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第8話 零助の入院生活

すみません。急ぎ足で書いたので、結構変なところがあるかもしれません。どこか変なところがあればご指摘いただければ幸いです。

「以上が私の過去です」

「うん。それで?」

「え?」

「いや、それで何が言いたいの?って」

「えーっと…嫌いにならないのかなぁって」


あっ、嫌いになるかと不安だったのか。


「ならないよ。しかもそれぐらいで嫌いになるんだったら付き合ってないんだけどね」

「え…えええ」

「むしろそっちの方が良いかも。俺が浮気しないか見張れば良いじゃないか。そんなことはないだろうけど」

「えっ、じゃあ昔のままで良いの?」

「うん。自然でいて欲しい」


彼女は少し間、停止していた。そんなに驚くかな。


「それじゃあ、ヤンデレって言われる状態でもいいんだよね?」

「うん。それでいいよ」


紗愛花は「やった!」と言って何故かキスをしてくる。


「!?」

「誓いのキスね」

「誓い?」

「そ、私はあなたを全力で愛するから、あなたは私を嫌いにならないでねって」

「誓いって…そんなことしなくても普通そうじゃないか?」

「あっ、そう言えばそうだ」


その後、夕食の時以外会話が途切れることはなく、面接時間ぎりぎりまで(ちょっとオーバーしていた)喋っていた。


「また明日来るね」

「学校休んでか?」

「ふふ、そうかもね」


そう言って紗愛花は部屋から出ていった。さて、ちょっと玲太にメールしてみるか。


『玲太、お前なんもしてないよな』

『んー?してないよ?』

『そうか。だったら良いんだが』


彼女があの事を話すにはとても勇気がいる筈だ。そこで玲太が背中を押したのかと思ったが、気のせいだろう。あいにく俺は読心とか苦手でな。そういうことは全部勘で済ましている。今回も当たらない勘だったか。さて………寝るか!


――――――――――――――――――


…嫌いにならないでくれた。それに私の昔の方が良いかもなんて言ってくれた。そんなの言う人いなかったな。やっぱり零助君は凄いね。私は家に入って、ポストを覗く。そこには「さっさと学校戻ってこいよ!」と書かれたメモと、ノートが入っていた。私は携帯を開き、メールする。


『華樹ちゃん、ありがと』

『何が?』


…わかってるんだろうけど、打つのめんどくさいんだろうな。


『今日のことだよ』

『私、何かした?』

『ごめん。やっぱり何でもない』

『あっそ。さっさと病院から帰って勉強しなよ?』

『はーい』


華樹様、ありがとうございます。私はポストに入っていたノートを開いて、勉強を始める。


――――――――――――――――――


次の日、寝起きが良かった。良い夢が見れたからで、その夢は結婚式の夢だった。俺と紗愛花もあんな結婚式出来たらなぁ。まあ、結構先の話なんだけど。今は何時だろう?7時42分か、朝食まで12分あるな。ん?メールが2件来てる。紗愛花と玲太だ。紗愛花のメールから先に見てみよう。


『今日もお見舞い行くね』


学校休んでじゃないことを祈ろう。玲太は


『今日は俺、お見舞い行くZE』


こいつはいつも通りだな。むしろちょっと遊んでる位だ。どっちにも返信して、朝食までの10分ぐらいの暇を、何しようか考えて過ごす。まあ、そんなことするぐらい暇なんだな。まあそんなことしてると、10分ぐらいすぐに過ぎる。もう看護師さんがきている。俺は朝食を食べて、面会時間を待つ。そして面会時間になり少しすると紗愛花が来た。


「学校休んじゃった」

「はぁ、まあしゃあないか」


ここからは昨日と一緒だった。ただただ喋るだけ。しかし、夕方に玲太が窓から入って来ようとしたのは昨日と違う。


「おい、ここ開けろ!」

「ドアから入ってこいよ!何で窓なんだよ!」

「それもそうだな。よし」


2分ぐらいするとちゃんとドアから入ってきた。


「敬礼!玲太、零助の見舞い来たであります!」

「何で軍隊の真似なんだ?」

「おっ、紗愛花さんいるんすね。ラブラブだねぇ。もしかして俺、お邪魔ですかね?」

「そんなことないけど」

「いやいやいや、気を使わなくて良いっすよ。零助、これ見舞いな」


颯爽と紗愛花に花を渡してくる。


「んじゃあな。アディオス」


そう言うと本当に帰っていった。


「何しに来たんだろう」

「冷やかしに来たんじゃね?」

「それもあるかもね」


俺らは面会時間まで喋る。そして紗愛花が帰ると俺は寝た。


こんな過ごし方が退院前の日までずっと続いた。朝は朝食を食べて、紗愛花とお話して、昼食を食べて、紗愛花とお話して、夕食食べて、紗愛花が帰って少ししてから俺は寝る。退院が近くなったある日聞いてみた。


「テスト、大丈夫なのか?もうすぐ2週間前だぞ?勉強しないのか?」

「それは零助君も同じだよ。私は毎日勉強してるよ」

「そ、そうか」


俺は少し考えて


「そうだ。俺が退院したら俺の家で勉強会をしないか?」

「え?でも私勉強してるけど」

「紗愛花じゃなくて俺がしたいんだよ。ダメか?」

「大丈夫だよ」

「よっしゃ!退院まで楽しみにしといてくれ」


強引だったが、仕方ない。紗愛花も俺の意見を聞いてくれたことだし、ちゃんとやらないとな。それにはまず、さっさと体治さないと。


「ねぇねぇ零助君」

「なんだ?」

「キス…しない?」

「キス?なんで?」

「良いじゃん。ダメ?」

「良いけど。ん!」


良いと返事をするとすぐにキスしてきた。早いな。


「ぷはぁ」

「ありがと。そろそろ時間だから帰るね。またね零助君」

「あ、ああまた明日」


あのキスには何の意味があったのだろう。まあ良いや取り敢えずいつも通り寝るとしよう。今日はどんな夢が見れるのかな。

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