第31話 テスト開始!
誤字脱字、文章で変なところがあればご報告よろしくお願いします。
「うまい!」
「ありがと」
今日の夕飯はオムライスとコンソメスープ。どちらも美味すぎる。紗愛花は将来料理人目指した方がいいんじゃないか?そう思いながら俺はオムライスを食べ終える。美味いんだから仕方ないよな。
「あー美味しかった。ごちそうさまでした」
「お皿とお椀と箸は水に浸けといてね」
「了解」
シンクに水を張ってある桶の中に皿などを浸ける。何か紗愛花、お母さんみたいだな。
「それでゲームしちゃったんだけど、これから勉強どうするの?」
「………ちゃんと歯を磨いて寝よう!」
「ふぇ?」
「多少俺の問題を見て勉強するぐらいでちゃんと睡眠をとらないと、万全の状態でテスト受けれるようにね?」
「そっか、そうだね」
ここまで勉強したんだ。玲太の二の舞になってほしくない。
「テスト前にそれ見直したらそれだけで勉強になるはず」
「わかった。じゃあ歯、磨いて来るね」
俺はテレビをつけて、録画したクイズ番組を見る。やっぱりクイズ番組は勉強になるよな。
「じゃ、おやすみ」
「ん、おやすみ紗愛花」
紗愛花の寝床は2階の客用のベッドである。本当に回数は少ないけど、たまに母さんの知り合いが止まりに来たりするので「こういう部屋があった方がいいよね」ってことで物置にされていた部屋を片付けて作った(半分以上俺が頑張って)。
「さて、俺も歯磨いて寝るか」
テレビを消し、洗面所に行って歯を磨く。歯を磨き終えると自分の部屋に行ってベッドに飛び込む。登校時からあれだけ睡眠を取ったのに、ベッドに入った瞬間、眠気に襲われる。もちろん俺は抵抗することなく眠りについた。
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「ふぁぁぁあ、よく寝た」
朝起きて一番にそう言う。今日からテスト。頭をさっさと覚醒させておかないと。
「零助君起きた~?」
「起きたよ~。今からそっち行く」
俺は自分の部屋から出てリビングに向かう。食卓にはもう朝御飯が用意されていた。
「いただきます」
「いただきます」
いつもより素早く味わいながら食べる。やっぱりうまい。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした。皿と―」
「お椀と箸は水に浸けとくだよな?」
「うん。よろしくね」
言われた通りして、俺は歯を磨いて自分の部屋に戻る。えーっと、全テスト内容思い出して必要な物を鞄に入れると。あとは制服に着替える。用意終わり。時間も余裕を持って。
「じゃあ零助君、行こっか」
「そうだな」
俺たちは普段通り登校する。途中で見える生徒はプリントを見てたりノートを見てたり教科書見てたりと危ない。まあ、普段通り喋って登校する俺たちの方がおかしいんだろうけど。
学校に着き、靴を履き替えて階段を登る。そして教室が違うから別れるというときまでずっと話をしていた。教室に入るとすぐさま玲太が近寄ってくる。
「なあなあ!あのゲームどうだった?」
「面白かったぞ」
「やった!じゃあやろうぜ」
「お前、勉強は?」
「お前に言われたかねぇよ。大丈夫さ…きっと」
「心細い声が聞こえたんだが?」
「気にするな。さーやるぞ。もちろん持ってきてるよな」
「お前がやりたがるのは分かってるからな」
俺は鞄からゲームに使用するカードを取り出す。
「絵、きれいだなぁ。紗愛花さんが描いたんだろ?」
「そうだ。いい感じに仕上がってるだろ?」
「お前を誉めてるんじゃないぞ?」
「それでも彼女が誉められているのは嬉しいさ。さ、やろうぜ」
テストが始める数分前までの間、ずっとやってた。一試合長くて一分で終わるから何回もできる。それがこのゲームの良さだ。
「そろそろ始まるし、片付けてくる」
「りょ、じゃあテスト、頑張ろうぜ」
「ああ」
カードを片付け、今日使う筆記用具を取って席に座ると同時に先生が入ってきて
「全員席について、テストを始める」
と言う。この段階で眠気が来たが我慢我慢。テストが配られる。配り終えると先生は腕時計をじっと見つめる。
「時間になった。テストを始めろ」
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俺は己村 星宝。俺は中学校では一番頭が良かった。塾に行かず、家庭教師もとらずに一位をとるから、周りから「天才天才」とちやほやされる。その頃の俺は本当に自分が誰よりも頭が良いと思っていた。だからおもいっきり勉強した。高校最初の1、2ヶ月は体調を崩しまくり、休んでいた。しかし、俺は定期テストでとんでもない光景を見た。前の席の男子が開始10分で寝てるっていう光景を。
(こいつ、一番頭良いAに居るのに馬鹿なんじゃないか?)
俺は特に気にせず自分の問題を解いた。1、2ヶ月休んでいたということが少々響いていて多少解けない問題があったが、それでも全力でやれたと思う。だけどやはり気になる前の席の男子。全てのテストで開始10分程度で眠り始めるのだ。
そして、順位発表の時、ものすごく驚いた。多少休んでいたとは言え、俺が三位になっていたのだ。二位はB組のやつ。これが結構悔しかったがそんなことよりも一位に開始10分で寝ていたやつが居るのだ。俺はそいつの方を見る。そいつはすました顔で順位表を見ていた。
俺は天才だ。秀才等ではたどり着けない頭脳を持っている。だがあいつ違う。あいつは化け物だ。それを思いしらされた。
今回も彼は開始10分ほどで寝る。すなわち、彼はこの難問ばかりの問題を10分ですべて解ききったと言うことだ。勝てるわけがない。どんな天才だろうとあの化け物への勝ち筋が見えないだろう。だが食い付いてやる。何がなんでも無我夢中で、頂点に立つ化け物に並ぶ。それが今の目標だ。
プロフィール
ヒロイン
名前 橋上紗愛花
誕生日 7月3日
年齢 15歳
職業 高校生
趣味 零助のことを考えること、零助のためになること、他零助関係多数。
部活 陸上部
彼氏 真都零助
親友 島坂華樹
IQ 137
元カレ 藪鹿〈やぶしか〉 古矢〈ふるや〉
ここだけのトーク
零助 「紗愛花、趣味が俺関係多数て」
紗愛花 「それはね、零助君が好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きでたまらないからだよ」
零助 「お、おう。ありがとう。けどこのコーナー一体何なんだ?」
紗愛花 「作者が零助君みたいな裏設定作れてないからトークコーナーになったんだよ」
零助 「なんかゲーム終わらせた後のおまけみたいになってないか?」
紗愛花「それ言っちゃダメだよ(威圧)」
零助 「すんません」
紗愛花 「それじゃ、いっせーのーで!」
零助、紗愛花 「『第31話 テスト開始!』を読んでいただきありがとうごさいます!」