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懐古する部室  作者: M33
15/74

そのし・・・

「ねぇナツミさん」

「ん?なんだハルちゃん」


今日は珍しく私たち学生組は勉強中です。教えあってではなく完全な個人プレイでの学習です。私がナツミちゃんに教えられる教科なんてないですからね。


「それは何をやっているのかしらぁ」

「あれ?ハルちゃんはやんなかった?こうやって赤ペンで要点をなぞり青のシートでかざすと穴空き問題になるっていう暗記法。赤のシートは透けて見えるようになるから答え合わせ」

「そうねぇ、私はやらなかったけど教鞭取ってたころにやっている生徒はいたわねぇ」

「なんだ知ってんじゃん」

「でもねぇ・・・その勉強法にはソノシートは使ってなかったわよぅ」

「・・・ああ、これ?仕方ないじゃん、ちょうどいいのが家になかったんだから。代用品だよ、代用品」

「まぁいいけど・・・よく持っていたわねぇ」

「ま、もう再生する筐体のほうは無いんだけどな。再生できないただの色付きビニールなんだから、別に構わないだろ?」

「ちなみに中に入っている音楽はなぁに?」


いつものようにナツミちゃんが持っていた勉強に使っている道具で盛り上がり始めています。後で聞いた話ですがアレは安価なレコードのようなもののようです。勉強道具では決してないんですね。

そんな道具を使った勉強法でナツミちゃんは学年3位を取っていました。私の目から汗が流れそうです。

【ソノシート】

薄いビニール製のレコード。雑誌の付録などで見かけた。

2005年に日本国内での生産は終了。

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