表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

2話

そんなある日のことです。


見たこともない綺麗な白いいぬが少年に声をかけました。


「君が動物と話せる少年かい?」


「そうだよ。ぼくに何か聞きたいことでもあるの?」


少年がそう答えると、犬はにっこりと笑ってこう続けました。


「向こうの方に楽しい場所があるんだ。一緒に行かないかい?」


少年はそれを聞いて嬉しそうに言います。


「楽しいところって、どんなところ?」


「たくさんの動物達が暮らしている、とても楽しいところだよ」


そう言ったいぬは腰を上げて、少年の返事も待たずに

どこかに向かって歩き出してしまいました。


「あ、ぼくも連れて行ってよ。お犬さん」


残された少年は慌てて立ち上がり、公園の外へと駆け出していきます。


他の動物たちを忘れてしまったかのように。




ずんずんと歩いて行くいぬの姿を、少年は必死に追いかけていきました。


いぬは一歩一歩前へ進んでいるだけなのに、走っている少年は追いつけません。


けれど、少年が疲れて立ち止まると、いぬのほうも立ち止まり、

じっと少年の方を見て少年が走り出すのを待っています。


まるで、「ほれ、早く来ないとおいていくぞ」と言っているようです。


少年が再び走り、疲れて立ち止まり、また走り出して、そして立ち止まり…


どれくらい進んだのでしょうか、いつの間にかあたりには白い霧が立ち込めてきました。


けれど、少年はいぬに追いつくのに夢中でそのことに気づきません。


だんだんと白い霧が濃くなっていき、いぬの姿が見えなくなってきます。


少年はそのことに気づくと、足に力を込めていっしょうけんめい走ります。


「まって、おいぬさん。ぼく、。おいていかれちゃうよ」


どうにか、いぬに追いつこうと少年は必死になって追いかけます。


それでも、いぬには追いつくどころか、どんどん離れていってしまいます。


やがて、少年が疲れて立ち止まると、いぬの姿はどこにも見えなくなってしまいました。


途方に暮れた少年が辺りを見回すと、

子供の大きさのような小さなれんがの門がうっすらと見えました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ