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第67話 ブラコン王女様は姉になり妹になる

アクセス数が順調に延びていて嬉しいです!

これからもがんばります!

-王女クリステラ視点-


「『鑑定さん』、どういうことですの?!」


(鑑定の続き)

『若さ召喚』の魔法は失敗すると精神の若年化が起きたりするみたいだな。

そのうち治るから、とにかく可愛がってやったらどうだ?


「そうですわね。それならわたくしが」

「今日は私たちの番ですから、もし明日になっても戻らなかったらクリスに頼みますわ」


残念ですけど仕方ありませんわ。


「クリスおねえちゃん」


するとわたくしを見てにっこりと微笑んでくれる小さなケイト。


ああ、なんて可愛らしいの!


「ケイトはクリスおねえちゃんのいすをしないといけないんだよね?」

「そうですわ。でも、今はまだいいですわ」


こんな小さな子にお尻を載せられませんわ!


「ケイトが大きくなったらお願いしますわ」

「うん!早く大きくなるね!」


確かに、完全に幼児退行しているみたいですの。


小さくなっても、わたくしの椅子であるってことを忘れないでいてくれるのは、なんだか嬉しいですわ。


「それでは、領地に戻りますわ」

「クリス、待ちなさい」

「何かしら?」

「ケイトを置いていって」

「はっ?!」


無意識に手をつないで連れて行くところでしたわ!


だって、とっても可愛いんですもの!


明日、ケイトが元に戻ってないことを祈っておきますわ。



-双子の妹マリナ視点-


お風呂の時間なの。


ケイトたんは体が6歳児で、精神も6歳児になってるってわかったから、みんな裸を見られても平気になってるの。


「あはははっ、くすぐったい」

「動いたらだめなの」

「マリナ、交代して」


ごしごしごし

ごしごしごし


みんなでケイトたんを丸洗いなの。


6歳だからエッチな感じはしないの。

だから、あんなところまで…

気にしないで、さらっとすませるの!


「『おとこの子』ってこんなふうなのね」

「わたくしも初めて見ましたの」

「可愛いわ」

「そうね」


エメル姉さま、ディアナ様、お願いだからさらっとすませてほしいの!


「お母様も縮んでいるから、湯船に4人で入れるのね」

「ケイトたん、マリナの前が空いているの」


もし、漫画みたいに今お兄ちゃんが元に戻ったら、マリナの足の間に居るからすごくエッチな展開になるの。


別に期待してる訳じゃないのっ!


「マリナ。顔赤いけどのぼせた?」

「ううん、大丈夫」


あんまり想像したらだめなの!


ぴろん


カリナ『おにいの様子はどう?兄妹ごっこはお風呂でシャボン玉?』

マリナ『こんな感じ』


ぴろん


カリナ『おにい縮んでるっ?!どうして?!』


かくかくしかじか

まるまるもりもり


カリナ『若年化と幼児退行?!じゃあ明日になってもそのままだったら、クリス様が面倒みるです?』

マリナ『そうなの』

カリナ『うう、カリナも面倒みたいです』

マリナ『それならサフィ姉さま経由で頼んだらいいの。でも、とりあえずこの状況をカリナが知っているのはおかしいから、先に『おにいの様子はどうか教えてもらおう』ってサフィ姉さまに頼んで』

カリナ『わかったの。ところで、おにいの写真全裸だけど、マリナもだよね』

マリナ『うん』

カリナ『幼児退行してるのはいいけど…あっ、うん、何でもない』


え?何?

何を言いかけたの?


カリナ『おにいは小さくなったから、無理させてケガさせないでね』


なんだ、おにいの心配なの。


マリナ『大事にしてるの。今もぎゅっと抱きしめてるの』

カリナ『うん。そう。うん。うん』


カリナったら、うらやましいのかな?

言葉がおかしくなってるの。



-女王ディアナ視点-


そろそろ出ましょうか。


あら?

あらら?


体が…元に…。


「お母様?!元に戻っていってるわ!」

「狭くなるからマリナが出るの!」


マリナが湯船から出てくれて、わたくしがケイトくんを抱える感じになりましたの。


「あれ?ディアナおねえちゃん?」

「ふふっ、おかあさんって言ってもいいのよ?」

「ディアナおかあさん?」

「そうだわ。ケイトちゃん、わたくしのミルク飲むかしら?」

「「だめーっ!」」


ええっ?

ちょっとくらいいいのに。


エメルとマリナに全力で止められましたわ。



-王女エメラルディ視点-


ななな、なにをしてるのよお母様。


止めなかったら完全にアウトよ。

私もやりかけたけど。


だいたい、お母様が戻ったってことは、いつケイトが元に戻ってもおかしくないのよ。


私、いま全裸よね。


今、ケイトが元に戻ったら…


(妄想中)

「エメルおねえちゃん。このまま甘えてもいい?」

「もう、ケイトちゃんったら、大きくなったのに仕方ないわね」

「エメルおねえちゃんって、柔らかくていい匂いがするの」

「そうかしら(なでなで)」

「もっと撫でて」

「ふふっ、可愛い子ね」



今みたいに甘えてくれるなら大きくなってても意外と平気かもしれないわ。

でも、普段のケイトってそんなこと言わないわよね。


そういえばケイトって同い年よね?

誕生日はいつかしら?


「ケイトの誕生日っていつかしら?」

「うん、ケイトは7月27日うまれだよ!」

「「え?」」


お母様と私の声が重なったわ。


「私と同じ?」

「すごい偶然ね!」


ということは、私と双子みたいなものだから、兄でもあり弟みたいなものでもありってことで。


もうケイトは私の弟でいいわよね?


「ねえ、ケイトちゃん。元に戻ってもおねえちゃんのこと、おねえちゃんって呼んでくれる?」

「エメル様?急に何を?!」

「運命を感じたのよ。だから、これからケイトは私の弟ってことにするの!だから、これからもうんと甘えてね」

「うん、おねえちゃん!」

「ケイトたん!マリナにも甘えて!」

「わたくしにも甘えてほしいの!」



-双子の妹マリナ視点-


まさかエメル姉さまとお兄ちゃんが同じ誕生日だったなんて。


運命みたいで妬けるの。


これって愛情じゃないからいいかな?

ううん、きっとすぐに愛になると思うの。


だって、お兄ちゃんはとっても素敵なんだもの!



-女王ディアナ視点-


わたくしが元通りになってしまったけど、お布団での寝方はどうしたらいいですの?


「マリナの上にケイトたんを乗せて、両側からディアナ様とエメル様で抱き着いたらいいと思うの」

「それなら、私の上でも」

「わたくしの上でもいいですわ」


みんな、ケイトを上に載せたほうが密着度が高いってわかっていますのね。


「それならじゃんけんで」



ぽん!



-王女エメラルディ視点-


すーすーすー


ケイトちゃんは私の上で寝てるの。

マリナもお母様も寝たみたいだわ。


どうして私は寝れないのかしら?


上に人を乗せて寝たことが無いせいね。


「んーー?あれ?エメルおねえちゃん?」

「起きちゃった?」

「うん、何だか体がムズムズするの」

「え?」


ケイトちゃんの体が大きくなってる?

まさか元に戻るの?


ビリッ

ビリビリッ


服もやぶれてる!


この体勢だと裸になったケイトに私が組み敷かれるわ!


いやっ!怖いっ!


…あれ?


見ると、ケイトが手や足で体を支えて、私に触れないようにしているわ。


「ごめんなさい、その…おねえちゃん」


おねえちゃん?!


そういえば、元に戻ってもそう呼んでって頼んだわ。


「ケイト、心も戻ったの?状況わかる?」

「いえ、気がついたら目の前におねえちゃんがいて…すぐにどきますね」

「だめ」


そのまま布団から抜け出そうとするケイトを私は捕まえましたわ。


「これはケイトのせいじゃないわよ。それに服が脱げているから寒いでしょう?おねえちゃんが暖めてあげるわ」


きゅっ


私がケイトの首に手を回して引き寄せると、ケイトはゆっくり体を下ろしてきて、私に体重を預けてきたわ。


「おねえちゃん…暖かくて、いい匂い」

「そう?ねえ、ケイト。これからいつでも私に甘えてね。それで、私を甘えさせるお兄ちゃんにもなってほしいの」

「え?」

「だって、私たちは同じ日に生まれたのよ。どっちも兄や姉で、弟や妹にもなれるのよ」

「それって、すごく特別な感じがします」


そう!特別なのよ!


「ところでケイト」

「なあに、おねえちゃん?」

「私のことをそう呼ぶ記憶があったってことは、小さくなってからのことを全部覚えてるの?」

「最初に着替えた時くらいからぼうっとなって、それから何も覚えてないです。でも、エメル姉さまの怖がっているような顔を見たら、『おねえちゃんって呼ぶ約束』だけ思い出せたから」


そっか。

私ったらそんなに怯えた表情してたのね。


「ケイトは悪くないのにごめんね。もう怖がらないから」

「ううん、男だから怖がっても当然だよ」

「もう大丈夫だから!」


ちゅっ


優しくケイトの唇にキスしてあげるわ。


「え?」

「私たちは同じ日に生まれたという絆で結ばれているの。これからお互いに、甘えて甘えさせる関係になりたいわ」

「はい」

「じゃあ今度はケイトお兄ちゃんからエメルにキスして」

「わかったよ、エメル」

「んっ、んふっ。今度はおねえちゃんからケイトちゃんにキスするわね」

「うん。おねえちゃん、して」



-双子の妹マリナ視点-


あの関係は何なの?

兄妹よりも距離が近いの。


もう完全に好き合ってるの。


裸のお兄ちゃんとあんなに求めあって、もう、写真を撮って憂さ晴らしするの!


「ケイトお兄ちゃん、さっきからこっそり見ている悪い子にもキスしてあげたら?」


えっ?

見てたのバレてるっ?!


「いいの?」

「おねえちゃんとして、ケイトにやってあげてって頼むわ」

「おねえちゃんのお願いなら断れないよ」


さっきから兄になったり姉になったりしてるのに、どうして会話が成立してるの?


そんなに深い関係になってるってこと?

それとも同じ誕生日だけに、元々相性いいの?


あっ、お兄ちゃんが体を持ち上げてる。


そのままマリナが全裸で抱きつかれるの?


ま、待って!

心の準備がっ!


とすっ。


ん?来ない?


「ケイト…」

「ディアナ、娘のキスを盗み見したら駄目だよ」

「お詫びにわたくしもエメルに見せてあげますわ」

「はい」


そっち側なのーっ!


ああああ。


慌てて損したの。


でも、でもちょっと残念かも。


「(小声で)マリナ」

「(小声で)え?エメル姉さま?」

「(小声で)次だから待っててね。それより良く見て。うわ、あんなキスもあるのね」


はわわわわわ。


次?次なの?


どっどっどっ


マリナの心臓がおかしいの!

ああっ!

でもお兄ちゃんとディアナ様から目をそらせないの!


ああいうキス、マリナもしたいな。

カリナとしたことは全部教えてほしいの。



-王女クリステラ視点-


朝になったらケイトが元に戻っていましたわ。

ちょっと残念ですけど、これでまたわたくしの所に居てくれますの。


「それではケイト、戻りますわよ」

「はい」

「クリス、今日は『大陸(アパート)内一斉身体測定』がありますわよ」

「ディアナ様、一斉って他の王国の人も一緒にですか?」

「同じ日に済ませるっていうだけで、ここでやりますのよ」


身長とか体重とかスリーサイズとか測りますのよ。


「お母様。その間はケイトを預かっていてほしいですわ」


女性として体重とか教えられませんわ。


「誰かと一緒じゃないと測定できませんわよ」

「それならマリナが手伝うの」


マリナならいいですわね。


「それでしたらエメルとはわたくしがやりますわ」

「じゃあ、終わるまでどこか空いている領地で待ってますね」


ケイトにはセーターを編んでもらうためのサイズだけ教えますわ。

でも、胸のサイズは教えてあるから、何かの時に新しいサイズを教えて照れた顔を見たいですわね。


ふふっ、反応次第でお仕置きもできますの。

楽しみですわっ!

お読みいただきありがとうございます。

ブックマークとか感想とかいただけると励みになります。

次回も明日、1月24日18時更新です。

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