第140話 ドS王女様は初めての感覚に打ち震える
R15のデッドラインはどの辺りだろう?
-女王ディアナ視点-
アルハーダ王が殺されて王城が悪魔に占領されたらしいから、すぐに行かなければならないってことはなくなったそうですわ。
でも、国民が悪魔に襲われる前に助けに行くことになりそうですわね。
ともあれ、今夜はゆっくり寝ても大丈夫そうだからケイトと二人っきりで楽しめますの!
…と思ったらクリスとマリーさんが『面白い遊び』を思いついたから参加したいって言って来ましたわ。
何でも、黒魔術の『憑依』を使うと普通の体質の人に乗り移れるそうですの。
つまり…ケイトと異世界のエッチができますわね!
でも、『憑依』は黒魔術を使える本人しかできないそうですわ。
それではわたくしは見学しているだけかしらと思ったらマリーさんが『感覚共有』の魔法なら一緒に楽しめると教えてくれましたの。
色魔法の白色魔法に『感覚共有』があって、わたくしも使えますのよ!
「準備できたわよ」
マリーさん…ではなくマリーさんが憑依したアンリがベッドでケイトを手招いていますの。
「こちらも準備は終わりましたわ」
その横にはクリスが憑依したフランが居ますわ。
「お、お手柔らかにお願いします」
ケイトがものすごく緊張しているわね。
「大丈夫よ。ケイトには不快な思いをさせないように、口と舌と両手の触手しか使わなくていいから」
マリーさんが言う通りケイトは誰にも憑依しないので、体質のせいで『みょぎりんこ』が出ないように、両手指の延長のような触手を生やしている。
ケイトはそういうのは嫌だったらしいけど、吹っ切れてくれてよかったわ。
もちろんわたくしはケイトの体ならどんな風でもかまいませんわよ。
「刺激が強かったらディアナ女王の意思で『感覚共有』を切ってくださいね」
最初はクリスが憑依しているフランと感覚をつないでいますわ。
ああ、すごくドキドキしますわ!
-王女クリステラ視点-
『憑依』は慣れると両方の精神が表面に出せるそうですけど、今のわたくしではどちらかしか出せないから、とりあえずわたくしがしますの。
…でも、予備知識がありませんわ!
なんとなくはわかりますのよ。
どこを触れば良さそうか。
でも、主人と下僕らしくやりたいですわ。
「ケイト、まずわたくしの足をお舐めなさい」
ぺろ
「ひゃうっ」
え?
ぺろぺろ
あ、や、あううっ、
「ま、待って!」
「クリス様?すみませんでした。気持ち悪かったですか?」
「違いますわ!いつもよりすごく心地いいですの。でも、声がつい出てしまいますの」
「クリス、音は外に漏れないから遠慮はいらないわよ」
でも、お母様が見ていますから…あら?
お母様が真っ赤になっていますわ。
もしかして、わたくし以上に感じてしまったのかしら?
これは面白いですわ!
「お母様!どちらが先に降参するか勝負ですわ!」
「え?!わ、わかりましたわ!ケイトの妻として、負けませんわよ!」
「わたくしも、ケイトの主人として負けませんの!」
-主人公ケイト視点-
どうしてこうなった。
うん、今更。
しかもクリス様とディアナ様が何だか勝負時始めるし。
こうなったら、足とか耳とかあんまりエッチじゃない部分だけで二人とも気絶させてみよう。
幸い、フランの体はクリス様より感じやすいみたいだからな。
ぺろ、ぺちょ、ちゅっ
「はう、ああ」
「う…」
ディアナ様は声出してるけど、クリス様は必死にこらえているな。
よし、もっと上に行こう。
ぺろーーーん…ぺろ、ぺろり
「あっ、ああんっ!ケイトっ!ああああっ!」
「…うっ、あ、…け、ケイトっ!駄目ですわ!」
え?このくらいでもう駄目なの?
「止めてほしいのかどうかわからないので、やめてほしい場合は『やめなさい』って言ってくださいね。あと、ディアナ様は自分で魔法を解いてください」
「わかりましたわ」
「まだ全然平気ですわ」
クリス様、すごい強がりだな。
…
…
意外と頑張るなあ。
このまま上に行くと、太ももじゃなくて危険地帯に入っちゃうけど。
ぴろん
ん?
マリー『ケイト、さっさと終わらせて私としよっ。ほら、もうその先に行っちゃいなさい!』
何けしかけてるんですか!
ぴろん
ディアナ『はう、もうだめ…わたくし…ああ、でも、絶対やめないで。クリスが止めても、うっかりとかでやってほしいですわ』
ケイト『それは下僕としてできません!』
ディアナ『いいえ、きっとクリスも望んでいるはずですの』
そうかもしれないけど、命令は絶対だからね。
ぴろん
クリス『ケイト…この先は怖いですの。今度は別の所にしてほしいですわ』
ですよねー。
でも、みんなCHAINで会話してくるのはなんで?
「じゃあ、次はこっちで」
耳たぶを…
かぷ
「ひゃう!」
「あうんっ!」
あっ、クリス様がすっごい色っぽい声を!
声色がフランなのが残念だけど。
じゃあ、耳の穴に舌を…
-元魔王ブラッディマリー(アンリエッタ)視点-
目の前で恐ろしい母娘対決が勃発しているわね。
それにしてもフランって感じやすいのかしら?
それともケイトが上手すぎるのかしら?
(すごいね!でもアンリはもっとすごいことしたいな!)
私の『憑依』は憑依した相手の精神も表面に出しておけるからこうやって心の中で会話もできるけど…
(ケイトの舌ってすごいね!あれでアンリの○○や○をほじってほしいな!)
この子、大丈夫かしら?
ちなみにわたくしのこういう考えはアンリには読み取られないから大丈夫ですけど…。
主導権を持たせたらケイトとどこまでもやりそうで怖すぎるわ。
「あああっ!」
「はうんっ!」
あっ、ディアナ女王とクリスが痙攣してる。
…終わったみたいね。
結局足と耳だけで終わったみたいで、なかなか健全だわ。
でも、太ももに触手を這わせながら耳の穴を舐めるのってやっぱり普通じゃないわよね。
私は元々普通の体質だけど、そもそも男性経験ないのよね。
だから、知識はあるけど、さすがにアンリが居る状態ですごいことをやる気は…実はあるのよね。
だって、ケイトとなんだもの。
なんだってしてあげるわ。
「ねえ、ケイト」
「お待たせ」
「うん。ねえ、その触手って気持ち良さを感じるかしら?」
「さあ?」
「試してあげる」
私はケイトの手を取ると、人差し指の先から伸びる触手に口を付けて舐めるわ。
「あ、待って」
「んふ、待たない」
れろれろれろ
ちゅぱちゅぱちゅぱ
「や、だめっ!あああっ」
これは完全に感じているわね。
(アンリもやりたい!交代して!)
ちょっとだけよ。
-元病弱王女アンリエッタ(ブラッディマリー)視点-
やった!アンリの番!
ちゅっ
(え?唇に?!)
うん!だって、普通にキスしたいんだもの!
それで、この触手の付いた両手は
ぐいっ、もにゅ
「アンリのここを触っててね」
「ええっ?!」
(シバラクオマチクダサイ)
「それから、こことか、あそことか」
(シバラクオマチクダサイ)
「それから…あれ?」
こっそりこっちを見ている目線に気づいちゃった。
「ねえ、クリスじゃなくてフランお姉さん。目が覚めてるよね?」
びくっ!
「ふふふっ。ねえ、ケイト。フランお姉さんになっているみたいだから、何をしても大丈夫だよ」
「そんなわけありませんっ!」
「ほら、ケイト」
ぐいっとケイトの手をひっぱり、フランお姉さんの胸に差し込む。
「いやあああっ!」
そのままケイトが覆いかぶさっていく!
すごい積極的!
ばたん
…ってあれ?
(ケイト、気絶しているわ)
どうして?!
(触手は思った以上に敏感みたいね。ちょっとやりすぎたわ)
えーっ!
全然ヤリ足りないのに!
「良かった!助かったわ!」
あっ、そうか。
ちゅっ
「え゛?」
「んふ、フランお姉さまー」
ちゅっ、ちゅぱっ
「や、だめ、姉妹なのに!」
「だって、止められないんだもーん」
「いやああああっ!マリー助けて!」
-元魔王ブラッディマリー(アンリエッタ)視点-
「はいはい」
(ああっ!アンリの体が!返してー!)
「ふう…助かりました」
「これって、ちょっと色々考えないといけないわね」
「はい。特に暴走する人たちが居るので」
私も暴走したかったけど、むしろアンリが暴れすぎて冷めちゃったわ。
「今夜は元の体に戻ってみんなで寝ましょう」
「でも、それだと5人ですよね?狭すぎません?」
「じゃあ、朝までこのままで」
「はい」
-主人公ケイト視点-
…
…
ん?
朝か。
夕べは…何だか記憶が途中で切れてるけど。
クリス様とディアナ様は気絶したから、マリーとアンリで…どうなったんだ?
「あら?起きたかしら?」
目の前のアンリがマリーの口調でそう言う。
「マリー?」
「そうよ。アンリの意識は沈めてあるわ」
「ごめん、夕べは気絶したみたいで」
「私とアンリが激しくしすぎたせいよ。でも、やっぱり他人の体を借りるのって大変なのね」
「みたいだね」
「でもね、きっと私と相性のいい子がいるはずなのよ」
え?
「だから、またしましょうね。それと、ちょっとだけお願いがあるの」
「何?」
「私も気絶してみたいの」
ええっ?!
「だからはい」
って耳を出された。
あ、そっちね。
それなら…。
俺は指先の触手を細いものに変えて耳の中へ。
「え?ちょっと、舌じゃないの?!」
「こっちのほうがきっと気持ちいいよ」
「待って!」
「それにこれなら両耳同時にできるでしょ?」
「や、うそ、何これ?!あああああっ!」
「「あああああっ!」」
瞬殺…ってちょっと待って。
今、ディアナ様の声もしたよな。
…あっ、すごい表情で気絶してる。
まさかこっそりマリーと『感覚共有』してたの?
大丈夫かな?
「ケイト…」
「あっ、クリス様」
「いえ、私はフランですわ」
「あっ、そうなんだ」
「夕べはクリスが気絶して、あなたも気絶したから私は何もできませんでしたわ」
え?まさかこの流れは?
「ちょうど二人とも気絶していますし、朝ですけど、少ししてほしいですわ」
「恋人だからって、そんなことしなくてもいいんですよ」
「アンリみたいに淫乱ではありませんけど、ケイトだからしたいんですわ」
そう言われると…。
「でも、クリス様がまだ憑依してませんか?」
「クリスなら、そこに」
ベッドの隅でクリス様が寝息を立てている。
いつの間に分離したんだろ?
「キスだけでいいですから」
「そのくらいなら」
「あ、やっぱり、その…とかも」
「え?」
「…とかも」
「やっぱりフランはアンリのお姉さんなんですね」
「そ、そんなことありませんっ!」
そのあとすごくライトなエッチをしました。
うん、ライトなやつね!
お読みいただきありがとうございます。
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次回は4月25日土曜日18時更新です。
新連載始めました!
『前世で勇者に10億年苦しめられた女魔王は勇者の双子の妹に転生して復讐する…それは『ふくしゅう』違い?!』
下記のアドレスか上の作者名から辿ってお越しください。
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