表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/147

第61話 ドS王女様は兄妹ごっこに満足する

たくさんのブックマーク、ありがとうございます!

-主人公ケイト視点-


今日はここへ来て7日目、4月16日天曜日だ。


明後日の4月18日冥曜日のテストまでに日にちがない。


ディアナ様の看病やルビィア誕生の件とか、昨日のショッピングでしばらくまともに勉強できなかったからな。


しっかり勉強しないと。


ちなみに今はまだ朝の6時。


起きるのは鶏の声のする7時だからまだ時間がある。


二度寝するかな。


「お兄さんも起きたの?」


目の前のサフィ姉さまが目を覚まして、綺麗な青い瞳で俺を見つめている。


「ちょっと早いから二度寝を」

「じゃあ、ボクも」


そう言って目をつぶるサフィ姉さま。


ちゅ


そっとサフィ姉さまにキスをする。


「お兄さん、寝るんだよね?」

「うん。おやすみ」


俺は目をつぶる。


ちゅっ


キスをされた。


「お兄さん、これじゃあ寝れないね」

「そうだね」

「じゃあ、少し探求する?」

「しようか」



-双子の妹カリナ視点-


ふああ。


そろそろ7時です。


カリナはおにいの上で、すごく気持ち良く寝れたです。


おにいは…まだ寝てるです。

サフィも寝てるです。


でも、あの距離は近すぎです。

もう、ほとんど唇同士触れるくらいで。


まさかキスしながら寝たとか。


夕べは色々在りすぎて、気がついたら寝ていたです。


せっかくおにいとひとつになれたのに(精神的な意味で)、サフィのせいで台無しだったです。


カリナが寝てからおにいたちに何かあったかもしれないけど、過ぎたことは気にしないです。


それより、これは『おはようのキス』のチャンスです!


「(小声で)カリナ。起きてますの?」


えっ?クリス様?



-王女クリステラ視点-


少しだけ早起きできましたの。


カリナの言った通り、ケイトお兄様の背中に抱きついていたら、すごく良く寝れましたわ!


でも、ケイトお兄様はまだ起きていないようですわね。


あら?

カリナが目を覚ましたみたいですの。


ケイトお兄様をじっと見て、何かする気ですの?


きっと妹らしい起こし方をしますのね!


「(小声で)カリナ。起きてますの?」

「(小声で)はい」

「(小声で)妹がお兄様を起こす方法ってどうしますの?」


きっと妹らしい起こし方があるはずですわ!



-双子の妹カリナ視点-


前の世界では、寝ているおにいの上にどすんと乗って起こしたり、キスして起こしたり、あとは…。


おにいのパジャマやシャツに潜り込んで、首の所から顔を出す起こし方。


これはおにいがキスから逃げられないし、それよりも…素肌が密着するです。


自分のパジャマの上を脱いで潜り込むと、あの頃はまだぺたんこでブラ付けてなかったから、もう裸で抱き合ってるも同然です。


でも、今それをやるならせめてブラくらいは付けないといけないです。

自主規制です。



「クリス様、シンプルな起こし方はほっぺにキスです」

「シンプルじゃないほうがありますの?」

「今のおにいのパジャマではできないです」

「そうですの?」

「それは…」



-王女クリステラ視点-


シャツ1枚や下着姿でケイトのパジャマに潜り込んで、体温を感じさせて起こすって面白いですわ!


『兄妹愛』は奥が深いですの!


でも、ブカブカのパジャマやシャツじゃないとできないのは残念ですの。


あら?でも、もしかしてこっち・・・にならできそうですわ。


「カリナ、場所を変わってほしいですの」

「キスで起こすの?」

「違いますわ」


カリナに場所を変わってもらって、ケイトお兄様の上から行動開始ですの!


サフィ姉さまも寝てますわ。

その前にちょっと割り込ませていただいて、それから、


脱いで、それから


よいしょ、よいしょ


これでどうかしら!


ふふふ、これで密着した体温で起こせますのよ。



-主人公ケイト視点-


ぴろん!

ぴろん!

ぴろん!


ん?!


朝からCHAINチェインの連打?


あっ、カリナだ。


カリナ『おにい!目の前にいるのクリス様だから、うっかりキスしないでね!』

カリナ『おにい!目の前にいるのクリス様だから、うっかりキスしないでね!』

カリナ『おにい!目の前にいるのクリス様だから、うっかりキスしないでね!』


え?どういうこと?

俺、寝てる間に向き変わった?


ん?


ちょ、誰?

俺のパジャマのズボン・・・に入ってくるのは誰?!


まさかこれが?!


「ケイトお兄様、おはようございますですわ」


やっぱりクリス様だ!


両足にクリス様の素肌の感覚がっ!


カリナ『クリス様、ズボン脱いだです』

ケイト『これってカリナが教えたの?』

カリナ『教えたのとは違うです』


え?たまにカリナたちがやってた上のパジャマに潜る起こし方?

クリス様がアレンジしたって?


これ、もし俺のアレが作動するようになってたらえらいことだったぞ!


ケイト『カリナ、大きな貸し1つな』

カリナ『はいです』


「ケイトお兄様、目が覚めました?」

「うん、しっかりと」

「んーううん?ケイト兄さん?あれ?誰?」


あっ、サフィも起きたみたいだ。


「サフィ姉さま、おはようございます」

「クリス?どうしてそんな位置にいるの?」

「ケイトお兄様のパジャマに入って、体温で起こしていましたの」



-王女サファイラ視点-


いつの間にかクリスがケイトお兄さんとの間にいるわ!


もう、これじゃあ抱き着けないし、キスもできないの。


よく見ると、ケイトお兄さんのズボンにクリスが入っているのね。


しかもクリスのズボンが脱いであるから、下着で密着なんてうらやましいな。


そうだわ。

これはクリスと密着するいい機会ね!


あのズボンに3人は無理よね。


でも、クリスの上のパジャマにはまだ余裕があるみたいだわ。


えい。


もぞもぞ

もぞもぞ


「ちょっと、サフィ姉さま?!何をしてるんですの?!」



-王女クリステラ視点-


わたくしの上のパジャマの中に、サフィ姉さまが入ろうとしてきましたの。


というか、入ってきてますの。


今日はケイトの出してくれたネグリジェじゃなくていつものパジャマですのよ。


妹らしいのはそちらと思ってパジャマにしましたけど、そんなに無理やり入ると、パジャマのボタンが、ボタンが!


プチプチプチプチ!


ああっ!やっぱりですの!



-主人公ケイト視点-


さっきから何がどうなってるんだ?


今度はサフィ姉さまがクリス様の上のパジャマに潜って、クリス様のパジャマのボタンが全て飛んで、クリス様が俺に下着姿で抱き着く状態になってる。


位置がかなり下だから、そんなに恥ずかしくないけど…えっ?!


今度はカリナまで?!



-双子の妹カリナ視点-


サフィ、やりすぎです。


でも、このチャンスを逃してはいけないです。


おにいへの借りがまた1つ増えると思うけど、ここはやるしかないです!



もぞもぞもぞもぞ


「ちょっ、カリナ!」

「んー!えいーっ!」


胸の成長したカリナが入ると、おにいのパジャマは耐えきれないはずです。


プチプチプチプチ!


ボタンがはじけ飛んで、おにいは上半身裸。

その後ろに上半身がブラだけのカリナ。

前に下着姿のクリス様。

その後ろにサフィ。


ふっふっふっ


おにい包囲網の完成です。


ケイト『カリナっ!なんてことを!』

カリナ『大きな借りが2つになったです。でも後悔してないです』


あっ、クリス様から離れようとしてるです。


ぎゅうう


逃がさないですっ。



-王女クリステラ視点-


もうさすがに起きる時間ですわね。


兄妹ごっこ、すごく楽しかったですわ!


最後に、お礼をしますのよ。


ずりずりずり


ケイトお兄様の顔のところまで上がって、


ちゅ


ほっぺたにキスしましたの!


さあ、これでお遊びは終わりですわ。


「先に領地に戻って着替えてきますわ」


ふふっ、この遊びは今度はいつにしましょう?



-主人公ケイト視点-


ふう。

やっと終わるみたいだ。


下着姿のクリス様にほっぺたとはいえキスされて、思わず抱きしめたくなっちゃった。


いかんいかん。

俺は下僕いすなんだから。


でも、ちょっと残念だったかな。


少しもやもやするなあ。


「ふふっ、もう終わりなんだね」


微笑むサフィ姉さま。


「最後に、ぎゅっとして」

「うん」


ぎゅうううっ


「あん、強い」


あっ、ついもやもやしてたから強めに…え?

サフィ姉さま、ブラ付けてない?


布団の中だから気づかなかったよ。

サフィ姉さまと素肌で抱き合ってしまった。


「これも『兄妹愛』かな?それともボクのこと、ううん、私の事を本当に好きになってくれた?」

「ごめん、今は『兄妹愛』ってことでいいかな?」

「そうだよね。ボクはこうやってても魅了できないくらいの小さな胸だし」

「サフィ、ずるいぞ」


そんな言い方ってないじゃないか。


「サフィ、あとでリボンの結び方を教えてあげるです」


え?カリナ?


「いつでも結べるようにして、おにいと二人っきりのチャンスで妹になればいいです」


おいっ!


「わかった。じゃあ、もう起きるね」


がばっ


いきなり布団をはね除けて起きたサフィ姉さま。


「あっ」

「あっ」


すみません。

目をつぶるのが間に合いませんでした。

完全に見えてしまいました。


「こめんなさいっ!」


共用扉から逃げようとする俺。


「待つです」


って、カリナがズボンを掴んで邪魔をしてきた。



-王女サファイラ視点-


見られた!


思わず隠したけど、絶対見えたよね?


触れられても平気なのに、見られるのってこんなに恥ずかしいんだ。


すごく心臓がどきどき言ってるよ。


「こめんなさいっ!」


起き上がって共用扉から出て行こうとするケイトお兄さん。


「待つです」


カリナ様がそのズボンを掴んで引き留めたわ。


「おにい、あやまるだけじゃなくて、見たからには言うことあるはず」

「サフィ、すごく綺麗だったよ。でも、見てしまってごめん」


すごく綺麗?!本当?!


赤くなったケイトお兄さんが急いで行ってしまった。


「カリナ様」

「サフィ、もう、遠慮しなくていいです。いっそ、ディアナ王女様の次くらいを狙うです」

「いえ、まだ妹でいいのよ」

「本当に?」

「だって、まだ『兄妹愛』の探求が済んでないから」


確かに、妹としてのボクだけじゃなくて、王女としての私の心まで奪われたけど。


慌てなくていい。

だって、私は一歩一歩探求するのが大好きだから。


『兄妹愛』を全て探求したら、次はまた、その時に。


覚悟しててね、ケイトお兄さん。



-双子の妹カリナ視点-


そこで逃げたら駄目です!


「おにい、あやまるだけじゃなくて、見たからには言うことあるはず」


ぴろん


ケイト『それって『責任取ります』ってこと?』

カリナ『おにい、それは行きすぎです。サフィは自分の容姿にコンプレックスがあるから、ちゃんと言ってあげるです』


「サフィ、すごく綺麗だったよ。でも、見てしまってごめん」


そう言っておにいは走り去っていったです。


ぴろん


カリナ『(グッジョブのスタンプ)。おにい、やればできるです!』

ケイト『はははは。なあ、カリナ』

カリナ『なんです?』

ケイト『カリナもすごく綺麗になったぞ。それと、キス、上手だったな』


はううううっ!


なななななななにをっ!


ケイト『今度はカリナの全てを見せてもらわないといけないな。そしたら、もっときれいだなって褒められるから』


おにい、やめて!

カリナを殺す気?!

恥ずかしくて死ぬです!


ん?

んん?


もしかしてもしかして。


もしかして、これって今までの仕返し?



-主人公ケイト視点-


もうカリナにはやられっぱなしだ。


こうなったら一つくらい仕返しをしないと。


よし、こうしよう。


ケイト『はははは。なあ、カリナ』

カリナ『なんです?』

ケイト『カリナもすごく綺麗になったぞ。それと、キス、上手だったな』


返事が無い。

でも、きっと動揺してるに違いない。


ふっふっふ。

思い知ったか。


とどめだ!


ケイト『今度はカリナの全てを見せてもらわないといけないな。そしたら、もっときれいだなって褒められるから』


よし。

これで十分だろう。


これに懲りて少しは自重してほしいものだよ。


ぴろん


ん?

降参のスタンプかな?


ブッ!


ぴろん


カリナ『おにいに言ってあったはずです。下着姿よりすごい写真が準備してあると!』


これは駄目だろ!


カリナ『カリナの全てを見せたです!さあ、約束通り誉めるです!』


くそう!負けるか!


ケイト『カリナはすごく綺麗になったね。体のラインとか大人っぽくて俺の好みだよ。大好きだよカリナ』



-双子の妹カリナ視点-


カリナの気持ちを弄んだ罰を受けるです!


ぴろん


おにい、降参です?


ケイト『カリナはすごく綺麗になったね。体のラインとか大人っぽくて俺の好みだよ。大好きだよカリナ』


ふわあっ!

開き直ってきましたです!


ま、負けられないです!


ぴろん

ぴろん

ぴろん


三連投!

さあ、恥ずかしがるです!


ケイト『カリナはどの写真を見ても綺麗だね。俺はこんな素敵な妹が居て幸せ者だよ。今度は写真じゃなくて実際に見たいな』


もうカリナはおにいと結婚するしかないです!


はっ?!


冷静になるです。

これではもうチキンレースです。


ケイト『カリナ、ごめん。チキンレースになってきたから、やめよう』

カリナ『ちょうどカリナもそう思ったです』

ケイト『さすが兄妹』


サフィがおにいと通じ合っているみたいだったけど、カリナもやっぱりつながっているのです。


カリナ『じゃあ、お互いに冗談はこのくらいにするです』

ケイト『でも、最後の実際に見たいっての以外は冗談じゃないから』


!!!!!!


おにい!

それはずるいです!


ずるすぎて、もう大好きです!


ぴろん


ま、まだ追い打ちするですか?


マリナ「(怒っているスタンプ)」


ど、どうしてマリナがこの会話に?


ああっ!これ、おにいとカリナの個人用のCHAIN(チェイン)じゃなくて、兄妹用のCHAIN(チェイン)だったです!


ぴろん

ぴろん


カリナとおにいは土下座スタンプを急いで送ったです。


マリナ、本当にごめんです。

お読みいただきありがとうございました。

ブックマークとか感想とかいただけると励みになります(*^^*)♪

次回も明日、1月18日18時更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ