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第110話 ドS王女様は椅子が勝ったご褒美を与える

下僕を(大人の)おもちゃに?

-主人公ケイト視点-


ここでの1日が向こうの1時間だから、クリス様は今夜はここに泊まっていくと言ってくれたけど…お風呂を別々に入るのって久しぶりだよな。


ここは湯船が広くて足が延ばせるからいいなあ。


ぴろん


ん?クリス様から?


クリス『今から入っていくから、目隠しをしなさい』


え?どういうこと?

それに俺が目隠しをするの?


ということは俺の頭を洗って…なんて考えている暇はないっ!


「『日用品召喚』!うっかり外れたりしない目隠し!」


ラッキースケベはいらないから!


おお、ゴム製ベルトの目隠しだ。

まるでM奴隷みたいだけど。


ケイト『いいですよ』


がらっ


ドアの音がして、クリス様が入ってきたらしい。


もちろん、内蔵品スマホのカメラはオフだ。


「ケイト。背中を流しますわ」

「はい」


返事はイエスかはいで!

とりあえず、手探りで湯船から出て座る。


でも、どうして?


「ケイトがさっき言った褒美があまりにつまらないものだったから、わたくしが勝手に褒美を追加することにしましたの」


ええっ?!


ちなみにお願いしたのは『明日の朝からクリス様と一緒に買い物に行きたい』と言うものだった。


クリス様は街を一緒に散策できないから、前もって『神託の王座オラクルスローン』で探しておいた『別の異世界の地下街』に行くことにしてある。


デートみたいなものなんだけど、主従だから主人の買い物に付き合うだけって感じで。


ごしごしごし


クリス様に背中をこすってもらうだけですごく気持ちいいなあ。


この前、マリーに胸で洗ってもらった時はすごかったけど、クリス様なら手で洗ってもらえるだけで大満足です。


「あっ」


え?


むにゅううん


クリス様が体勢を崩したみたいで、背中にクリス様の胸が!


なんて弾力!なんて柔らかさ!

そして先っぽまでわかってしまう愚かな下僕…。


「も、もう出ますわっ!」


ぴしゃんっ!


ラッキースケベだったけど、クリス様にすごく恥ずかしい思いさせちゃったな。


謝ったら藪蛇だろうから、もうこのことには触れないでおこう。



-王女クリステラ視点-


はあ、はあ。


うまく・・・できたかしら?


わざと失敗するふりをして、ケイトに胸を押し付ける作戦はうまくいきましたけど…


恥ずかしすぎますわ!


そもそもケイトのための褒美なのに、わたくしが喜ぶようなものを言うから悪いのですわ!


てっきりわたくしを抱きしめたいとか、下着姿を見たいとか、キ、キスをしたいとか…でも唇は駄目ですのよ!ほっぺまでですわ!…とかそういうことを言うと思っていましたわ。


なのに、ただのお買いものなんて…ドキドキしていたわたくしの気持ちはどうしてくれますの!

だからこんなことをしてしまったんですわ!


ケイトに胸を押し付けたのは一瞬だったから『みょぎりんこ』も『みょぎん』もありませんでしたわ。

でも、まだドキドキしてますの。


やっぱりあんなご褒美はやりすぎでしたわ!


でも、改めて見るとケイトの体ってすごくたくましいですの。

もっと激しく転んで抱きついてみたかったですわ。


…ってわたくし、何を考えていますの?!


そんなことでは主人失格ですわ!



-元魔王ブラッディマリー視点-


「あれ以上は何もなかったわね」

「マリー様。何でも覗くのは趣味が悪すぎです」

「だからシェリーは見なくてもいいって言ったわよ」

「だって…気になりますから」

「でしょう?でも、あのくらいで恥ずかしがっているようなら、やっぱりあの二人は当分の間主人と下僕、椅子の関係のままね」

「ずっとそうでしょうか?」

「さあ?でも、あの二人は夫婦より絆が強そうなのよね。何かのきっかけで愛し合う関係になっても不思議はないわ」

「マリー様」


何かしら、改まって?


「もしクリスさんが許せば今夜は4人で寝るつもりですけど、いいですか?」

「いいわよ」

「それで…その…並ぶ順番は『マリー様、クリスさん、ケイト、私』でいいでしょうか?」


何かしらその並べ方は?


「それって、ケイトと決めたの?」

「はい。でも、マリー様とは別の日に埋め合わせを」


それなら仕方ないわね。


なーんて思わないわよ!


「わかったわ」

「はい、すみません」


謝りながらもすごく嬉しそうなのが丸わかりね。


ふふふ。

いい機会だから、『みょぎりんこ』対策の『あの方法』を試してみようかしら。





その晩はクリスさんが広すぎるベッドが落ち着かないからと、私とケイトでクリスさんを挟んで寝ることになったわ。


それで、シェリーはケイトの向こう側。


でも、ケイトはクリス様のほうを向いて寝るんじゃないかしら?


「ケイト、この前の時のように背中に抱きつきたいですわ」

「わかりました」


クリスさんったら自分から背中のほうがいいって、もしかしてシェリーのためかしら?

そんなはずないわよね。


さて、私もしばらく観察(・・)してから『あの方法』を試すわよ。



-魔族シェリー視点-


ケイトがこっちを向いてくれているわ!

偶然だとしてもクリスさんには大感謝ね。


夜だけど会話はメールでできるから便利よね。


シェリー『ケイト。ねえ、いっぱい、色々しよっ』

ケイト『クリス様が寝てからね』

シェリー『まだなの?』

ケイト『いつもならもっと早く寝付くんだけど』


びくっ


あら?

ケイトがびくっとしたわ。


シェリー『どうしたの?』

ケイト『なんでもない』


そんなはずないけど。


もしかしてマリー様がケイトに何かしているのかしら?



-主人公ケイト視点-


シェリーがすごく可愛らしいこと言ってくれて、今すぐにでもキスしたいけど、なぜか今夜はクリス様が全然寝ない。


いや、寝息は立てているんだけど、いつも一緒に寝ている俺にはわかる。


狸寝入りだ。



ぎゅううっ


それにさっきからどんどん抱きしめる力が強くなってきてる。


つまり、あの大きな胸が押し付けられているわけで…


ん?

んんっ?


背中に妙な感触が?


これってさっきのお風呂の時と同じ…ちょっと固めのとがった感触…。


!!


クリス様、今夜は下着付けてないの?!


それで胸を押し付けて来るって、え、えーっと、どうして?!


ぐいぐいこりこり


ああっ、背中なのにすごくよくわかってしまう!


どうしてこんなことを?

これもご褒美なの?


それともいたずら?


ああっ、もうわけわからない!



-王女クリステラ視点-


ぐいぐい


こりこりっ


はうっ


声を出したら駄目ですの。

あくまで寝ていて、たまたま胸が当たるだけですわ。


この前ケイトの唾液を舐めた時もそうでしたけど、ケイトの体にはわたくしを心地よくさせるものがいっぱいありますのね。


さっきから『みょぎりんこ』と『みょぎん』が止まりませんわ。


不快なのを我慢していると時々来る心地よさが最高ですわ。


でも、あんまりやるとケイトが起きてしまいますの。


はうっ、あうっ、ああんっ


「はんっ」


あっ!声が漏れてしまいましたわ!


も、もうこのへんで寝ますの!



-主人公ケイト視点-


い、今の声って…。


そっか、前に俺の唾液を舐めていた時と一緒だ。


クリス様は俺を『道具・・』として利用して気持ち良くなってるんだ。


下僕としてはなすがままでいるのが正しいよな。


…あれ?寝たみたいだな。



-魔族シェリー視点-


ぴろん


ケイト『寝たよ』

シェリー『(ハートのスタンプ)』


ちゅっ、ぺろっ、ちゅっ


あまり音が出ないようにケイトの唇や舌を吸うの。


はあ、はあ。


これだけじゃあ物足りないわよ。


シェリー『ケイト、私の角を舐めて』


ぺろっ


「ひゃ」


あっ、声が!


ぺろ、ぺろ


あ、うん、あああっ


シェリー『だめ、待って。声出ちゃうから、やっぱりキスだけで』

ケイト『うん』


ヴン


え?魔力?

これってマリー様の?


マリー『動かないで。声も出さないで』


な、何をする気?!


ずずずぞぞぞぞ


な、何か体に入ってくる?!

マリー様!これって『融合』の魔法では?!


マリー『そうよ。うまくできたみたいね』

シェリー『どうしてこんなことを?!』

マリー『当然、ケイトといいことをするためよ』

シェリー『だからさっきはすぐに了解してくださったんですね!』

マリー『それより、今からケイトにお願いするから覚悟してね。あっ、一応声が聞こえないように防音魔法掛けておくけど』

シェリー『何を?』


もみっ


え?


ケイトが私の胸を触ってる?

でも、何かおかしいわ。


だって…そこ、胸じゃなくておなかよ。

でも、感覚は胸なのよね。


え?え?


自分でおなかを触って気が付いた。


おなかに別の胸が出来てる?!



-主人公ケイト視点-


ぴろん


マリー『今、シェリーと『融合』して、少しだけ姿を変えたの』

ケイト『どういうこと?』

マリー『シェリーのおなかの部分に私の胸を出したわ。だから触ってみて』

ケイト『ええっ?!』

マリー『普通なら4つも胸は無いわよね。だから、これで『みょぎりんこ』になるか調べるのよ』

ケイト『声は?』

マリー『防音済みよ。シェリーも了解済みだから』

ケイト『わかった』


とんでもないことになったぞ。


とりあえず…



(シバラクオマチクダサイ)



結論から言うと、たぶんうまくいった。


でも、こっちは揉んでいるだけでずっと『みょぎりんこ』だった。


もしかして俺が4本腕になればいいかもしれないけど。



シェリーとマリーが融合した彼女は…と言っても外見はシェリーだけど…意識を失うくらい感じてくれたらしい。

そのまま寝たみたいだな。


ふわあ…俺ももう寝よう。


おやすみ。



-王女クリステラ視点-


朝ですわね。


この世界では鶏の声は聞こえませんけど、ちゃんと目が覚めましたわ。


ケイトは目の前に…?!


ケイトの顔がこちらを向いていますの!

まさか、わたくしが寝ている間に不埒なことを?!


いいえ、ケイトがそんなことするはずありませんわ。

きっと寝返りを打ちましたのね。


朝だけど、まだ6時前ですわ。


それに、ケイトったらまた少しだけ口を開けて寝ていますの。


すっ


…指を入れるには狭すぎますわね。


こじ開けたら目を覚ますかもしれませんの。


そうですわ。

この前ケイトが辛い物を食べた時の治療行為みたいに唇を舐めて、舌でそっと開ければいいですわ。


ぺろ、ぺろ、


ケイトの唇…やわらかくて、舐めているだけで胸がキュッとしますの。


ちゅむ


舌が少し唇の間に潜りましたわ。


これで口を開くように…難しいですわね。



-主人公ケイト視点-


朝か…って、え?シェリー?

朝からキスしてるの?ってクリス様?!


眼を開ける前にカメラで確認するのが癖になっててよかった!


これってキスじゃない!

前にやってた『治療』だ!


「(小声で)口がなかなか開きませんわ」


どうして俺の口を舌で開こうとしてるんですかっ?!


「(小声で)ん、ケイトが起きないうちに…難しいですわ」


クリス様、丸聞こえです。


仕方ないなあ。

少し開けますよ。


「(小声で)やっと口が開きましたわ」


ちゅぽん



ああっ、やっぱり指を入れられた!


ちゅっ、ちゅぱっ


それを舐めてる…俺の唾液を指に付けて舐めてる…。


「はあ、ああん。やっぱりケイトの唾液はいいですの」


クリス様、声が駄々洩れです!

マリーたちに気づかれます!


ぴろん


マリー『すごいことしてるわね』

シェリー『これで主従関係とか尊敬するわ』


ほら!


ケイト『俺はクリス様を満足させる『道具・・』ですから!』

マリー『そうね。さすが最高の椅子ね』

シェリー『キスよりいやらしく感じるのはきっと私が悪いのね』


ああっ、それを言わないで!


ちゅぽ、ちゅぱっ

ちゅぽ、ちゅぱっ


ずぷっ


え?指を3本も入れられた?!


舌を挟まれてる?!

あっ、ああっ


「ふふっ、ケイトの舌を出しちゃった。これでも起きないなんて、駄目な下僕ね」


とっくに起きてますから!


「直に舐めたらもっといいかしら?」


ぺろっ


はうっ!


舌を舐めるって、もうこれはキスと変わらないからっ!

前の時は医療行為だったけど、これって…ああっ、クリス様!だめですっ!


でも、でもっ!


クリス様自身は自分の気持ち良さのためだけにしているのだから、俺が下僕としてもっと平気にならないと!


「はあ、はあ。『飲物召喚』ケイトの唾液をケイトの口の中に」


ええっ?


ほうっ!


口の中に唾液がいっぱいに!


「ああ、こぼれてしまうわ」


ちゅうう、ごくっ、ごくっ、ちゅうっ


え?え?え?


これってキス?!



-魔族シェリー視点-


クリスさんってとんでもないわ。


下僕の唾液で感じるとか、舌を舐めて遊ぶとか…しまいにはケイトの口の中を唾液で満たして吸い出すとか。


もうキスとかとっくに超えてるけど、そういう意識はないみたいね。


完全にケイトを『道具・・』って認識しているんだわ。


これ、いつまでやってるつもりなのかしら?


私が『うーん』とか起きたそぶりを見せたらやめるのかしら?


でも、もうちょっと眺めていましょう。


ぴろん


シェリー『ケイト、頑張ってね。もし限界になったら、起きたふりをしてあげるから』

ケイト『ありがとう。でも、まだ大丈夫だから』


「はあ、はあ。まだケイトは起きないわよね?『飲物召喚』…」


シェリー『本当に大丈夫?』

ケイト『ダイジョウブデス』


これはそろそろ駄目みたいね。

あの唾液がなくなったくらいに起きることにするわ。


あれ、私も今度やってみようかしら?


むしろケイトに私のを飲んでもらうほうがいいかしら?


そういえばメイドをしたときに、ケイトが私の膀胱から出したジュースを飲まされそうになったわね。


ぶるっ


す、すごくいけないことを考えて身振るいしてしまったわ。


だめ、これは封印よ!

で、でも、すごく興味あるわ。


じゃあ逆にケイトのを直に…あああっ?!それこそ絶対にだめ!


『シェリー、この状態でそんな妄想をしないでほしいわ』


え?


マリー様?

これってメールじゃないわ。


『まだ、融合したままよ。クリスさんの後ろには幻影(感触あり)を置いてるけど』


じゃあ、私の考えが全部聞こえてた?!


『シェリーったらものすごい変態ね。さすがおもらし委員長だわ。こんな変態プレイを考えつくなんて』


いやああああああっ!

お読みいただきありがとうございます。

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次回も明日、3月2日18時更新です。

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