表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

7話

少年はがむしゃらに走りました。


どこをどう走ったのかなんて覚えていません。


ただ、お母さんに会いたくて、それだけでした。


そうして、ふと気づくと、薄暗かった周りはいつの間にか赤く染まっていました。


薄暗いだけの怖い場所ではなかったのです。


ようやく落ち着いて辺りを見回すと。

少年はいつもの公園のすぐ前に立っていました。


見知った場所に少年が安心したそのときです。


「○○~、そろそろ帰るわよ~。どこに行ったの~」


少年を探している、母親の声が聞こえてきました。


「おがあざ~ん」


母親の姿を見た少年は、泣きながら一目散にお母さんに向かって走っていきました。


母親も少年の姿に気づいたようです。


「あら? もう、公園の外に出ちゃだめって言ったでしょ」


よしよし、と頭をなでるお母さんの腕とぬくもりに、


ようやく安心した少年は本当に泣き始めました。


突然泣き出した少年に少し驚きながら、

母親は「何か怖いことでもあったの?」と少年をあやします。


しばらくして、ようやく涙が止まった少年は

しっかり母親の手を握ったまま決して離そうとしません。


「しょうがないわねえ」


そう言いながら、母親の顔はにっこりとしたままでした。


えぐえぐと泣き、母親に手をひかれながら、普通になった少年は家に帰りました。


少年の後ろ姿に、寂しそうな猫がにゃあと、鳴いていました。


終わり


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ