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第32話 ドS王女様の胸はセーターを押し上げる

ロケット並でした。


令和2年1月5日

言い回し等の微修正。

-王女クリステラ視点-


さあ、さっそく勉強ですわ!


ケイトも戻りましたし、おいしいものも食べて、気分は最高ですわ!

最高に「ハイッ!」って大きな声を出したいくらいですわ。


「今日の勉強をしますわよ。『教科書よ!』…まずは理科ですわ」

「クリス様、その前に、これを返します」


ケイトはサフィ姉さまから借りていた本を畳の上に並べましたわ。


「もう読みましたの?」

「はい、じっくりと」


さすがケイトね。

これだけの内容を10日で読むなんて。


「それに全ページ撮影していますから」

「撮影?」

「クリス様のタブレットを借りられますか?」


わたくしは異次元箱からタブレットを取り出して渡すと、ケイトは魔晶石を取り出しましたわ。


「『学用品召喚』!俺の異次元箱のスマホから、教科書のデータを移動して!」


何か不思議なことを言いましたわ。


「うまくいったかな?あっ、読むためのアプリが無い。じゃあ、『学用品召喚』!画像閲覧アプリ!」


わたくしはどきどきしてケイトの手元を覗き込みますの。

いったい何が見られるのかしら?


「これで大丈夫です。クリス様、見て下さい」


わたくしがタブレットを受け取ると、そこには魔法の教科書の内容が映っていましたわ。


「指で画面に触れて、横に動かすと、次のページが見れます」

「こうかしら?(すっ)本当ですわ!」


ケイトは姉さまの魔法の教科書を全部この中に入れましたのね!

お母様の撮影と同じような原理なのかしら。


「これからは要らなくなった教科書を捨てるときに、内容だけを残しておけますわ!」

「その件ですが、実はクリス様」


なにかしら、改まって?


「この前、お風呂の残り湯を使って、俺の異次元箱の容量を測るって言ってましたよね」

「そうですわね。まさか?」


まさか、あの時。

夕べのお風呂の残り湯を全部持ち出して。


向こうで10日間、ずっとわたくしの残り湯を楽しんでいたとか言う気なの?!


変態ですわ!

変態ですの!


ふふっ、変態ですわっ!


「いけない下僕いすですわね!もう、お仕置きですわ!」


ぺしぺしぺし


理科の教科書でお尻を叩いてやりますわ!


久しぶりの感覚ですわね!

1日も経っていませんのに!



-主人公ケイト視点-


「いけない下僕いすですわね!もう、お仕置きですわ!」


ぺしぺしぺしぺし


お仕置きってなんで?

それよりも、あんまり痛くないぞ。


それにクリス様、何だか楽しそう。


「夕べの残り湯を取り忘れたので、向こうの世界で異次元箱の大きさを測ったんです」

「そうでしたの。まぎらわしい言い方は駄目ですわ」

「すみません」


残り湯を持ち帰って悪さをしたと思われたのかな。


「それで、おそらくかなり大きなものが入るみたいです。お風呂のお湯3杯分は入りました」

「何ですって?!」


クリス様予想通り驚いているな。


「それで、これはお土産です」


俺は、クリス様に毛糸のクッションとセーターを渡す。


「これは?」

「これが毛糸を編んで作ったものです。クッションとセーターです」

「クッションはわかりますわ」


クリス様は領地の壁と背中の間にクッションを挟まれます。


「いい触り心地と柔らかさですわ。それで、『せーたー』というのは?」

「暖かい服です。そう言えばここって、冬とか寒い時期ってあります?」

「冬はありますわ。結構寒いから、たくさん服を着たり、「湯たんぽ」を使いますのよ。


湯たんぽあるの?!


この世界観がいまいちわからん。


「入れ物に暖かいお湯を召喚すると、5時間ほど温まりますのよ」


なるほど、この世界らしいな。


「今って、寒い季節じゃないですよね?」

「そうですわね。春ですもの」


4月が春って言うのは一緒なのか。


「でも、一度これを着てみたいですわ!『共用扉コモンゲート召喚』!あっ!わたくしったら、着替えも髪の毛のお手入れもまだでしたわ!」


慌てて扉の向こうに消えるクリス様。


そういえば戻ってきたときはネグリジェだし、縦ロールじゃなかったな。

起きてすぐに俺を呼びだしてくれたのか。


嬉しいな。


クリス様、ポニテとかツインテにしたらどうなんだろ?

そういうのは嫌なのかな?


きっと似合うと思うけどな。


ガラッ


扉の開く音がしたから、下着を覗かないように下向きを維持する。


「ケイト」

「はい」

「目をそむけなくてもいいですわ。わたくし、下は体操着ですの」


え?


見ると、縦ロールに髪を整えたクリス様が扉の向こうでポーズを取っていた。


セーター・ブルマだ。


クリス様って胸のサイズ91じゃなかったの?

一応、サイズ通りに作ったつもりだったのに。

胸がセーターを押し上げて、おへそが出ている。


だから、セーター・おへそ・ブルマだ。


いかん、目の毒過ぎる。


セーターって、巨乳が着るとこんなにエッチなんだ。

胸の大きさが一回り大きくなって、形がすごくよくわかる。


「わたくし、すごく気に入りましてよ!でも、お腹が少しスースーしますの」

「気に入ってもらってよかったです。でも、前に聞いたサイズが違っているんじゃないです?」

「91っていうのは、去年の身体測定の時ですわ。今年はまだですのよ」


身体測定あるんだ。


「丈の足りない分は、編み足せますからやっておきます」

「そうなの?これはこれでいいと思いますわ」


それが似合うのはきっとクリス様だからです。


「わかりました。それなら、寒くなるまでに丈の長いのを編みます」

「楽しみにしていますわ」


今回は時間が無くて、あまり模様とかこだわれなかったけど、今度は綺麗な模様のを作ってみよう。

夏が近いから袖なしとかもいいな。


春の次、夏だよね?


「クリス様、春の次は夏ですよね?」

「当然ですわ。はる、なつ、あき、ふゆ、ですのよ」


よかった、向こうと一緒だ。


夏はどんな格好をしているのかな?

王女様だから、薄手のドレス?

意外とTシャツかな?


…シャツ?


ちょい待ち。


今、なんでクリス様のおへそが見えるの?

シャツを着ていないってことだよね?


当然下着くらいは…いやいやいや、考えるな。

どうであっても、別にいいじゃないか。


さあ、勉強勉強!

お読みいただきありがとうございました。

ブックマークとか感想とかいただけると嬉しいです(^ー^)♪


次回も明日、12月20日18時更新です。

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