再びの旅立ち(下
先に出たほかの面子を追って裏口から大聖堂を出る途中、カークスに呼び止められた。
「失礼、以前頼まれていたローブが完成いたしましたので、お帰りになる受け取って行かれませんか」
「そいういえば頼んでたな」
「あ、私が受け取ってきます。レオさんは先に行ってください」
「解った。戻って見当たらなければ、先に宿へ行っておいてくれ」
ごめんなさい。と言って駆けていくリサの背中を少々心細い思いで見送り、再び城下町に向き直ると、レオは軽く息を吐いて歩き出した。
色々と用もある為か他の面子は先に行っているようだったが、宿は迎えが来るまで泊まっていたのと同じところを利用しているらしいので、道すがら探す事にした。
エルフに貰ったコンパス使い、この街に入ってきたのと大体同じ方向へ歩いていると、露天で鎧を見つめているギルを見つけた。
「ギル、ちょっといいか」
「ん、もう立ち直ったのか。どうした?」
「アルバートの事なんだが……」
「連絡が無くなってから、どうもおかしいと思ってたし、まあ、どうせうまい事言い包められたんだろ。今更気に病んでもしょうがないだろう」
「大体──というか、ほぼ言われた通りだ、すまん……」
「気にするな。俺は、暫くは篭りっぱなしになるだろうと思ってたくらいなんだ。元々後衛不足も懸念してたし、それ程悪い話じゃないと思うぞ」
ところで……と、ばつが悪そうな顔をしたギルが幾分かトーンを落として続ける。
「リサが居る所じゃ言わなかったが……レオ、本当に良かったのか?」
「何が……って、聞くまでも無いか」
この状況で出る話題など、レオが留まる事を決めた話に決まっていた。
ギルも頷き、雑踏を見ながら続ける。
「そりゃ、俺達からすりゃ助かるって言う以外にないけどな。レオにとっちゃ、ホワイトパールに嵌められたって事じゃねぇか。
俺みてぇに弱い冒険者は、いつ死ぬかってよく考えるもんなんだが……お前も、これでもし死ぬような事になりゃ、絶対後悔するぞ?」
「かもしれないけどな」
レオもまた、リサが消えていった雑踏を見ながら答える。
「どっちを選んだって後悔するなら、俺はこっちの方がいい。そう思っただけだよ」
ぼんやりとした表情に反して、その口調から強い意志を感じたギルは、やれやれと首を振った。
「相変わらず、とんだお人好しだなぁ。一体後何回騙されりゃマトモになるんだか……」
呆れ果てたといった様子のギルに、苦笑したレオが補足する。
「アルバートの話じゃ、ハイエルフは精神や思想の変化が起こりにくいらしいからな。ひょっとしたら、その辺の影響もあるんじゃないか」
「そりゃ、恩返しのし甲斐がありそうだ……」
苦笑しつつ露天の物色に戻るギルを見て、レオは今更ながら日常に帰って来たんだなと実感した。
いつも通り頼りがいのあるギルに安堵しつつアルザダとゲオルグの事を聞くと、アルザダは元々用事があったとかで人に会いに行き、ゲオルグは鍛冶屋で新しい剣を買うと言っていたらしい。
「もし鍛冶屋に行くなら、レオからもゲオルグの奴に、もう少し防具にも金掛けろって言っといてくれ。
アイツは昔っから『攻撃は最大の防御だ。重い鎧なんか纏ったって余計にいい的になるだけさ』とか言って、武器にばかり金掛けて鎧は中古だからな」
この世界ではまだ製鉄技術が発展しきっていないようで、防具はチェーンメイルが主流だ。
思い起こせばゲオルグもギルと似たようなチェーンメイルを着ていた気がするが、あちこち千切れていたりひしゃげていたりしていた気がする。
解りやすく性格が金の使い方に出ているゲオルグに苦笑しつつ、丁度目の前にあった鎧を見てみると、いかにも簡素な作りのプレートメイルに金貨四枚という値札が付けられていた。
それを見たレオは、一応目の前の店主に聞こえないうギルに耳打ちする。
「どうせ鎧を変えるなら俺のを使わないか。この胴衣には劣るけど、普通の鎧よりはかなり頑丈だって」
とんでもない事を当たり前のように言うレオに、頭を抱えたギルが答えた。
「この場合、胴衣より脆い鎧を貶すべきなのか、鎧より頑丈な胴衣を褒めるべきなのか……まぁ、『レオの』持ち物なら何でも凄いんだろうがな。
ともかく、俺は遠慮しとくよ。旅の途中で予備が無くなったら借りるかもしれんが、こう言うのも冒険者の楽しみの一つだからな」
楽しみだというギルの言葉で、レオは何故か《グラビティワールド》を思い出した。
そしてふと気づく。《グラビティワールド》でも、少しずつ装備を整え、友人達とあちこち行っていた頃が、一番楽しかったと。
「確かに一理あるかもな……んじゃ、少しゲオルグとも話してくるよ。今後についての詳しい話は皆揃ってからするから、日暮れ前には宿に来てくれ」
「おう、無駄だろうが伝言もよろしくな」
助言など聞きそうにないゲオルグを思い浮かべ、どうしたものかと曖昧な笑みを浮かべつつ、レオはギルが指した鍛冶屋へ向かった。
ブライ鉄鋼店と書かれた鍛冶屋の店先で、ゲオルグと店長と思しきドワーフが談笑していた。
店はダールにあったバルドのそれと同じような造りで、様々な種類の剣が置かれている。
「よう、復活したのかレオ」
「まぁ何とか。で、まずアルバートの事なんだが……」
気まずそうに切り出すレオに、ゲオルグが面倒くさそうに手を払った。
「あー、別にいいさ、大体解るから。それよか、アンタの方は大丈夫なのかい」
いい加減に慣れたと言わんばかりのゲオルグの対応に、軽く遣る瀬無さを感じたレオだったが、掘り返してもなにもいい事は無いので流す事にした。
「俺は平気だよ。色々あって悩んだのは確かだけど、自分なりに答えは出したしな」
今ひとつ元気の無い様子のレオにを注視しつつも、店の中と言う事もあり、それ以上ゲオルグからの追求は無かった。
深刻な話ではないと悟ったのか、手じかにあった短剣を手に取りながらゲオルグが続ける。
「ふぅん……じゃ、何か別件で来たのかい」
「後は用事って程でもないんだけど、ギルからの伝言だ。『剣ばかりじゃなく鎧にも気を使え』ってな」
「まだんな事言ってんのかい、ギルの奴。アタシの剣技は防御込みなんだから、良い剣を持てば鎧なんて何でも良いのさ」
何故解らないんだと言いたげな口調で暴論を吐くゲオルグに、レオがどこから反論しようかと悩んでいると、傍から見ていたドワーフが割り込んできた。
「おいおい、店主の前で営業妨害とはいい度胸じゃねぇか。どこの森のエルフだてめぇ」
一見喧嘩を売っているような台詞だったが、椅子に座ったままニヤニヤ笑っている所をみると、本気では無さそうだ。
セシリアの言葉もあるし、どうもこの世界のエルフとドワーフの間では、日常会話では喧嘩をしなければならないと言う常識があるらしい。
とは言え、いまいちノリがつかめないレオとしてはどう対応していいか解らない上、出自に関してはとてもいえないので、はぐらかす事にした。
「出自はどこって言われると困るんだけど……出現はダールの近くって事になるかな」
「ん、ダール──って事は、お前もバルドと知り合いか?」
「バルドを知ってるのか」
レオが懐かしい名前に目を輝かせると、先程までブライと話していたゲオルグが解説を入れた。
「アタシも、ついさっきまでその話題で盛り上がってた所さ。なんでも、同郷の出らしくてね」
通りで店の雰囲気がバルドの店に似ている訳だ。と思いつつ、レオはもう一度店内を見渡した。
「へぇ。同郷って事は、ブライもダールの近くの出なのか」
「いやいや。俺らは昔、北から渡って来たんだよ。一時宮仕えで金を貯めて、自分の店を持とうってな。
にしても、どっちの店が先に名店と呼ばれるくらいになるか勝負しようって言ってたんだが、こんなに上客が多いって事は、今ん所俺の方が分が悪そうだ」
当たり前のように残念がるブライには悪いが、レオには彼やバルドが宮仕えをしていたと言う事の方が信じられなかった。
とは言えレオはまだそんな話を自然に振るスキルは持っていないので、別な間違いを正す。
「ゲオルグはともかく、俺は上客とは言えないよ。研ぎは頼んでたけど、品物は買ってなかったからな」
「なんだ、そうだったのか。確かに言われてみれば、見た事の無い剣を持っとるな……」
レオはどこに行ってもドワーフは武器に夢中だなと微笑ましく思ったが、流石にこれ以上あちこちで刀を貸しているとキリが無いので、話題を戻す事にした。
「バルドと知り合いなら、もう少し近くに店を出せば良かったんじゃないか?
ここからだと、ちょっと会いに行くって訳にも行かないだろうし」
刀に興味が行っていたブライは、最後に名残惜しそうに刀を一瞥すると、レオに視線を戻した。
「鍛冶で稼ぐにゃ、正規軍に関わるのが一番確実なんだよ。
まぁ、お陰で半端に気に入られて、量産性の高い剣ばっか打たされるようになったがな……教国は金払いは良いと聞いて来たんだが、国の仕事を断ると一般客も寄り付かなくなるってのは予想外だった」
ブライの言に違わず、店に並べられている剣はどれも同じような形のものばかりだ。
見た限りではどれも作りはしっかりしているようだが、職人として率先して作りたいであろう凝った品物は少ない印象をうける。
「面倒な生き方してるねぇ。人生なんて一回こっきりなんだ、好きなように生きたもんが勝ちじゃないさ」
ゲオルグのあんまりな発言にブライとレオは揃って白い眼を向けるが、それを地で行く『何とかと紙一重』の元Aランク冒険者を前に、反論が面倒になって黙り込んだ。
すると、ギルに続きゲオルグとも普段通りの会話をして気が緩んだのか、急に眠気が襲ってきた。
事情が事情だけに、聖堂に居る間は気にしていられなかった気疲れが出てしまったのかもしれない。
「……ともかく、今夜は今後の事を話し合いたいから、ゲオルグも日暮れ前に宿へ来てくれ。俺は先に行って休んどくよ」
「あいよ」
言外に切り上げると言ったレオにゲオルグが相槌を打ち、立ち去ろうとするレオの背中をブライが呼び止めた。
「おいアンタ、もしダールに戻る事があったらバルドに一回会いに来いって伝えといてくれや。前に一度向こうから誘われてたんだが、この所国からの依頼が多くてな。定期的に収めなきゃならんから、こっちから行くのは無理なんだ」
「ああ、もし会ったら伝えておくよ」
行き先を伝えていない為に口ごもったゲオルグに代わってレオが答えると、ブライは上機嫌に手近にあった小さなナイフを放った。
「駄賃代わりだ。バルドに会ったら、ソイツを見せてやってくれ。見せた後はくれてやるが、見せるまではあんまり傷めるなよ?」
「了解。刃物には困ってないが、こういうのはあまり持って無いからな……ありがたく貰っておくよ」
貰ったナイフをレオが仕舞っていると、先を越されたゲオルグが口を尖らせていた。
「ちっ、報酬つきならアタシに頼んでくれりゃ良かったのに」
からかうようなゲオルグの口調に、思わず吹き出したブライが答える。
「冗談じぇねぇ、お前さんの噂はこの辺でも有名だからな。怖くて伝言以外は渡せんよ」
「うぐ……」
答えに窮したゲオルグをひとしきり笑うと、レオは店を出て再び宿へ向かった。
適当な部屋を取ってベットになだれ込むと、思ったよりも疲れていたのか、睡魔は直ぐにやってきた。
やがて控えめなノックの音で目が覚める頃には、太陽は既に赤みを帯びていた程だ。
「……──オさん、皆食堂に集まってますよ。レオさん、起きてますか?」
レオは昼寝の気だるさを押し込めて起き上がり、瞼を擦りながら声がしたドアの方をみる。
起きなければ明日でも言いと言われているのか、声の主たるリサはそれ以上言わずに立ち去ろうとしたので、レオは慌てて呼び止めた。
「待ってくれ、今起きたから──準備が終わったら直ぐ行く」
「あ、はい」
例の水筒で作った水で布を濡らし、顔を拭いていたレオだったが、ドアの向こうに立つリサの気配が無くならない事に気づいた。
「リサ?先に行ってていいんだけど……」
「いえ、折角なので一緒に行こうかと」
どこと無く歯切れの悪いリサを疑問に思いながらも、待っているならばと急いで支度をしたレオが扉を開けると、目の前に見慣れない服を身にまとった魔術師が佇んでいた。
「どうでしょう、変じゃないですか……?」
大聖堂で受け取ったローブは、元々が装飾過多の派手すぎだった事もあり、大分落ち着いたデザインに変更されたとは言え、リサとしてはだ派手すぎるのではないかと不安に思っていたのだ。
以前着ていた地味なローブから、レオのローブを元に作った鮮やかな青のローブに変わっていて一瞬誰だか分からなかったレオは、声を聞いて慌てて体裁を取り繕った。
「えっいや、良いんじゃないかな。なんと言うか、かなり魔法使いっぽくなったよ」
「良かった。どうせ皆さんには道中見られる事になるので、思い切って部屋に寄って着てみた所だったんです」
ゲームの基準で言えば地味に分類される新しい装いのローブに、見当外れな感想を言ったレオだったが、取り合えずおかしくはないと言う事でリサも安心したようだった。
ただし、レオの感想自体には不満があったようで、渡り廊下を歩く道中に口を尖らせて呟いた。
「ところで、ぽいと言うか一応私は魔術師なんですけど」
「ごめんごめん、正直に言うと元の世界じゃ『本物』の魔術師って見た事なかったから、ちょっと面食らったんだよ」
「そんな事言っても騙されませんよ。こんなに凄いローブがある世界に、魔術師が居ない訳ないじゃないですか」
「あー、そう言う意味じゃないっていうか……ま、仮想空間とかについては、今度時間がある時に説明するよ」
リサの話し振りから察するに、どうやらカスティーヨ大聖堂ではレオに起こった事実は伝えられたものの、詳細については伝えられていないようだ。
考えて見れば《グラビティワールド》について、正確に理解していたのは大聖堂でもイシスだけだっただろう。科学技術の存在しないこの世界で、レオの置かれた状況を人間に理解させるのは、それ程根気の要る作業になると言う事だ。
言葉を区切って、考えに没頭し始めたレオに事情があると悟ったのか、リサの方もそれ以上追求することは無かった。
先行するリサに導かれどう言った経路で説明しようかと悩みながら歩いていると、いつの間にか二人は食堂についていた。
丁度食事の最中だったようで、ギルとゲオルグの会話が聞こえてくる。
「なんだか大聖堂に呼ばれてたせいか、やたらとおまけが付いて来るなぁ。
この宿としちゃ特別待遇なんだろうが、向こうで舌が慣れたせいで、あまり美味く感じられないのが勿体無い……」
「そうかぁ?アタシはフォークで音立てたり、ちょっとスープ零したり、何枚か皿落とした位で配膳係に睨まれて味どころじゃなかったから、こっちの方が良いと思うけどねぇ」
「今の話を聞く限り、完全にお前の落ち度だとおもうぞ……っと、起きたのかレオ」
「おっ、噂の新ローブだねリサ」
既に酒場と化している夜の食堂の中、六人掛けの長いテーブルにギルとゲオルグが腰掛けていた。
二人は振り向いたゲオルグとギルに軽く答えて席に着いたが、アルザダの姿が見当たらない。
「アルザダさんはまだ戻ってないのか」
周囲を伺いながら座るレオに、リサと話し込むゲオルグに変わってギルが答えた。
「ゲオルグの話じゃ、ここに来た時に会った商人から呼ばれて、顔を出しに行ったらしいぞ。レオも寝てるようだったしな、多めに見てやってくれ」
「別にいいさ。一応、俺達の方が雇われてる側なんだから、いつも無理を聞いて貰ってる方がおかしい位なんだ」
肉の炒め物をほお張りながら言うレオに、ギルが苦笑気味に答える。
「それはそうだが、どちらかと言うと、レオみたいな超人を通常の賃金に色付けたくらいで雇ってるんだ、アルザダが恐縮するのも無理はないと思うぞ」
「物理的な強さだけなら、そうなんだろうがな……」
渋い顔で相槌を打つレオに、一度酒を煽ったギルが聞いた。
「ぷはっ──それじゃぁ、先に本題に入っておこうぜ。心配するな、アルザダは魔界に行くってんじゃ無けりゃ、どこだろうと付いて行くって言ってたからな」
一瞬迷ったレオだったが、丁度リサ達も会話を終えたので一先ず進めておく事にした。
「俺としては、取り合えず一度ダールに戻りたいと思ってる。あの街には、色々と世話になった人たちが居るからな。
ただ、あそこは敵の拠点からも近いし、この先激戦区になるかもしれない。だから、皆には無理強いはしないし、道中で別れたいなら多少寄り道してもいいと思ってる」
どの道レオに付いて行くしかないリサは、多少不安げにギルとゲオルグの様子を伺っていたが、二人は十二分に予想の範囲内だったらしく、涼しい顔をしていた。
「ま、レオの事だからそんな所だろうと思ってたし、俺は構わないぞ。元々あの辺りは俺やアルザダの故郷でもあるしな」
「アタシもついて行くよ。故郷に戻っても結局やる事は変わんないし、そもそも敵が攻めてくるのをのんびりまつなんてアタシの柄じゃないしさ」
迷うことなく即答した二人に、レオは申し訳なさそうに聞き返した。
「来てくれるのは嬉しいんだけど、ギルはともかくゲオルグは一度戻っておいた方が良くないか?」
「なーんだ、そんな事気にしてたのかい。んな細かい事気にしなくても良いんだよ、故郷っつっても家族が死んでからは敬遠してたから、ホントに知り合いは居ないのさ」
念のため隣に視線を移したレオだったが、ギルもこれ以上は続けても無駄だろうと視線で語っていた。
「私もダール行きで構いません。乗りかかった船ですから、最後までお供します」
続いてリサも同意し、行き先についてはこれでほぼ落ち着いてしまった。
「なら、悪いけどアルザダさんが戻ったら伝えて置いてくれないか。俺はまた少し部屋で休むから、何か問題があるようなら起こしてくれ」
手近にあった豆をつまみながらレオが言うと、労うように肩を叩いたギルも頷いて返した。
「解った。俺が伝えてやるから、寝てていいぞ。心配するな、奴もこんな事で臍を曲げたりはしねぇよ」
ギルに肩を叩かれ、近場にあった料理に手を伸ばしたレオはもそもそと料理を頬張りながら答えた。
「悪いな……やれやれ、教国に着いてから『元』並に疲れやすくなった気がするなぁ」
昼からなにも食べていなかったので、食堂で何とか詰め込もうとしたレオだったが、胃が弱っていたせいか、注文した炒め物を一皿平らげるだけで精一杯だった。
体はいつの間にか強くなっていたが、中身は打たれ弱い『近藤零夜』のままだと実感させられながら、レオはもう一度部屋へと戻っていった。
こんばんは、作者です。
かなーーーりお久しぶりになってしまって、申し訳ない限りです。
少々リアルで精神的ダメージとか体調を崩しきったり等ありまして、執筆中断しておりました。
一応それなりに立ち直った…………ハズなので、再開したいと思います。
さて、内容についてですが、完全に前回の補足ですね。
友人にも言われていたのですが、どうせ切るならイシスとの会話終了辺りがよかったなぁと……今更ですがorz
追伸。レオとリサの会話なのですが、トランプの頃も含めて現時点では友人~親子の間くらいの雰囲気を出そうとしているのですが、如何でしょうか?御意見いただけたら幸いです。