴りは大丈夫だけど低い音の耳鳴りは病院に、いった方がいいんだって。


あれ?じゃあ、ノイズは?


「ザー ーーパ…いーザザッんぱーい!」


ざざんぱーい?

なんだろ?どっせーい!みたいな掛け声かな?

ん?この声どっかで聞いたことあるような



「ザッ…せんぱーい、やっぱ繋がりませんよ~ザザッ…やっぱり… ザッ… が違うからーザザー」


え?繋がらない?これ繋がってないの?


「やっぱり無理なんすよー…ザッ…はうちのだし~セン…ザザッ…のとこのって魂だけじゃないっすか~」


センパイの声はきこえないけど…

これってあの使えない後輩君の声ぽい?


「えー?加護つけるんすか?イテッたたかないでくださいよ~センパイがつけたら…ザッザザー…マジっすか~じゃあ、とりあえず死なない加護と~あれ?あははは体が死にかけすぎて加護がうまく乗らないっすよ~これじゃいつもギリギリ死なない加護っすね~あはははっ! ギャーイタタタ!!!ザザザー」


なんだろこの会話。

結構聞こえてるんだけど…


「ザーザーッ…あーそうなんすか?~じゃあこれも…溺愛の加護もつけて…誰からもラブラブ超愛されちゃう加護っすよ!」

「ザザッ…てめぇぇぇぇぇぇ!!!!!てめー!さっきからふざけた加護ばっかつけてんじゃねーよ!!誰からもラブラブな加護なんてつけたら番が怒り狂うだろがドアホゥ!!」


おおっ!センパイの声が聞えてきた。


「マジっすか?うちんとこ番システム導入してないからよくわかんないっすよ~じゃあこれやめるっすか?」

「やめとけ、死ぬぞ。しっかし参ったな~こっちと繋がらねえなら説明も出来ねぇな。」

「そうっすね~でもいきなり『君が死んだら世界は滅亡しちゃうゾ☆』なんて言われても困るからいいんじゃないっすか?」


え!?なにそれ?

それって☆つけて簡単に言うことなの?

っていうか繋がってる!

めっちゃ繋がってますよ!?

もしもーし!!後輩くーん!せんぱーい!!


「ちげえよ、番システムのないお前んとこから来たなら番回路ができてねぇからちょっと弄ってやってだなぁ…あと基礎知識を入れてやろうと思ってたんだよ」

「センパイ優しいっすね~まあ、繋がってないならしょうがないっすよ」

「おっかしいなあ?なんでつながんねぇんだ?」

「なんでっすかねー?とりあえずこれで送っちゃうっすよ~いってらー♪」

「おいっ!それじゃ加護があれだけじゃねえか!!」

「え~今さらっすよもう送っちゃいましたよ~。じゃあ翻訳と~魔力増幅器つけときますよ~えいっ!」

「なげてんじゃねえよ!」

「あっ!あれっ?センパイ!ボリュームがゼロになってたっす!!」


「てめぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

ブツっと切れるような音がして切れた。

やっぱり繋がってたんだね!

あの先輩苦労してそうだなぁ~


ゴンッ!


イタッ!頭になんか当たった~これさっき後輩君が投げてたやつ?


ん?なんかかひっぱられてる?

何に?

んん?なんだろ?

あれ?

あれれ?


どすんっ!



うっおしり打った…ような気がしたけどあれ?私寝てる?

うー体が重い…なにこれ~金縛り!?

え?凄い!金縛り初体験!って違う違う。


ううっ…手も足も瞼も重い…

全然体が動かなかないって、ほんとなんなの?

さっきまではあんなに…

ん ?

さっきって、体動かしてたっけ?


うーん…、まぁ、いっかぁ~だって眠い…


まだ眠いよ…

寝覚めが悪いのは変な夢見たからだよ絶対。



「ねえ、目を醒まして私のつがい」


つがいってなんだろ…

さっきも誰かがいってた…うぅ眠い~


「目をひらいて私を見て」


うん…でもまだ眠いよ


「声を聞かせて…名前をよんで…」


いきなりバシャッと顔にお湯がかかった。


ぶはぁっ!!


直後、頬をぬるりと犬が舐めた


うわっぷ!


これはいつもの水責め犬責めコンボだ!




「ノヴァイハ様!!番の方を舐めないでくださと言ってますでしょう!!

あぁっ!顔がお顔がお口の中に入ってらっしゃいますわ!!甘くてもしょっぱくても美味しくてもお口の中に入れて舐めてはいけませんわ。

それに番の方の上で泣かないでくださいましっ涙で溺れてしまいますわ。さあ、早く離して…」


ドゴッ!!!


柔らかくも厳しい女のひとの声の後になんか凄い鈍い音がした。


「まだ傷が癒えていないのですから…ゆっくりお休みしていただきましょう?」


ボスッ!


なんだろこの音、砂をつめた袋を殴ってるみたいな…あ、サンドバッグ?

うーん、サンドバッグなんて部屋にあったかなぁ?



「ノヴァイハ様お側に居る時はお静かにお願いいたしますわ。」


ガンッ!ゴリゴリゴリ…


「っ…わ…わかってる…ゴホッ」


ドアがパタンと閉まる音がした。

女の人が出ていったみたい。

なんか凄かったな…何の音だったんだろう?

まだ噎せてる男の人が側にいるみたい。


「わかってるよ、食べちゃダメだって…だってまだ君は生きてる、生きてるんだから。ねぇ早く起きて。私が君を食べてしまう前に…」



え!?食べる?食べるのっ!?



あんまり驚いたから目が覚めた。

重い瞼はなかなか開かなかったけど。



開いた瞼の向こうには

白くて赤い髪の男の人の横顔。


ちがう


髪が赤いのは血だらけだからだ。

この人なんでこんなに血だらけなんだろう?


ぼんやりみてたらその人はゴホッって咳をした。

口を押さえた指の間からボタボタって血が垂れた。





うわぁっ!

この人、死にそうだよ!?








やっとあらすじのシーンに。


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