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第58話 ドS王女様は初めてのショッピングをする。

みんな可愛いな。


令和2年1月17日

口調とか修正

-主人公ケイト視点-


クリス様に相応しい服か。


俺が選んでいいのかな?


本当ならマリナやカリナに聞きたいけど、クリス様に選んでほしいな。


そういえば、この世界って物を召喚で出すからショッピングとかないよな。


カタログとか出すことできないのかな?

そうすればじっくりと服を選べるのに。


「クリス、ショッピングの準備をするから待ってて。ちょっとだけお母様か姉さまの所で待っててくれる?」

「それならルビィアを見てきますわ!」



よし、準備をするぞ!


「『日用品召喚』!服のカタログ!」


バシュッ!


「いたっ!なにこれ?」


魔晶石が破裂した?!


まさか、これが『禁呪』ってこと?


「『上級…』いや、『鑑定さん』に頼りすぎるのは良くないな」


よく考えろ。

どうしてこれが禁呪か?


召喚するにはその物が何かを良く知っていないといけない。


そのために色々学んだり想像して召喚するのがこの世界の在り方みたいだ。


でもカタログがあったら、それが簡単にできてしまう。


だからこの世界では解答集のような『カタログ』を召喚できないんだ。


でもクリス様に服を選ぶ楽しさを教えてあげたいな。


それにどうせなら、色々着替えてもらって選んでほしいいな。


色々着替えて…ん?待てよ。


それだっ!


「『上級玩具召喚』!着せ替え人形の服を色々出せるだけ!」


うおっ!


一掴み分の着せ替え人形の服が出てきた。

着せ替え人形のイメージのせいか、似たような服が多いな。


よし、これを舞闘会用駒に入って小さくなったクリス様に着てもらえばいいな!


待て待て、慌てるな。

問題が2つあるぞ。


まず、この服の大きさは舞闘会用駒と大きさ同じか?


それにこの服の作りだとクリス様の胸が入らないぞ。

エメル姉さまやサフィ姉さまならいいかな。


すみません、姉さまたちが貧乳とディスっている訳じゃないんです。


よし、それなら!


「『上級玩具召喚』!舞闘会用駒と同じ大きさの人形!」


あっ、しまった。


『クリス様とそっくりな』って言い忘れた。


ん?

手の中に結構たくさんの感覚が?


上級だからたくさん出たのかな?


「げっ!」


手のひらを広げると、そこにはクリス様にそっくりな人形があった。


全裸の。


おいっ!


しかも、ディアナ様、エメル姉さま、サフィ姉さま、マリナとカリナのまで。

みんなの事を考えたせいかな?


人形だから胸の先とか平らだし、エッチじゃないよね!


そうだ、さっきの服を試してみよう。



着れる!偶然かどうかわからないけど、これなら使える!


とりあえずこの慎ましい胸用の服は、姉さまたちのために取っておこう。


さあ、本番だ!


「『上級玩具召喚』!この人形が着れる可愛らしい着せ替え衣装たくさん!」





-王女クリステラ視点-


ケイトお兄様から呼ばれたから戻りますわ。


結構時間がかかりましたのね。

でも、可愛いルビィアを見ていたら待ち時間も苦になりませんわ。


「ケイトお兄様今戻りま…こ、これはっ?!」


テーブルの上には、たくさんの小さな服が並べられていますの!


「ケイトお兄様、これは?」

「クリスに『ショッピング』を楽しんでもらおうと思って」

「『ショッピング』って何ですの?」

「この世界ではほしいものを選ぶときは1つずつ召喚するけど、俺の世界では、こうやって並んでいるものから選んで手に入れるんだよ」


それってなんて素敵なんでしょう!

自分で好きな服を選べますのね!


「でも、これはすごく小さいですのよ」

「これは舞闘会用駒が着られる大きさなんだ」

「わかりましたわ!こうですわね!」


わたくしは舞闘会用駒の女戦士を取り出して、それに乗り移りますの。


装備は全部取り外せますのよ。


「これで着替えれば、服を選べますわね!」

「着替えはそこで」

「そこ?」


すると、そこには屋根が付いて布で囲まれた場所がありますの。


「『試着室』です。ここで着替えてください」

「兄妹だから別に見られてもいいですわ」

「試着した服を着てから見せてもらうほうが楽しみが増すからね。それと、その囲いの中には姿見も置いたので、自分自身でも確認できるよ」


素晴らしいですわ!


「それでどれがいいかを試着して決めてから、それと同じ服を召喚するよ」


こんなすごいことをして貰えるなんて!

お兄様の妹になって甘えるってこんなに幸せですのね!


「これとか、これとか、ああっ!もうどれもいいわっ!」


幸福ですの!至福ですの!


さっそく試着ですわ!



-主人公ケイト視点-


クリス様の嬉しさがもうわかるわかる。


足取りめっちゃ軽いし。


「ケイトお兄様!次の服いきますわよ!」

「はい」


さーっ!


カーテンが開いて、中から可愛らしい服を着たクリス様が姿を見せる。


「うんっ!それもいい!特に肩のリボンとか!」

「ですわね!」



俺たちはなんとお昼時までショッピングを楽しんでしまった。



-王女クリステラ視点-


お兄様からのプレゼント。

わたくしとお兄様とで選んだ服。


ああ、幸せ絶頂ですの!


召喚してもらった服を着ましたけど、すごくいいですわ!

ツインテールとも合っていますの!


さあ、ケイトお兄様に見てもらいますわ!


「ケイトお兄様、似合うかしら?」

「もう今日は散々可愛いって言ってきたけど、もう最高だよ、クリス!」


きゅうんっ!


ああっ、む、胸がっ!

これはさっきも感じた『兄妹愛』ですのね!


お兄様に喜んでもらえるのって、こんなにドキドキしますのね!


そうだわ!これは姉さまたちにも自慢しますの!


タブレットで自撮りして、CHAINチェインで送りますわ!



-王女エメラルディ視点-


ぴろん


あら?クリスから?


クリス『姉さまたち!わたくし『ショッピング』をして、素敵な服を選びましたの!』


あら可愛い服ね!


『ショッピング』って何かしら?

そうだわ、マリナに聞きましょう。


「マリナ、『ショッピング』って何かしら?」

「買い物を…えっと品物を選んで手に入れるってことなの」

「選んでって、召喚するものを選べますの?」

「うん。いっぱい並んでいるのを見て、どれがいいか選ぶんだよ」

「そんなことができるの?!」


エメル『クリス!詳しく教えなさい!教えて!お願い!』

サフィ『カリナから聞きましたわ!私も『ショッピング』がしたいわ!お礼はしますから!』

クリス『だめですのよ。だって、これはわたくしがケイトお兄様にしてもらったことですから』


ケイトお兄様って何?


クリス『ルビィアが生まれたから、わたくしとケイトは身内になりましたの。それでツインテールにしたときだけ、兄妹ごっこをすることにしましたのよ』



-王女サファイラ視点-


ショッピング!

すごく楽しそうじゃないの!


それなのに、ケイトの妹じゃないと駄目ってどうしてよ!


確かにケイトはお母様と子供を作ったから、私のお父さんみたいなものだわ。


「サフィ、答えは1つです」

「カリナ様?」

「サフィもおにいの妹になるです。髪型ならカリナにまかせて!」

「えっ?!ええっ?!」



-王女クリステラ視点-


ふふふ。


姉さまたちったら、ものすごくうらやましそうでしたわ。


ぴろん


CHAINチェインが来ましたわね。


エメル『私も妹ごっこ参加させて!準備に必要な魔晶石は送るわ!』

サフィ『私も!』


あら、そんなにうらやましかったのですわね。


そうですわ!


姉さまたちもケイトお兄様の妹になるなら、みんなでショッピングができますの!


二人でも楽しかったから、みんなでならもっと楽しくなりますの!


「…というわけで、ケイトお兄様、お願いできます?」

「わかりました。それでしたら広いところのほうがいいので、ディアナ様のところを借りませんか?それと、マリナとカリナを準備に手伝わせます」

「ケイトお兄様」

「ん?」

「敬語ですわね?」

「あっ、ごめん!」


くせが付いていますのね。


「エメル姉さまたちには失敗しないようにしてくださいね」

「ああ、わかったよクリス」


なでなで


「あっ」

「あ、ごめん」

「違うの。その、もっと撫でて」


なでなでなで


「はううう」


すごいわ。


お兄様のなでなではすごく気持ちいいですの。


「じゃあ、待っていますわね…でも、お母様だけ仲間外れになりますわね。お母様の服もお願いしていいかしら?」

「わかったよ。任せて!」



-女王ディアナ視点-


みんなで集まる場所を貸してほしいって、珍しい話ね。


共用室でもいいですけど、使用時間が決まっているから、きっと時間のかかることですわね。


「おにい、こっちの準備は任せて!」

「お兄ちゃん、マリナはこういう服もいいと思うの」

「ああ、そうだな!」


なにやら色々していますわね。


「ディアナ様!準備が済むまで、ルビィアと誰かの所に行っていてください」

「わかりましたわ」




「エメル、お邪魔するわね」

「お母様、これを見てもらえるかしら?」


これがタブレットね。

まあ、クリスったらすごく可愛らしい服を着てますのね。


「これを『ショッピング』で選んだそうなのよ」

「『ショッピング』?」




…そんなことができますの!


「わたくしもケイトの妹になりたかったですわ」

「お母様の分も準備しているそうよ」

「本当?!」


さすがわたくしの旦那様ですわ!

わたくしの気持ちがわかっていますのね!



-王女エメラルディ視点-


準備ができたみたいね。

さっそく行きますわ!


「あ、ああっ!」

「うそっ!」

「すごいですわっ!」


私もサフィもお母様も息をのみましたわ。


テーブルの上に並べられたのはすごくたくさんの小さな可愛らしい服たち。


そして、私たちは好きなものを好きなだけ『試着』して、選べると言うのです。


「ありがとう、お兄ちゃん!」


私は人生で初めてできたお兄ちゃんに甘えます。


「エメルに喜んでもらえて嬉しいよ」


そう言われると胸がどきどきする。


クリスの下僕(いす)に呼び捨てにされているのに、どうしてこんな気持ちになるのかしら?


これがお兄ちゃんの力なのね!



-主人公ケイト視点-


「ありがとう、お兄ちゃん!」


そう言って抱き着いてきたエメル姉さまは、髪型をリボンで可愛らしくまとめてポニテにしている。



「エメルに喜んでもらえて嬉しいよ」


するとエメル姉さまは照れくさいのか、頬を赤く染めている。


「お、お兄さん、ありがと。ボクも嬉しいです」


え?ボクっ娘?!

カリナの仕込みか!


たどたどしく言って、俺の服の裾をつかむサフィ姉さまは頭の上に大きなリボンをつけて、とても可愛らしくなっている。


その格好で恥じらいながら『ボク』って、すごく萌える!

でかしたカリナ!


「ケイト、その、わたくしもいいのわよね?」

「(小声で)可愛い妻のためですから」

「あうんっ」


びくっと痙攣するディアナ様。


「嬉しいわ!」



そして4人は舞闘会用駒に入って、試着を始める。


「エメル姉さま!こちらとかお似合いでは?」

「こういう組み合わせもいいかな?」

「クリス、わたくしの服はどうかしら?」

「あ、あの、ケイトお兄さん。ボクの服、似合ってるかな?」

「ああ、すごく似合っているよ」

「そ、そうかな。えへへ」


かしゃかしゃ

かしゃかしゃ


さっきからタブレットで写真を撮っているのはマリナとカリナ。


試着だけでは勿体ないから、写真にして残して、保存しようって。


カタログ召喚はできなくても、カタログ作ることは出来るみたいだな。


「おにい。このお手伝いで大きな貸し一つです」

「また、マリナたちにもこういうことしてほしいの」

「わかってるよ。ありがとうな」


なでなで

なでなで


「んっ」

「はうぅ」


とりあえずなでなでで勘弁してもらおう。


マリナとカリナにも、また何かしてあげないといけないな。



そしてみんなで選んだ服を召喚してから改めて実物大でのファッションショー。


マリナとカリナが服を着るのを手伝ってくれている。



ああ、クリス様、最高です!


でも、それセーラー服ですから!

普通にショッピングで買う服じゃないです!


「ね、こういうのも召喚しておいて良かったでしょ?」


マリナの予想は大当たりだけど、でも、これはいろんな意味で危ない。

こんな巨乳の女子中学生とか、ありえないから。

背丈的には小学生だし。



「ありがとう、お兄ちゃん!」


ゴスロリっぽい服のエメル姉さまが俺の首に抱き着いてくる。


ああっ、クリス様と違ういい香りがっ!



「お、お兄さん。その、ありがと」


サフィ姉さまは俺の服の肘の部分を掴むのが、甘える限界みたいだ。


しかしメイド服って、普段のサフィ姉さまとのギャップが最高だな。

すごく似合ってるし。



「(小声で)あなた。今度一緒に居る時に、またこの服を着ますわね」


そう言うディアナ様はスーツとタイトスカート。

これはカリナが召喚したものだ。


恐ろしく似合っている。

女教師?秘書?

胸はボタンが飛びそうでもっと恐ろしい。


もうショッピングというより、コスプレ大会みたいになったな。


喜んでくれているみたいだからいいけど。


「ケイトお兄様!とっても楽しかったですわ!これからもこういうことしたいですの!」

「私も!」

「ボクも」

「わたくしも!」


みんな喜んでくれたし、何よりみんなで楽しめてすごく良かったな。


ぴろん


ん?CHAIN(チェイン)

マリナとカリナからだ。


目の前で姉さまたちと会話しながらとか器用だな。


マリナ『お兄ちゃん、おみやげ』

カリナ『これで慣れておく』


何に慣れろって?


ぴろん、ぴろん、ぴろん、ぴろん


はうっ!


こ、これは着替え中のクリス様たちじゃないか!


裸じゃなくて下着姿だけど。


まさか着替え中に内蔵スマホで撮影を?!


マリナ『次は下着のショッピングを勧めておいたの』

カリナ『みんな乗り気。おにいに選んでほしいって』

ケイト『無茶言うな!』

マリナ『みんな、お兄ちゃんや旦那様に対してなら恥ずかしくないの』

カリナ『兄妹なら当たり前のことです』


いや違うから!

おまえたちの下着を買うときだって、俺は売り場の外だったからな!


カリナ『おにいは気づいていなかった?新しい下着を買ったときは、必ずお風呂を出てから下着姿でうろついていたこと』

マリナ『お兄ちゃん、横目でしっかり見てたよね』


うっ。

そうだよ!

だって見たこと無い下着だから、それを買ったんだなって、つい!


ん?

見たこと無い下着とか以前に、俺ってマリナやカリナの下着を全部把握してないか?


まさか小さい頃からずっと新しい下着を見せ続けられていた?!


マリナ『こっちの世界に持ってきた下着だよ』

カリナ『2年で成長したカリナたちを見て』


ぴろん、ぴろん


うおっ!


ケイト『や、やめろ!』

マリナ『そのわりには冷静なの』

カリナ『クリス様と普通に話しながら返信出来るとか、この程度では物足りないです?』

マリナ『それならもっとお兄ちゃんが冷静さを失う写真にするの』

ケイト『やめてくれ!』

カリナ『それなら、写真の感想は?』



ケイト『二人とも大きくなったな』


2年で成長したものな。

背が大きくなって、少しだけ大人になったかな。


あれ?


返事がない?


カリナ『おにいはやっぱりスケベです』

マリナ『確かに大きくなったけど、まだ84だよ。クリス様や女王様には及ばないの』


ああっ!誤解させたっ!


ケイト『違う!違うから!2年で身長とか大きくなったし、顔立ちとか体つきも大人っぽく綺麗になったなって意味!』


あれ?

返事が無いぞ。


俺は目の前でエメル姉さまやサフィ姉さまと話しているマリナとカリナを見る。


「マリナ、どうしましたの?顔が赤いですわ?」

「だ、だ、大丈夫なの!」

「カリナ、どうしたの?急に下を向いて?」

「そ、そろそろ領地に戻った方がいいです。もう夕方です」


そう言うと、マリナとカリナは姉さまたちを連れて領地に戻っていった。


「私たちも戻りましょう。ね、ケイトお兄様」

「う、うん」


二人とも大丈夫かな?



-双子の妹マリナ視点-


はうう!

お兄ちゃんの顔を見てられないです!


『大人っぽく綺麗になった』って、マリナが一番言ってほしかったことだよ!


マリナは幸せなの!



-双子の妹カリナ視点-


『大人っぽく綺麗になった』


うう。


ずるいです。


そんなこと言われたら、ますますおにいを好きになるです。


夜這いをかけたいくらいです。


撮り貯めしたおにいの写真を眺めながら今夜は寝るです!

お読みいただきありがとうございます。

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次回も明日、1月15日18時更新です。

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