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第132話 ドS王女様は下僕を道具として楽しむ

シリアスどこいった?

そして魔境に足を踏み入れたのは…

-王女クリステラ視点-


「クリス、朝ですわよ」


ふあ…朝ですわね。


エメル姉さまに起こしてもらいましたけど、まだ寝足りない感じですわ。


ベッドよりもケイトの上の方がスッキリ寝れますのよ。


でも夕べケイトはマリーさんたちと寝たらしいから仕方ありませんの。


だからすぐに呼びますわ。


ぴろん


クリス『朝ですわ。身支度を手伝いに来なさい』

ケイト『はい!』


コンコンコン


「ケイトです!」


さすがわたくしの最高の下僕(いす)

すぐに来ましたわ。


「夕べはカリナが頭を洗ってくれましたけどケイトほどうまくありませんでしたの」

「すみません。そういう時は呼んでください」

「ケイトに用事があるときは構いませんわ。でも、カリナに『朝シャン』というのがあるって教わりましたの」



-主人公ケイト視点-


やっぱりクリス様最優先でないと下僕(いす)失格だよな。


「ケイトに用事があるときは構いませんわ。でも、カリナに『朝シャン』というのがあるって教わりましたの」


朝シャン?


まさか朝からクリス様の髪を洗わせていただけるってこと?


「今からシャワーを浴びるから、ケイトはわたくしの頭を洗いなさい」

「はい」


朝からクリス様とお風呂だなんて、すごい幸せだな。




いつものようにクリス様がお風呂の洗い場で目隠しをして待っている所に行く。


全部見えてるけど直視しないし、体質的に常時賢者モードだから平気だよ。


うん、まったく平気。


そう思い込まないと無理。



わしゃわしゃわしゃ


「ああ、やっぱりケイトが洗うとすごく気持ちいいですわ」

「ありがとうございます」

「もっと頭をごしごししてほしいですの」

「こうですか?」

「はあん、いいですわあ」


防音してないんだから色っぽい声を出さないでください!


いかん、念のため魔法で防音しておこう。



「ケイト、今、防音の魔法を使いましたわね?」

「はい。声が外に聞こえない方がいいかと思って」

「ふふっ」


ん?


「それなら、何をしても(・・・・・)聞こえませんわね?」


え?え?

こんなところで裸で何をする気なんですかっ?!


「『私のお仕置き用のベルトを!』」


クリス様の手に異次元箱から出した細いお仕置き用のベルトが握られる。


まさか裸にむち打ち?!


「ケイト、お風呂の縁に腰かけなさい」

「はい」


前を向いて叩かれるの?!

それはかなり痛そうなんだけど。


「ケイトはこの辺に居るわね」


え?

見えないのに位置とかわかるの?


刀術士(カタナマスター)』のスキルに『心眼』とかあるんだな。


すにょん


え?ええ?!


こちら向きに座ってきた?!


太ももとおしりがやわらかっ!


胸も体に当たるからのけぞったけど、これ以上は湯船に落ちるっ!


ああ、胸の先がかすってるっ!


それにこれは『神託の王座(オラクルスローン)』の体勢だ!


何も考えないようにしないと!


「ケイト」

「はい」

「昨日、敵城の物置で『神託の王座(オラクルスローン)』を使ったとき、わたくしの事を何か考えましたわね?」

「あ、はい」

「それを今考えなさい」


ええええええっ?!


だってあの考えたのは、『クリス様って同じ石鹸使っているのにどうしてこんなにいい匂いするんだろって』ことだもの。


ああっ!

思ったら駄目だった!


でも命令だから、このくらい知られても仕方ないよな。


ちょっと恥ずかしいけど。



-王女クリステラ視点-


さあ、何だったのかしら?


『クリス様が同じ石鹸を使っているのにいい匂いなのは』


あら、そういう質問でしたのね。

エッチなことではなくて期待はずれですわ。


『クリスの体からは独特の『良い匂い』が発せられており、それはクリスの世界の住人特有の体質である』


そういうことでしたのね。

自分の匂いとかわかりませんもの。


だからお母様や姉さまたちからはいい匂いがしますのね。


ケイトもわたくしのにおいを『いい匂い』と思ってくれて嬉しいですわ。


でも、この内容はケイトに教えませんわ。


「もういいでしょうか?もしお仕置きするなら、せめてこの体勢を変えさせてください」


あんまり『神託の王座(オラクルスローン)』でケイトの心を覗き見るのもかわいそうですわね。


でも、せっかくだからこの体勢は維持したいですわ。


声が外に漏れないなら『あの遊び(・・・・)』だってできますもの。


「ケイト、わたくしを抱いたまま床に降りなさい」

「はい」


するするすとん


ケイトはわたくしを膝に乗せたまま床に滑るように降りましたわ。


ドキドキ

ドキドキ


ケイトと裸でくっついているのに、『恥ずかしいドキドキ』ではなくて、『期待するドキドキ』なのはどうしてかしら??


きっとケイトという道具(・・)がわたくしが気持ちよくさせてくれるのを期待しているせいですわね。


だから、もう触られても見られても、ちっとも恥ずかしくありませんのよ!


ばっ!


わたくしは目隠しを外しましたの。


「ク、クリス様…」


ふふっ、驚いているケイトの顔がすごくそそりますわ!



-主人公ケイト視点-


ばっ!


クリス様が目隠しを外された?!

どうして?!


「ケイト。あなたはわたくしの下僕で椅子で、わたくしを心地良くさせる道具ですわ」

「はい」

「お風呂場で道具に裸を見られても恥ずかしくなんてないことに、ようやく気づきましたの!」


そういう発想になったのか!


じゃあ俺が恥ずかしがったり目線をそらしたりしたらだめじゃないか。


うう、天国と地獄だよ。


「ケイト、この前のようにわたくしを心地よくさせて楽しませなさい」


この前のように?


俺の顔を見上げて目を閉じるクリス様。


しかも少し開いた口からはピンクの舌が突き出されている。


ちゅうっ

ちゅぱっ


「ほう、ほうれすの」


ぴろん


クリス『そうですの!これからこの遊び(・・)の時はメールで話しますわ』

ケイト『はい』


ちゅ、ちゅぱ、ちゅう


クリス『もっとたくさんケイトの唾液を飲んで気持ちよくなりたいですわ』


俺はすばやく魔晶石を取り出して、口を離した瞬間に召喚魔法で自分の口内に自身の唾液を召喚する。


ちゅ、ちゅうううううっ


クリスさまが俺の口に吸い付いてきて、凄い勢いで俺の唾液を吸い出していく…。


クリス『このまま飲み込むとまた唾液を召喚するのに口を離すことになりますわ。ケイト、わたくしの口から吸い戻しなさい』


返事を打たずに行動で示す。

色々考えるのはあとで!


ちゅううううううっ


自分の唾液だけど、クリス様の口に入ったものだからブレンド唾液だよな。


これって幸せすぎるんじゃ?


いつの間にかしっかり抱き合って、胸も押し付けられてるけど、俺のアレ(・・)が機能しない体質で良かったな。


こくっ、こくっ、こくっ


クリス様が味わうようにゆっくりとした音をたてて、二人の間を何往復もした唾液を飲んでしまった。


「ふわあ、すごく心地いいですわあ」


しかもその表情、とても人に見せられない○○顔じゃないですか!




「ケイト、もう1つ遊びを考えましたわ」


え?これ以上何かするの?


でも口以外では『みょぎりんこ』だから、また口の遊びかな?


それともお仕置き?


しゅるる

しゅるるる


え?

クリス様の髪の毛が動いて、自分の胸を覆っていく?!


まさか急に恥ずかしくなったの?!



-王女クリステラ視点-


黒魔術で髪に感覚ができて、自在に動かしたり伸び縮みできるようになっていますの。


さっき髪を洗ってもらった時は、髪の毛の感覚がある状態でしたけど、さっきの遊びのような『心地よさ』はありませんでしたわ。


それで思い付きましたの。


髪の毛にわたくしの体の感覚を肩代わりさせたらいいですわ!


胸を色々触ると『みょぎりんこ』になるのは自分で試しましたわ。


それならこうやって胸を髪の毛で覆ってから、こうしますの。


「『感覚麻痺(ノンセンス)』!」


これで全身の感覚が無くなるから『みょぎりんこ』はありませんわよ。


でも同じ黒魔術で感覚を付与している髪の毛はこの魔法の対象外ですの。


この状態で髪の毛ごと胸を触ったらどうなるかしら?


むにむに


やっぱり自分では心地よくなりませんわ。


ケイトという『道具(・・)』を使わないといけませんの。



-主人公ケイト視点-


何て発想するんですか!


確かに全身の皮膚感覚を麻痺させれば『みょぎりんこ』にならないでしょうけど、歯医者で麻酔されたような『気持ち悪さ』はあるはず。


なのに、自分で胸を揉んで平然としているし。


精神力が凄いの?

クリス様の『心地よさ』に対する探求心がすごすぎるの?!


「やっぱり『道具(・・)』を使わないと駄目ですわ」


やっぱり俺?


「ケイト、わたくしの『髪』を撫でたり揉んだりしなさい」

「はい」


髪を撫でるならともかく、『髪を揉む』なんて言葉なんて無いから!


でも、恥ずかしがったらだめだ!

全てはクリス様のため!


さわっ


「んっ」


さわわ


「ん、んんっ」


髪の毛自体の手触りがいいから、胸の上にあるのとかあんまり関係ないかも?


気分的にはエロいなって思うけど。


もみ


「んんんっ、はあ」


もみもみ


『みょぎりんこ!』


あっ、こっちに『みょぎりんこ』が来た。


だよな、俺にとって髪の毛ごしでも揉んだら気持ちいいもの。


もみもみもみ


「あ、ああああっ!」


クリス様があんなはしたないお声を!


「ひゃうんっ!だ、駄目ですわ!ストップですの!」


え?


「我慢していましたけど、やっぱりくすぐったいだけですわ!」


そういうオチかっ!


気持ちいい声かと思ったじゃないか!





ようやくお風呂を出たけど、これから目隠しの無いクリス様とお風呂に入ることになるのか。


でも夫以上にご奉仕するからには、そのくらい平気でないといけないよな。


もっと平常心でいられるようにしないと。


「ケイト」

「あっ、エメル姉さま」

「朝からお楽しみだったわね?」


え゛?


「シャワーに30分以上もかかっているから様子を見に行ったら、音がまったくしなくなってたのよね。どうしてかしら?」


どうしてでしょうねー。


「でもそんなに楽しんでいたわけではないです」

「道具として奉仕したのね。それで、新しい奉仕は駄目だったのね」

「え?いや、それは…」


また心が読まれた?


「クリスが楽しそうにしていたけど、ちょっとだけ落ち込んでいたからわかるわよ」


気づいたのはクリス様の様子からか!


「で、具体的にはどうしたの?」

「えっと…」

「…それは面白い発想ね。私は黒魔術を使えないから試せないけど、ケイトが私に黒魔術かけることはできるのよね?」

「『感覚麻痺(ノンセンス)』はエメル姉さまに使えますけど、髪の毛を動かせるのは術者本人だけですよ」

「そう、残念ね」


エメル姉さままで同じことされたら大変なんだけど。



-王女クリステラ視点-


朝から楽しかったですわ!


最後のお遊びは失敗して残念でしたけど、まだ使えそうな黒魔術はありますの。


また道具(ケイト)を使って心地よくなる方法を調べますわ!




そういえば、もうケイトに触れられたり見られたりしたくらいでは『エッチ』と感じなくなったみたいですわ。


これではケイトにお仕置きができませんの。


…でも、本当に普段からそうなのかしら?


ぴろん


クリス『すぐわたくしの部屋に来なさい』


コンコンコン


ガチャ


「何でしょうか?」

「これを見なさい」


そう言ってわたくしはスカートをたくしあげますの。


「え?ええっ?!」


ケイトがわたくしの下着を見ていますわ!


どっどっどっ


は、恥ずかしいですわっ!


「ケイト!」

「はい!」

「見ましたわね?」

「はい!お言いつけ通りに!」

「そこに四つん這いになりなさい!」

「はいっ!」


わたくしはベルトを振りかざしますわ。


「このスケベケイト!」


ピシッ!


「あうっ!」

「いくら見なさいといっても、じっくり見ますぎですわ!」

「かわいいネコさんの柄だったのでつい!」


ピシッ!


ああっ、やっぱりケイトはエッチで変態ですわ!


そしてわたくしもこういう時はちゃんと恥ずかしいのですわね。


安心しましたわ。


「クリス様、防音を」

「しなくていいですわ!主人であるわたくしが下僕にお仕置きしているだけですのよ!」

「はい!」


ピシッ!ピシッ!


ああ…ケイトとの唾液遊びに負けないくらい、ケイトへのお仕置きは心地いいですわ。



-王女フランソワーズ視点-


何か変な音が聞こえますわ。

この部屋からですわね。


ドアに張りついて聞き耳を立てますの。


『おーっほっほっ!ケイト!このくらいでは許しませんわよ!』


ピシッピシッ


『申し訳ありません!でも…』

『…って、いったい何を考えていますの!』


ピシッピシッ


あわわわわわ


あの二人って王女と下僕ですわよね?


いったいケイトさんは何をしてお仕置きされているのかしら?


「楽しそう!」


え?


いつの間にかシャルロットもドアに張り付いていますわ!


「クリスさんとケイトさんって、何だか楽しそうな遊びをしているのね」

「あれはたぶん遊びじゃありませんわよ」


『おーっほっほっ!楽しいですわ!』


「ねっ。私たちも一緒に遊びたいな」


えっと…。


「わ、私は用事を思い出しましたの!」


ここは逃げるに限りますわ!



-王女シャルロット視点-


フランお姉さまがどこかに行ったから、私一人で遊びに入れてもらうの。


コンコンコン


返事がないから扉を開けると…


「「えっ?」」

「あっ?」


四つん這いのケイトさんに片足をかけてベルトで叩いているクリスさんがそこには居たの。

お読みいただきありがとうございます。

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次回も明日、3月24日18時更新です。

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