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雅学校概論3

武術関連の序列について説明してます。

概論はこれでおしまいです。


武術師範には厳しい序列がある。

その武術を教える師範の序列に正式に決められたNoが割り振られているのだ。

No1はもちろん総師範のことだ。

大抵はその跡継ぎがNo2になる。

割と順位を高く保っているのが白国の道場でどこもNo3を当ててきているのだ。

そのように武術継承者の順位と思えばいい。

これは、完全実力制の順位だ。

ただし、それぞれの技を継承していることが前提だ。

当たり前のことだ。

他流派が乗り込んで乗っ取ってしまわれては問題だからだ。

これは昔、武神が活躍してたころ流派によって著しく実力が落ちることがあった。

そのため、お互い不可侵のための対策と血筋による弊害を防ぐためだった。

実力が無ければ血筋が濃くても武術を継げないようにしたのだ。

そして、なにか事故があっても安定して実力を維持できるようにするためだ。

そのため、各流派はNo制を用いて実力制をとりいれた。

中でもNo10までは正式師範と呼ばれその武術道場の発言権は絶大だった。

それ以下は師範登録とよばれている。

そして、どこで道場を開いても良い許可が与えられている。

正式師範の予備軍と思えばいい。

それ以下は順位が無く正式師範2人の了解があれば開いても良いというものだ。

道場を開いて実績を積めば正式師範に挑戦できるのだ。

その中で雅養成所には正式師範が送り込まれるほどだ、どこも力を入れていた。

そのため招かれている4つの道場師範はみんな各道場の後継者と言って良いのだ。


その中で有名なのが舞踊拳師範扇おうぎ 一夫かずおで武術大会2度優勝の猛者だ。

舞踊拳は流れるような動きの中にするどい動きを取り混ぜていた。

それを優雅にまとめた拳法で養成所のなかで一番人気でもあった。

もちろんNo2だ


蠍拳はするどい攻撃を主体の実戦拳法で大会でも上位を勝ち取っていた。

師範は さそり 重三じゅうぞうというものだ。

やはりNo2だ。


熊拳は師範を 熊野くまの 一郎いちろうといい剛拳の一流の使い手で優勝の経験もあった。

特に扇一夫氏との優勝戦は大会の歴史にのこる名勝負であった。

剛の熊拳と柔の舞踊拳の戦いは判定となり僅差で舞踊拳が勝ったというだけで実

際には同格として枠は双方同じに与えられたのだ。

ただ時間切れだっただけだ。

やはりNo2だがNo5の熊野くまの ひとしも参加していた。


おおかみ たかしも白国大会上位だった。

こちらはNo3だった。

狼拳は早い動きに遠距離攻撃ともいえる通過型の一撃離脱戦法が有名であった。

反撃しようとしたときにはすでに圏外にいる。

そして、油断していればあっという間に接近してくる。

特に優れているのは、集団戦闘のときだった。

味方が近くにいないので攻撃をしやすいメリットがあった。

そのため、自警団などではよく取り入れられていた。



そして番外なのが雅雄王子がやってる笑拳法である、冗談のように全部の拳法を

取り入れているがどれも不十分といわれ失笑をかっていた。

各流派の師範も王子が自分のところの拳法をとりいれていることと、王子である

ことを理由に大目にみていた。

また、笑拳法の特徴はあらゆることを武術にしてしまうという特徴もあった。

過去に、笑拳法の発表で掃除拳というのがあった。

箒を巧みに扱い形をなしたものだ。

初めてそれを見た各道場関係達は失笑を漏らした。

もっと実力のある師範級のものは笑えなかった。

コミカルな動きの中、理にかなったものを感じ恐怖した。

戦ったとき、勝てるだろうかとだ。

当面、武器を使う大会では会わないから安心ではあった。


その心配は大会で証明された。

そして、白国の大会、武器武門で堂々と本戦出場を果たしたのだ。

もっとも、会場は大受けだった。

しかし、負けた者は惨めなものだ。

ベスト8位に終わったけれど、虎拳の者がかろうじて勝ったのだ。

結局、虎拳が優勝したのだから果たしてその実力はと言えば不明だった。

別の山だったなら準優勝も不可能ではないと騒がれていた。



雅養成所の師範はみんな紳士でもあった。

しかしこの雅雄師範のみは、ほかの師範とは一味違った。

この王子ははっきりいえば男であった。

隙をみせればところかまわず抱きつくなどやりたい放題だと言われていた。

結果的にはそれが私室以外では隙をみせない教育につながっていた。

そういうことで、大目にみられていたのだ。

武術の実力はわからないというのが関係者の評判だった。


講師としては不適だと他の講師や生徒からそう思われていた。

王子であることを理由の特権的理由とまでいわれていた。

所長でもある雅王女が認めていたからに他ならない。

生徒は自分に応じた拳法をマスターして卒業までにお披露目をするのだ。

各拳法の講師たちも生徒の獲得合戦をおこなっていた。

ただ、各々の拳法家にとって所詮女性が身を守るための護身レベルと思っていた。

だから、そんなに力をいれているわけではない。

ただ、学校で教えていることに意義があったからにすぎなかった。


拳法以外の講義は部屋にておこなわれる。

講師の数は限られている。

それでも一流の講師が一通り集められていた。

各生徒が個人的に立ち入った内容の研究をしてもいいぐらいだ。

それぐらいの数はそろえられていたのだ。


武術講師の中には独身のものもいた。

まれにはこの学校で奥方を調達することもあった。

ただ、ここで見つけたというより知り合いの娘がここに来ていた。

そこで、講師の伝で迎えに来たというのが真相なのだ。

講師と生徒は恋愛に対してはタブーといっているわけではない。

しかし、ほとんど無いのが実情だった。




組は全部で12あった。

鼠組から始まり牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪

もっと華やかな名前というのもあったのだがこれになった。

名前負けするのが一番問題だったからだ。

星組、月組、太陽組、など論外だった。

花の名前を入れる説もあった。

しかし、個人名で同名のものが多く問題視された。

勉強する場なのだから名前より実績だった。

ただ番号という説は根強く残った。

しかし、若い番号が優秀だと錯覚を起こすことから見送られた。


高学年になるほど人は少なくなっていく。

選別で落とされていくからだ。

8歳からいきなり入学するものは少なく大抵は10歳からだった。

8歳で入学するものは大抵貴族の子だ。

そして、挫折するものもそういう子が多かった。

ちやほやされすぎて駄目になっているケースがほとんどだ。

先に入ったから有利というわけではなかった。

どちらかと言えば、選別に掛けられる時間が長いといったほうが正確だ。

それでも、10歳より8歳の方が試験が甘いので後を絶たない。

実際は10歳のときに同じ試験をやらされるのだから同じだ。

養成所内なら少し点が甘くても進級できるからその点は有利かもしれない。

2年間、専門で勉強できることも利点だった。


12クラスあるので同一世代は50人ほどだ。

そして枠で入ってくるものが20~25人いる。

大会の時はさらに6人増える。

これは例外なのでそのまま例外として扱われる。

残り25~30人の中に入れるために親たちは必死なのだ。

そのための裏技が8歳入所だった。


10歳では数千人の中に紛れ込んでしまうから先行させるのだ。

そのため、王のコネさえ利用する。

王はそれにより交渉を有利にできるので問題はなかった。

入れたからといって懐が痛むわけでもレベルが落ちるわけでもないからだ。

10歳の時には外部と同じ試験をするのだから一緒なのだ。

ただ、王の懐が膨らむだけだった。



王女は王から頼まれていた。

そのため、血が繋がらない雅雄を兄と呼ばされていた。

そのことに疑問をもっていたため雅雄に関して独自に調査をしていた。

その記録は図書館に隠されていたのだ。

木を隠すなら森の中の要領だ。

狙いは正しかった。

事実個人的なものは真っ先に処分されたからだ。

ただ失敗だったのは索引に乗ってしまったことだ。

そのため、雅雄が引き上げるとき一緒に処分された。




ようやく難しいところが終わった。

一安心。

これで個々の話に進めます。


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