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第13話 ドS王女様の大好きなミルク

いかん、ちょいとエロい。

テレてもデレませんっ。


話の加速(そして3日後とか)をさせるか悩んでいますが、ネタがあるうちは丁寧に日々のスロー(エロー)ライフを書いていくつもりです。


令和2年1月4日

初期でクリステラの言い回しが現在と違っているため修正しました。

「おいしかったわ!今日は食後にミルクを飲みましょう」


そして再び魔晶石を取り出すクリス様。


そういえば、昨日の昼食と夕食は飲み物なかったな。

俺も貧乏で飲み物無しになれていたから、気にしていなかったよ。


もしかして、3食飲み物付けると魔晶石6ついるのか?

なんてもったいない。

だから、無理に飲み物飲んでないのか。


でも、たぶんセットならまとめて出るよな。

片手で持てるように、「スープ付のモーニングプレート」とか。


いや待て。


これってどうやって食べるんだ?

テーブルないし、片手で持ったまま?

俺が支える?椅子の状態からは無理だ。

それに、クリス様って手で持たない食べ物食べたことあるんだろうか?


いいアイディアと思ったのになあ。



-王女クリステラ視点-


おいしいパンでしたわ。

それでは今朝は贅沢して、わたくしの大好きなミルクを出しますわよ。


わたくしは異次元箱からお気に入りのカップを取り出しますの。

入れ物付きで出す飲み物はあまりおいしくないか、量が少なくなりますから、カップの中に召喚しますのよ。


「『飲物召喚』!わたくしが大好きないつものミルクがほしいですわ!」


手の持ったカップに入った暖かいミルクが現れましたわ。

このひと肌くらいの暖かさがいいのですわよ。


ああ、この甘さ、コク、最高ですわ。


あら?ケイトがじっと見ていますわね?

分けてあげてもよろしいですけど、下僕には下僕のものを出させますの。


「飲み物はまた召喚魔法が違うのですわ。試してみなさい」


そう言ってわたくしは魔晶石を渡しましたわ。


さて、先にいただこうかしら。


「(ごくごく)はああ、おいしいですわあ」


やっぱりこのミルクは最高ですの!



-主人公ケイト視点-


「(ごくごく)はああ、おいしいですわあ」


どんなミルクかわからないけど、すごくおいしいみたいだ。

あ、一気飲みしたみたいだ。

カップは飲み終わったら仕舞うんだな。


便利だな、異次元ポケット。えっと、アイテムボックス?

あとで詳しく聞こう。俺は魔晶石仕舞うとしても学生ズボンのポケットしかないもんな。


それにしてもそんなとろけるような表情で飲まれたら、そのミルクが気になってしまうじゃないですか。


「クリス様。カップをお借りできませんか?」


するとクリス様は先程とは別のカップを渡してくれました。


「それはケイト専用にしてあげるわ。わたくしにはちょっと大きいものね」


クリス様お優しい!


よし!では召喚を…待てよ?これって、召喚するときの言い方を間違えると、違うものが出ないか?

ミルクってどんなミルク?


えーっと、それなら『クリス様が出したものと同じミルク』って言えば大丈夫だよな。

たぶん。


「『飲物召喚』!クリス様が出すミルクがほしいです!」

「え?あああっ、はああああっんっ!」


急に何かクリス様が変な声を、平たく言うと色っぽい声を上げられた。


そして俺のカップの中はミルクで満たされていた。

大きいカップだから、結構あるな。

それにしてもこれ…なんか薄いピンク色じゃない?


そうか、この世界のミルクは牛とは限らないよな。

牛乳って言わなかったものな。


ヤギかな?

聞いてみよう。

いや、先に飲もう。

変な動物だと困る。


んく、んく、んん?


牛乳みたいなコクは無いな。

薄めた感じ?

ちょっと甘いか?

不思議な味だな。

あと、微妙にあったかい。


美味しいかと言われると、うーん、わからん。

まずくは無いけど…何だか懐かしさを感じるような。


「クリス様、これ、何のミルクでしょうか?」

「はあ、はあ」


クリス様はまだ息をついている。

さっき飲んだミルクの余韻かな?

それとも、何か体調悪いのかな?


「そ、それはわからないのですわ」

「へ?」



-王女クリステラ視点-


「『飲物召喚』!クリス様が出すミルクがほしいです!」


ケイトがそう言った瞬間、わたくしの胸が急に熱くなりましたの!

しかも、ぎゅっと揉まれるような感覚まで!


「え?あああっ、はああああっんっ!」


思わず変な声が出てしまいましたわ。

だって、耐えられない感覚だったですもの。


「クリス様、これ、何のミルクでしょうか?」

「はあ、はあ」


落ち着いて。

ケイトにだらしないところを見せてはいけないわ。


「そ、それはわからないのですわ」

「へ?」


だって、昔から飲んでいるのですもの。

それこそ、わたくしが一番最初に使った召喚魔法じゃないかしら?



まだ領地をもらう前。

お父様やお母様と一緒に居た頃。

いえ、お父様は留守がちだから、お母様と一緒に居た時ですわ。



-回想中-


「『朝食召喚』!」


お母様の出してくださる朝食はいつもおいしかったわ。


「おいしかったです」

「クリスはいい子ね。残さず食べたわね。じゃあ、ミルクをあげるわ」


「『飲物召喚』!ジャージール種のミルクをぬるめで!」


いつもお母様の出してくださるミルクもとてもおいしかった。


「まあま、くりすも、まほーつかいたい!」

「あらあら。まだ早いわよ」


そう言われていたのに、ある日、足元に魔晶石が落ちているのを見つけてしまった。


すでに異次元箱を使えた天才のわたくしは、自分のカップを取り出すと、お母様の真似をして魔法を唱えました。


「『のみものしょうかん』!おかあさまのだすミルク!」

「え?あああーっ!」


その時、お母様が変な声を上げていましたわ。

きっと、わたくしの魔法がいきなり成功したから驚いたのね。


出てきたミルクは何故かいつもとは違っていたけど、懐かしくておいしい味でしたの。



-回想終了-


「お母様は『ジャージール種のミルク』と言ってましたの。でも、わたくしが出したミルクはそんなにコクは無くて、でも甘い不思議な味でしたわ」


それからミルクをわたくしが召喚するたびに、お母様は驚いたような顔をされていましたわ。

きっとこれはわたくししかできない、特別なミルクの召喚魔法ですの。


でも…ケイトにもできますのね。

というか、どうしてわたくしの胸がへんな感じになりますの?


「ケイト、少しそれを飲ませなさいな」

「はい」


受け取ったミルクは少し色が違うわね。私のはすこし黄色がかっていますの。

飲むと…あら?味は似ているけど、もっと薄いわね。

甘味はこちらのほうがあるみたいですけど。


これはこれで美味ですわ。


「わたくしのいつも召喚しているミルクとは違うものですわね」

「そうですか」


その話はおしまいにして、わたくしはさっそく朝の勉強を始めることにしましたわ。


「『教科書よ!』」

さっそく異次元倉庫から適当な・・・教科書が出てきましたわね。


「クリス様。どの教科書って言わないんですか?」

「ええ。何にしようか悩むときはそうしているのよ。テスト範囲とかありませんので、何から勉強してもかまいませんの」


テストはどこまで学んだかを見せるためのもの。

だから、出来る科目と範囲を選んで、できるものを解けばいいんですのよ。


「あら?珍しいわ」


出てきたのは『翔学生の保健』でしたわ。



-主人公ケイト視点-


クリス様が教科書を取り出されました。


「あら?珍しいわ」


そう言って本を広げられたので表紙が見える。


『翔学生の保健』


よりによってこれか。


教えてとか言われたらどうすればいいんだろうか?

そもそも、クリス様、どこまで理解されているのかな?


「むむむむむむ」


あ、難しい顔をしていらっしゃる。

そうだよな。


エッチっぽいとか考える俺が不埒なだけで、実際はとても難しい真面目な話なんだよな。


「ケイト」

「はい」

「ケイトはこの本の内容、全部わかりますの?」

「ええ、たぶん」


ちらっと見た限りでは、たぶんわかる話だけだと思う。

まさか教えてとか?


えっと、内容によっては教えにくいぞ。


いや、きっとそんな『変なところ』は教えてほしいとか言わないよな。

食事の大切さとか、清潔にすることとか、そういうのもあったよな。


「この女性の胸のことがよくわかりませんの」


『変なところ』だったーっ!



-王女クリステラ視点-


むむむ。


うーん。


どうして胸が大きくなるのでしょう?

わたくしはこんなに大きいのに、お姉さまたちは小さいですの。


お母様はわたくしより背が低いのに、胸がもっと大きいのですわ。


そもそもなんで大きくなければいけませんの?


そうだわ。ケイトに聞いてみましょう。


「この女性の胸のことがよくわかりませんの」


あら?目が点になっていますわ。

あっ、赤くなってる。


もしかして、勉強なのに、女性の胸のことを聞かれて照れたのかしら?

駄目な下僕ですわね。


勉強は勉強。

例え教科書に全裸の挿絵が有っても、実物ではありませんのよ。


「ケイト。これを読みなさい」


わたくしは、女性の胸に関する部分を示して、教科書を渡しましたの。


「え、ええーっ?!」


バシッ!


すかさず手でケイトのお尻を叩きます。


「いけない下僕ね。わたくしの言葉に対しては『はい』か『イエス』で答えるのよ」

「は、はい!」


バシッ!


「どもらない!」

「はい!」


よろしい。


「では、そこの内容ををわたくしにわかりやすいようにしながら読みなさい」

「はい」


そしてケイトは読み始めましたの。


まあ、そんなふうでしたのね。

あらあら。

すると?

まあ、そんなところから。

え?

ええ?

えええええっ?!


「ケイト、よくわかりましたわ。ちょっと休憩にしましょう」


わたくしは共用扉を召喚すると、トイレに逃げ込みましたわ・・・・・・・




なんてことかしら。

胸って、ミルクを子どもにあげるためのものですのね。

それに…。


こんなトイレなんかでやることじゃありませんけど。


わたくしはカップと魔晶石を取り出しましたの。


「『飲物召喚』!さっきケイトが出したのと同じミルク!」


きゅうううううううううううっ!!


「はわあああああああっ!」


これですわ!さっきの感覚は!


まさか、まさか!


カップには少しだけミルクが入っていますの。


これ、わたくし自身のミルクですわっ!


すると、今までわたくしが飲んでいたものは…お母様の?


どうしましょう?

お母様のは今後飲まないとして、いえ、美味しいからたまのご褒美くらいには。


こほん。


とにかく、わたくしのミルクは今後一切禁止ですわ!

何か理由を付けて止めさせればいいだけですわね。


そういえば姉さまたちが言ってましたわ。


「あなたの栄養は全部胸に行ってるわね」

「頭使う仕事より、ミルク絞って売った方がいいですわ」


まさか本当にミルクを絞る羽目になるなんて、屈辱ですわ!

さすがに売るつもりはありませんけど!


もしかして高く売れますかしら?

天才美少女のわたくしのですものね。

ちょっとくらいなら…いいえ、それは駄目ですわ。


その時、わたくしの脳に悪魔のようなひらめきが浮かびましたの。


「うまくやれば、今度の『賭け』でお姉さまたちに勝てますわ」


あっ、いけない。

あまりトイレに長居はできないですわ。


慌てて部屋に戻りますの。



椅子ケイトの上に腰かけて。


さあ、テスト勉強も必要ですけど、月末の『舞闘会』の『賭け』について、ケイトと相談しなければなりませんわ!

お読みいただきありがとうございました。

次回も明日、12月1日18時更新です。

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