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第10話 ドS王女様の寝間着は何が似合う?

スローライフがなんとなくエローライフになってる。

このくらい、たいしたエロじゃないよね?!


令和2年1月4日

初期でクリステラの言い回しが現在と違っているため修正しました。

-主人公ケイト視点-


「クリス様、出られました?」


お風呂場から声をかけると、クリス様から「出たわよ」の返事が有ったので、脱衣所に移動する。


魔晶石残り1つだけど、寝間着はるよな。


パジャマと下着は欲しいよな。

でも、片手で持てる分だけとかだったらパジャマだけとか下着だけになるかも。


自分一人ならともかく、クリス様の前で下着姿とかありえないし。


でも、試すしかないな。

いつものように、右手に魔晶石を持ち、呪文を唱える。


「『日用品召喚』!パジャマと下着!」


俺の手にパジャマと下着が現れた。

それぞれのフチだけを手の中に押し込んだような状態で、意図的に誰かが持たせてくれたのか?って思うほどだった。


とにかく着替えて、部屋に戻る。


「クリス様、部屋に戻ります」

「わかったわ」


おそらく、スカートの中が見えないように考えてくれているはず。


俺は念のため目をつぶって四つん這いになって移動すると、壁に当たったところで横向きになって待つ。


-王女クリステラ視点-


「クリス様、部屋に戻ります」


少し開いたドアの向こうから声がしたたので、


「わかったわ」


と答えて、わたくしは壁際に移動しますの。


その目の前を目をつぶって四つん這いで進んでくるケイト。

あらあら、さっきスカートの中が見えたことをまだ引きずっているのね。


でも今はスカートじゃないから大丈夫ですわよ。


それにしても、ケイトの寝間着ってなんだか着心地良さそうね。

柄も見たことありませんし。


わたくしはケイトの背中に再び座ります。

相変わらず良い座り心地ですわ。

それに、お風呂を出たばかりのせいか、少し温かいですの。


何気なくケイトの寝間着を触ると、そんなに特別な物ではないようですわ。

また何かすごいものかと期待しましたのに。


「ケイト、この寝間着はあなたの世界では普通のものかしら?」

「はい。多分コットンかと思います」


それならわたくしと同じですわね。


「ケイトの世界には、もっとすごい寝間着はありませんでしたの?」

「もっとすごい…シルクとか?」

「シルク!それは『上級日用品召喚』で出せるはずですわ。でも、失敗すると勿体ないからやっていませんの」


シルクのパジャマを間違いなく召喚できるように、早く翔学生の魔法5の上下巻をマスターしないといけませんわ。


でも、天才美少女のわたくしにかかれば、一番得意な魔法の勉強なんてあっという間ですわよ!



-主人公ケイト視点-


「ケイトの世界には、もっとすごい寝間着はありませんでしたの?」


コットン以外にすごいものといえば…


「もっとすごい…シルクとか?」

「シルク!それは『上級日用品召喚』で出せるはずですわ。でも、失敗すると勿体ないからやっていませんの」


シルクはこの世界にもあるんだな。

しかも上級魔法なのか。

俺なら出来るかな?

普通の『日用品召喚』は使えているから、うまくいくかもしれないな。


でも、魔晶石を無駄にしたくもないし、今度クリス様と一緒に勉強させてもらおう。


それにしてもすごい寝間着ねえ…あっ。


思い浮かんだのはネグリジェ。


少し透けた感じのネグリジェを身に着けたクリス様の姿を想像してしまい、思わず顔をそむける。


「ケイト?あなた、もしかして…」


ああっ!感づかれた!

俺がクリス様でエッチな妄想をしてしまったことに!


「すごくいい寝間着を思いついたのに、わたくしに隠そうとしましたわねっ!」


ああっ!バレたっ!

ん?でも何か少し論点が違うような?



-王女クリステラ視点-


不意にケイトが顔を赤くして私から視線を逸らしましたわ。


ケイトの主人であるわたくしはすぐにわかりましたの。


「ケイト?あなた、もしかして…」


ケイトが恐怖を感じるように、言葉を少し引き延ばして…


「すごくいい寝間着を思いついたのに、わたくしに隠そうとしましたわねっ!」


ビシッ!


決まったわ!

ケイト、甘いわね。すべてお見通しなのよ!


わたくしに隠し事なんて通じませんのよ!

ケイトが真っ青になるのが手に取るように…どうして真っ赤なままなのかしら?


「確かにすごいモノを思いついたのですが、おそらくシルク製なので出せません。それで、俺も魔法の勉強をしてもいいですか?」


わたくしの素敵な寝間着を出すために魔法の勉強をしたいですって?!

すばらしい下僕いすですわ!


それに、もしかするとケイトなら上級魔法すら成功するかもしれませんの。


「ケイト、あなたは勉強しなくても召喚魔法が使えていましたわ。だから、一度上級魔法にチャレンジなさい」


そしてわたくしは魔晶石を手渡しましたの。


「クリス様…」


ケイトの手が震えていますの。

ふふ、不安ですのね?

でも、失敗してもいいですのよ。



-主人公ケイト視点-


「ケイト、あなたは勉強しなくても召喚魔法が使えていましたわ。だから、一度上級魔法にチャレンジなさい」


そして俺は魔晶石を受け取った。


どうしよう。

もし召喚できてしまったら…。


スケスケのエロいネグリジェが出てきたら。

クリス様に軽蔑されてしまう!


正直に言うしかない!


「クリス様…」


駄目だ、言い出せない。

手が震える。


よし、わざと失敗しよう。

それなら…


「大丈夫よ」


クリス様は優しくそう言います。


「失敗したら、お仕置きするだけですわ」


優しくなかったーっ!


「失敗にも程度が有りますの。これを見なさい」


クリス様は教科書を呼び出し、俺にあるページを見せる。


『召喚魔法失敗の度合い』

失敗レベル1『わずかに性質の違うものが出る』

失敗レベル2『ある程度性質が違うものが出る』

失敗レベル3『まるで性質が違うものが出る』

失敗レベル4『最も望んでいないものが出る』

失敗レベル5『何も出ない』


「なるほど」

「もし、何も出なかったら、きつーいお仕置きですわよ」


ひええええええっ!


成功しても失敗しても地獄?!


そうだ!

シルクの可愛らしいパジャマを出そう!

着心地もいいだろうし、きっと喜んでもらえる。

失敗しても、品質の悪いパジャマだろうからな。


俺は魔晶石を握り、呪文を唱える。


「『上級日用品召喚』!シルクのパジャマのかわいいやつ!」



-王女クリステラ視点-


「もし、何も出なかったら、きつーいお仕置きですわよ」


わたくしのその言葉にさすがに青ざめるケイト。

ふふっ、緊張して失敗するかもしれないわね。


成功したらいい物が手に入る。

失敗してもケイトにお仕置きが出来る。


最高ですわ。


意を決したように、ケイトは魔晶石を右手に握り、呪文を唱えましたの。


「『上級日用品召喚』!シルクのパジャマのかわいいやつ!」


シルクのパジャマは想定内ですわ。

『かわいいやつ』っていうのはどんなものかしら?

期待が高まるわ。


すると、ケイトの右手に服が現れましたわ。

成功かしら?


それにしても、パジャマというよりはドレスっぽいわね。



-主人公ケイト視点-


出た!

失敗レベル5じゃなかった!よかった!


あれ?でもこれ?


広げてみると、パジャマじゃない。


ネグリジェだ。

しかもスケソウダラ、ってそれは明太子の親だ。

透けそうな薄さだ。


「素晴らしいわ!なんて素敵なパジャマかしら!」


クリス様は絶賛してるけど、これ、たぶん失敗レベル4『最も望んでいないものが出る』だよな。

どうしよう、大失敗だよ。


「すみません。これは」

「でかしましたわ!」


俺が失敗ですと言う間も与えず、クリス様はネグリジェを奪う。


「ケイト、今から着替えますから、目をつぶっていなさい」


え?脱衣室とかトイレで着替えなくていいの?


目をつぶって…。


しゅる、ぱさ


こういうの衣擦れの音っていうのか?

密室のせいかよく聞こえるし、すごく音だけでもエロい。



「どうかしら?見てみなさい」


クリス様の声を聞いて、俺は目を開けた。



-王女クリステラ視点-


素晴らしい感触。

これがシルクなのね。

しかも普通のパジャマと違って、ワンピースっぽい作りですわ。

裾の長いから、ケイトに覗かれることも無いわね。


なにより、この輝くような白色。

なんて素敵なのかしら。


さっそく着てみるわ。



自分で見る限り、とても素晴らしいわ。

そうね、ケイトから客観的な意見を聞きましょうかしら。


「どうかしら?見てみなさい」


ケイトは目を開けてわたくしを見てきます。

目線がわたくしの全身に移動し、最後にわたくしの顔に移動してきます。


「どうかしら?」

「さ、最高です。とてもお似合いです」


やっぱりそうなのね。

着心地も見た目も最高のパジャマ。

これは良い物を手に入れましたわ。



-主人公ケイト視点-


高貴な雰囲気のクリス様に、ネグリジェはとても似合っていた。


それに思ったより透けていなかった。


よかった…あっ


見えてしまった。


唯一の問題点が見えてしまった。


胸の先だけ桃色・・が見える。


そうか、姿見とか無いから、自分ではわからないんだな。


言うべきか、言わざるべきか?


1.正直に言う


-想像中-

「クリス様、実は胸の先の色が透けています」

「何ですって!とんでもないものを着せたわね!はりつけよ!」


はりつけだ!はりつけだ!コピペは文章のはりつけだ!

って死にたくないよ!


2.黙っている


-想像中-

数日後。

「ケイト!透けているじゃないの!あなた、ずっと見て楽しんでいたわね?許せないわ!股間つぶしよ!」


ううっ!想像しただけで痛い。


あああ、どうしよう!


「もっと良く見たいから、脱衣所に行ってきますわ。『共用扉コモンゲート召喚』!脱衣所に行きますの!」


そして現れた扉を開けて入っていかれたクリス様。


脱衣所に大きな鏡あったよな。

いかん、バレる。



-王女クリステラ視点-


これはケイトにご褒美を取らせないといけませんわ。


いえ、あまり甘やかせてもいけないわね。


とにかく、この素敵なパジャマをもっと良く見たいですの。


「もっと良く見たいから、脱衣所に行ってきますわ。『共用扉コモンゲート召喚』!脱衣所に行きますの!」


現れた扉を開けて、そこに駆け込み、鏡を見ますの。


ああ、素敵ですわ。

いつも着ているドレスよりも綺麗に見えますの。


あら?

あら…?


ええええっ?!


わたくしの胸の先が、透けて見えていますの!


なんてことかしら!


つい手触りが良すぎて、下着を付けずに着てしまいましたわ!


ケイトに見られなかったかしら?

見ていても、気づかないふりをしてくれているかもしれませんわ。


とにかく下着を付けて、わたくしも気づかないふりで戻りますわ。


そうなると、このパジャマはお姉さまたちみたいにブラを付けないで寝る人は着られないですわね。


お姉さまたちはそのまま寝ても平気でしょうけど、わたくしくらいの胸の大きさでしたら、ブラを付けないで縦向き・・・に寝るわけにいきませんもの。


それならお姉さまとの『賭け』で奪われる心配は無さそうですわ。



-主人公ケイト視点-


クリス様が戻ってきた。

見ないつもりだったけど、ちらっと見たら、あれ?

透けてない?

じゃあ、さっきのは気のせい?


何だそれ。


俺、欲求不満だったのかな?


ともあれ良かった。


クリス様も喜んでくれているみたいで良かったよ。

お読みいただきありがとうございました。

よろしければブックマークお願いいたしますm(__)m

次回も明日、11月28日18時更新です。

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