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ファインド・アイズ (探し屋と女子高生)  作者: てんまる99
銀の糸編

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風香願望

主人公の譲は無事に鍛錬を終えたが‥。

「んっ‥‥そこ‥いい‥」

ベッドに横たわった涼花が吐息を漏らした。

灯りを落とした俺のアパート。

カーテンも閉めて室内は薄暗い。


ぴくり、と涼花の睫毛が震える。

「ここ? この、コリコリしてる所か?」

俺は少しだけ力を込め、親指を涼花に押し付けた。


「そう‥もっと‥」

「ふう、随分と溜まってたんだな‥」

「だって、こんなの始めてで‥んっ‥」

再び涼花は身体を震わせた。


「駄目ですよ、譲さん。焦りすぎです」

傍らの風香ちゃんが俺を諌める。

「女の子は敏感なんですから‥もっと優しく‥」


言われ、おれは力を微調整した。

「こ、この位か?」

「ん‥良い感じ‥だよ」

「そうそう、そのままゆっくりと‥」

「んっん~~っ!」

涼花が軽く身体を反らせる‥‥。


「ちょ、ちょっと、ストップ!」

俺は思わず部屋を出て、深呼吸した。

駄目だ、こんな密室で美少女2人とマッサージ練習なんて。

俺の理性が崩壊してしまう‥。


「もう、良いところだったのに‥」

「護さん、鍛錬はまだ終わってませんよ?」

室内から2人が声をかける。


そう、俺は部屋で風香ちゃんから気のコントロールを学ぶべく、涼花にマッサージを試していた。

つまるところ、屋敷で風香ちゃんにしてもらった事の簡易版と言った所だ。


涼花が俺と風香ちゃんの関係を疑っているので、実際どんな事があったか、実施してみるという理由もあった。


「これは‥かなり気持ち良いわね‥」

頬を紅潮させた制服姿の涼花がベッドから身を起こした。

「術の中でも秘伝なんですよ、これ」

「わかるわ〜、これ続けたら辞められなく成りそう‥はっ!」


涼花は何かに気が付いたらしく俺を見た。

「ん、どうした?」

「ま、まさかアンタ、今でも風香ちゃんにこれを‥?」

ジロリ、と俺を睨む。

「ま、まさか‥」

「ホントに?」

「た、たまに‥少しだけ」


涼花の顔が今度は怒りで真っ赤になる。

「ちょっ! 未成年にナニさせてるのっ!」

「ご、誤解だ。まだ傷が痛む時があって‥それで」


「ダメダメダメダメー!」

本気で反発する涼花。


「もう、涼花さん。私、別に護さんを取ろうとかそんな事は‥」

そう言う風香ちゃんに涼花は振り返る。


「取ろうとは思って無くても‥‥ちょっと深い関係に成りたいとかは思ってるでしょ?」

「えうっ?」

今度は風香ちゃんが図星を差されて息を呑んだ。


涼花、お前はエスパーか?

どうしてそこまで他人の心理が読める‥。


「そ、それは‥ちょっと‥だけ」

風香ちゃんは俯きながら答えた。

「具体的には?」

更に追及する涼花。

「わ、私あと何年かしたら家を継がなくちゃならなくて‥」

「ふむふむ、それで?」

「その為には婿を取らないと‥」

「確かにね。で?」

「どうせ結婚するなら相手は‥譲さんが良い‥とか?」

「それだけ?」

「こ、子供は1男1女がいいな‥とか」

「いや、家族計画まで決めてるんかい!」

遂に涼花のつっこみが入った。


「ご、誤解しないで下さい、これは私の願望と言うか、妄想でっ!」

ふるふると首を振る風香ちゃん。


「分かったわ。想像は誰でも自由だもの」

「は、はい‥」

風香ちゃんは緊張からか、息が荒い。


「でも、最低限これは叶えたいってライン、あるじゃない?」

「そ、そうですね」

「最低でも‥?」

「最低でも‥」

「言ってみたら? ‥護は聞いてくれるかもよ?」

涼花が悪魔の様に囁く。

‥涼花の心理誘導、巧みすぎる。


「護さんのあ、赤ちゃん、欲しいかなって」

風香ちゃんは真赤な顔を手で押さえた。


衝撃の発言に俺と涼花は立ち尽くした。

「え‥ま、護、どうするのこれ‥」

「涼花が言わせたんだろ‥」

「だってまさかこんな‥」

衝撃と混乱で涼花は二の句が継げない。

恐らく、涼花はデートしたいとか、そういう返事を考えていたのだろう。


「最低でも‥赤ちゃん‥って」

「ま、まぁ、あくまで願望だから‥」

「いや、でもさ‥」

涼花は何かを思案しているようだ。


「これはマズいな‥」

俺は思わずこぼした。

風香ちゃんの願望を知った涼花。

行動をエスカレートさせなきゃ良いが‥。

しばらく平穏に暮らすのは無理かも知れない。

俺は溜め息をついた。

楽しんで頂ければ幸いです。

モチベーション維持のためにもぜひぜひ感想とか教えて下さいませ。

また、連載形式でアップしますので読み逃し無いよう、お気に入り登録も宜しくです。

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