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詩 技術の時間、彼の元に行く

作者: WAIai
掲載日:2026/06/14

技術の時間、皆、木材を使って作品を作ることになった。


私は先生をじっと見つめ、ふうとため息を吐く。


何か作るのって、苦手なのよねと、自分の不器用さを呪う。


彼はどうしているかしらと思い、席を眺めると、1人で頭の後ろに手を組んでいた。


皆、バラバラになり始めたので、私はチャンスと思い、彼に近づく。


「何を作る?」


聞いてみると、彼が手を組むのをやめ、私を見てくる。


「何を作ろうかな? 椅子とか」

「椅子じゃ大き過ぎるわよ、もう」


肘で彼の肩を小突くと、彼が真剣な面持ちとなる。


「そうだな…。マンガが好きだから、マンガを入れる棚でも作ろうかな」

「あ! それ、いいかも!! 私も本が好きだし」


私は手を合わせ、喜びの声をあげる。

まるで神様と出会ったみたいな、そんな感じで興奮していると、彼に隣に座るように指示される。


「座ってもいいの?」

「いいだろ。どうせ奴は…あ、大丈夫だ。ばれないから、座れってば」

「うん」


周りを気にしながら、椅子に慎重に座る。

まるで着物を身に着けたみたいに、動作が緩やかだった。


「俺が手伝ってやろうか?」

「駄目だよ。自分で作らないと意味ないでしょう」


はっきり断ったものの、すぐにしゅんと小さくなる。

まるで子どもがいじけたみたいに、そわそわし出す。


「あの、その、実は作品を作るのって、苦手なのよね。イラストを描くとか、そういうのならまだいいんだけど…」

「ほら、やっぱり苦手なんじゃん。素直になれよ」


彼の指が伸びてきて、私の額をデコピンする。

軽くだったので、痛くはないのだが、その箇所を押さえる。


「どんなものが作りたいのか、描いてみろ」


紙とシャーペンを渡され、私は恐る恐る、描き始める。難しくなく、また楽なものではなく、頭に浮かべながら、描いていく。


「はい。できた!!」

「どれどれ」


彼が紙を覗き込み、じっと見つめる。

もう1人の先生に見てもらっているようで、若干、緊張する。


「これなら手伝えるかも」

「本当に!? やった!!」


嬉しくなってガッツポーズをするが、周りの人間はもう動き始めていて、カンナなどの道具を使っている。


速いなと思いつつ、彼に聞いてみる。


「あなたは何を作るの?」

「そうだな…。ちょっと、シャーペンを貸して」


借りたものを返すと、彼は男らしく大胆に描いていく。そのスビードは、もう頭の中で完成しているようだった。


「うわ…。すごい。これを作るの?」

「おう。先生に見せに行こうぜ」


彼に誘われ、私は後について行く。

不器用な私だけど、よろしくね。

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