表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/147

第16話 ドS王女様の運動着はブルマでした

『廃業したブルマ業者が異世界に転生してなんたらする』とかありそう。


令和元年12月9日。分かりにくいところの修正をしました。


令和2年1月5日

言い回しを微修正。

視点の間違いを修正。

ごめんなさいm(__)m

-王女クリステラ視点-


あっ、ケイトったら気絶したみたいね。


わたくしの下着を凝視するから、当然の罰ですわ!


…気絶していますわよね?

たぬき寝入りとかだったりしますの?


「ケイト!『返事をしなさい!』」


何も言いませんわ。

命令を聞かないっていうことは、本当に気絶しているのですわね。


わたくしの座る椅子ケイトがつぶれてしまっていますけど、とりあえず、その横にでも座ることにしますわ。


でも、ケイトがほとんど占領していますし、大きいから動かせませんわ。

このままだと、ケイトの顔の前に座ることになりますわね。


ケイトの目が覚めたらわたくしのお尻が目の前に…駄目ですわ!


頭だけでも動かして向こう側に…重いですのっ!


ああっ!


わたくしの膝の上にケイトの頭が!


でもこれならそんなに問題ないのでは?


でもこれって膝枕じゃありませんの!


下僕にそんなことをしたらいけませんわ。


そうですわ、わたくしが上であることを示せばいいですわね!


つまり、(ごとっ)、あっ、立つときに頭を落としてしまいましたけど、ケイトですからいいですわ。


つまり、こうやってケイトの頭を畳の上に置いて、


(もにゅん)


わたくしがケイトの頭の上に座ればいいんですの。


これでわたくしのほうがであると証明できますわよ。



違いますわーっ!


それに頭の上どころか、ほとんど顔の上ですの!

これですと、最初より悪化しているじゃありませんの!


ケイトが目を覚ましたらどうしますの?!


でも、なんだか、ケイト、の、顔の上に、座るのって、すごく、すごくケイトを服従させている、っぽくて、ああ、なんだか、いいですわあ。


ちがうちがうちがう!

わたくしったら、何を考えていますの!


なにか行ってはいけない方向へ行きかけましたわ。


とりあえず、立ちますわよ。


でも、このまま目を覚まされると、下着が見えますの。


そうですわ!

ちょっと時間が早いですけど、運動の時間にしますわ。


いつもならここで着替えますけど、ケイトが居るから洗面所で着替えないといけないのは面倒ですわね。

限りある使用時間も減ってしまいますし。


起きないかしら?

寝ている間に「起きないように。起きても見ないように」なんて命令できませんものね。


「『共用扉コモンゲート召喚』!洗面所に行きますの!」


とりあえず、運動着に着替えてきますわ。



-主人公ケイト視点-


どのくらい気絶していただろうか?


突然頭を畳にぶつけて気が付いた。


(もにゅん)


起き上がろうとしたら、何か柔らかい物が顔の上に。


椅子であった俺にはわかる。


これはクリス様のお尻・・だ。


まずい!息をしたら起きているのがバレてしまう!


息を止めて…あっ、どいてくれた。


「『共用扉コモンゲート召喚』!洗面所に行きますの!」


クリス様は洗面所に行ったみたいだ。


よし、今のうちに起きよう。


待て。

起きていたって思われないか?


そして「顔でわたくしのお尻の感触を楽しんだわね!お仕置きね!」って言われそうだ。


寝たふりしていても、命令されるとだめだよな。


そもそも「本当は起きていたか言いなさい」って命令されたらアウトなんだよな。


仕方ない。椅子の状態で待とう。





「あら、ケイト。目が覚めたのね?ちょうどいいわ。今から体育をするのよ」

「それじゃあ」


立ち上がろうとする俺。


「動かなくていいですわ!」


え?どうして?


「運動には椅子が必要ですのよ。これをお読みなさい」


クリス様は『翔学生の体育』の教科書を俺に渡してくれます。


…ってちょっと待った!


教科書を受け取る時にうっかりクリス様の方向を向いてしまい、また下着が見えてしまったと思ったら…


クリス様は体操着とブルマでした。


この世界にはブルマがあるんだ。

実物見るのは初めてだな。


漫画とかアニメくらいでしか見たことなかったよ。


すごい、クリス様の太ももが真っ白で綺麗。

お風呂で見た時は、その、あんまりじっと見れなかったからなあ。


でも、体操着に付いている「くりすてら」の文字が、巨大な胸で思いっきり引き延ばされてます!


とても直視できませんっ!


とりあえず、教科書読もう。

それには部屋の中でする運動が色々書かれています。


『椅子を使った運動①柔軟』

『椅子を使った運動②筋肉を鍛える』

『椅子を使った運動③激しい運動をする』


3つ目でもう激しく?!


あっ、柔軟だけでも色々あるのか。

今日はどれやるのかな?


「クリス様、どれをされるんですか?俺にも手伝えますか?」

「最初は柔軟を少ししますわ。それから腹筋をして、腕立て伏せをしますの。あっ!」


あれ?何かあったのかな?



-王女クリステラ視点-


ケイトも目を覚ましたみたいですわ。


もしかして、わたくしが顔の上に座った時に起きていたかもしれませんわね。


命令すれば答えるでしょうけど、わたくし、心に隠したことまで白状させる気はありませんわ。


そもそも、あれはわたくしの落ち度ですもの。


それより、運動ですわ!

特に腕立ては毎日しないと、大きな胸が垂れるっていいますわ。


「クリス様、どれをされるんですか?俺にも手伝えますか?」

「最初は柔軟を少ししますわ。それから腹筋をして、腕立て伏せをしますの。あっ!」


この椅子ケイトには背もたれがありませんわ!


腹筋は椅子に座って足を持ち上げるだけだから問題ありませんわ。


腕立て伏せは椅子の背もたれの上に両手をついてやるのが一番わたくしにはやりやすいですの。


ケイトに体勢を変えてもらおうかしら?


「クリス様、どうされました?」

「ケイト、あなた背もたれ無いわよね」

ぎょっとした顔をするケイト。


もしかして、椅子としての尊厳を傷つけてしまったかしら?

『背もたれのない俺は椅子として最低ですっ!』って思っているかも。


でも、ケイトの表情が明るい物に変わりましたわ。


「クリス様!俺、がんばってどんな椅子にでもなります!」



-主人公ケイト視点-


クリス様が考え込んでいらっしゃる。

俺が何か相談に乗れないかな?


「クリス様、どうされました?」

「ケイト、あなた背もたれ無いわよね」


ええーっ?!


背もたれが必要な運動なの?


俺、役立たずで廃棄ですか?


いや、それならいっそ、俺が空気椅子状態で座れば背もたれの役目もできる!


ってそんなに筋力ないよ!

多少は出来るけど、長時間は無理!


でも待て。

最高の椅子であるためには、空気椅子くらいできなくてどうする?


よし!俺も鍛えて、どんな椅子にでもなれるようにするぞ!


「クリス様!俺、がんばってどんな椅子にでもなります!」


クリス様はちょっと驚いた顔をしてる。


「いい心掛けですわ。わたくしがいつもやっている腕立て伏せはこれなのよ」



-王女クリステラ視点-


わたくしは教科書の説明の位置を指示して教えますの。


「なるほど…クリス様、目次には『ふたりでやる運動』っていうのもありましたよ」


そう言って、ケイトはパラパラとページをめくっていく。


そういえばそんなのもあったわね。

二人でなんてやることは無いと思っていたから、まったく読んでいなかったわ。


『二人でやる筋肉を鍛える運動』

1人が支えてもう1人が倒立を行い、そのまま倒立をしている者が腕立てをし、それに合わせて支えている者が膝の曲げ伸ばし運動をします。


「これ、どうでしょう?」


この半畳でもやりやすい運動ですわね。

それに、今までやっていたのより、ずっと効果がありそうですわ。


柔軟はしていませんけど、せっかくだからこれを先にやりますわよ。


「しっかり支えなさいよ」

「はい!」


ケイトは立ち上がり、わたくしは畳に手をついてケイトの側に倒立をしますの。

壁がありますから、そこを蹴るようにすれば楽勝ですのよ!


って、うまくいかないわ。

どうしてかしら?


「クリス様。反対を向いてください。それで、俺がクリス様の足を持ち上げます」


ん?そんな方法で倒立できるのかしら?


わたくしは向きを変えると、ケイトがわたくしの足首をぐんぐん上に持ち上げていきますの。


「できました!」

「数はケイトが数えなさい。まずゆっくり数えるのよ」

「わかりました!いーち!」


ケイトが膝を曲げてわたくしは腕を曲げていきますの。


これはいいですわ。


今までの腕立て伏せはそんなに力がいりませんでしたし、胸が背もたれに当たっていましたの。


でも、これならまっすぐ倒立していますから、胸がどこにも当たらないですわ。


「にー。さーーん。しーーーー」




「にじゅいちー、にじゅうにー」


結構きついわね。

でも、このくらい平気ですわ。


これは確か50回クリアできると、テストは満点で合格するはずでしたわ。


「さんじゅーさん」


うっ


「さんじゅーく」


もうだめですわ!

せめて40回いきたかったですのに。


「ケイト、ストップですの!休憩しますわ」

「わかりました。でも、俺はもう少しだけやってもいいですか?」

「え?」


ケイトが膝を伸ばしてから、わたくしの足をどんどん上にひっぱっていきますの。


そういえば、ケイトはとっても背が高いんでしたわ。


わたくしの頭は結構高い位置まで持ち上がっていきます。

ちょ、ちょっと高すぎませんこと?


「ケイト!ま、待って!怖い!きゃあっ!」

怖くなって、思わず足をばたつかせて、目の前のケイトにぎゅっとしがみついてしまいましたわ。



「お・し・お・き・ですわね」



-主人公ケイト視点-


クリス様すごいな。

女の子って、こんなに腕立て伏せ出来るの?

半畳生活で運動不足かと思ったのに。


そういえば、すごくスタイル良かったよな。


「さんじゅーく」

「ケイト、ストップですの!休憩しますわ」


さすがにクリス様は限界かな?

でも、俺はまだまだできるぞ。


「わかりました。でも、俺はもう少しだけやってもいいですか?」

「え?」


俺は膝を伸ばしてから、さらにクリス様を上に持ち上げていきます。

身長差があるから、結構上まで上げられるな。


クリス様軽いし、あっ、目の前にブルマが…。


「ケイト!ま、待って!怖い!きゃあっ!」


クリス様が急に足をばたつかせたので、手が離れてしまい、とっさに抱きかかえるようにクリス様の腰を抱えます。


クリス様も手と足で俺に抱き着いてきて。



俺の首というか頭にクリス様の足がからみついて、太ももの感触がっ!


目の前はブルマで、クリス様が抱きついているから、その大きな胸もぎゅっと俺の体に押し付けられてる!


あかん、意識飛びそうだ。

これ、極楽すぐる。


あっ、クリス様が震えてる。


…震えが止まった?


「お・し・お・き・ですわね」


ですよねーっ!

エッチな体勢に(・・・・・・・)なったから(・・・・・)、お仕置きだよなっ!




-王女クリステラ視点-


わたくしをこんな怖い目に(・・・・)あわせるなんて・・・・・・・、お仕置きですわ!


丁度わたくしの足が、ケイトの首に絡んでいますの。


このまま締め付けてあげましてよ。


「この馬鹿椅子っ!えいっ!えいっ!」


わたくしは足に力を入れて、全力でケイトの首を締め付けますの。


不安定なので、両手でもっと強くケイトにしがみつきますわ。


「どう?思い知った、かし、らっ?!」


ケイトは完全に沈黙していますわ。

お仕置きは大成功ね。



-主人公ケイト視点-


「この馬鹿椅子っ!えいっ!えいっ!」


クリス様はてっきり降りてからお仕置きをするのかと思ったら、この体制のまま、両足で俺の首を絞めつけてきた。


クリス様、思ったより脚の力あるなあ。

結構苦しい。


いや、むしろ、ブルマが口元にあって、押し付けられるから息が出来ない。

息をしないと…あっ、クリス様の匂いが…。


胸ももっと押し付けてくるし。

クリス様の頭が俺の腰に有ったら、大事故だったかもしれない。



極楽から超極楽に移行しました。


もう十分です。

反省しました。

これ以上は

理性が飛びます


俺はそっと膝をかがめて、クリス様が降りられるようにします。


「もう降参のようね。これで許してあげますわ。はあ、はあ」


俺は勝ち誇るクリス様の足をそっと床に下ろします。

ちょっと息が荒くなっているのは、全力で首を絞めていたせいだな。



「もう体育は十分ですの。わたくしは着替えてきますから、ケイトも着替えなさい」

「いや、俺はこれ以外には寝間着しか」

「そうでしたわね。それなら」


クリス様は魔晶石を5つも渡してくれました。


「運動着と着替えを出しておきなさい」

「5つもいらないと思います」

「失敗することもありますわ。うまくいったなら、そのままとっておきなさい」

「はいっ!」


おお、嬉しい。これは臨時収入になるかも。


「わたくしが洗面所で着替えている間に、着替えなさい。5分よ」

「はいっ!」



-王女クリステラ視点-


早く、ここを離れないと!


「わたくしが洗面所で着替えている間に、着替えなさい。5分よ」

「はいっ!」


わたくしは共用扉を召喚して、急いで洗面所に逃げ込みましたの。


念のため、鍵もかけておきますわ。




はああああああああああああああーっ。


わ、わたくし、なんてことを。


ケイトの首を足で締めていて、そしたら、ケイトの息がわたくしのあそこにあたって…


お仕置きのつもりでしたのよ!


でも、何だか、変な気分になりましたの。


ぎゅっと頭を締め付けているつもりが、何だか、わたくしが腰を押し付けるみたいになって…。


はしたないですわっ!

淑女らしからぬ行いですのっ!


むしろお仕置きされないといけないのはわたくしのほうですわ!


ケイトにお仕置きされる…どんなことをされるのかしら?



ゾクッ



あ、あ?ああっ?!


駄目ですわ!

今、何かいけないモノが目覚めるところでしたわ!


わたくしは王女!

下僕にお仕置きされるところを想像してどうしますの?!


とりあえず着替えて、って5分は短かったですわ!

でも、あんまり洗面所を利用していると、利用時間がなくなってしまいますの。




急いで部屋に戻りますわ。

平然としていればいいのですわ。


それで、いつも通りになりますの。


「戻りましたわ」


ケイトも着替えて違う服装になっていましたわ。

もちろん、椅子の体勢ですわよ。


「ケイト!」


わたくしは、ケイトの背中に片足を載せます。


「はいっ!」


いい返事ですわ。


「今度から、勝手なことをしてはいけませんわ!」


そう言ってわたくしは、片足で背中をぐりぐりとしますの。


「はいっ」


これでいいですわ。


別にわたくしの気持ちがおかしくなったわけじゃないですの。


いつも通りだからいいのですわ!


ああ、もう!わけがわかりませんの!


ぐりぐりぐり!


ああ、こうしていると、何だかスッとしますわ。

いえ、むしろホッとしている感じですわね。



-主人公ケイト視点-


ぐりぐりぐり!


何だろう?

どうしてお仕置きされているのに、安心感を感じてしまうんだろう。


何だか、ホッとするような気がするなあ。

お読みいただきありがとうございました!

次回も明日、12月4日18時更新です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ