第6話 絶叫の中で目覚めた現実
意識がはっきりとしだして、自分の状況が少しずつ分かりだした。
僕は助手席の足元に向かって、うつぶせになって倒れ込んでいた。
硬い部分に強く押しつけられていたのは、オートマチックのシフトレバーだった。
「……どこだ、ここ……何が……どうなったんだ」
しかし、うつぶせのままでは何もできない。
体を起こして次に備えようとしたが、腰から下が全く動かない…
「あれっ!?、動かない…どうなってるんだ?」
懸命に上半身を動かそうとしているが、下半身は全く反応しない。
腰から足先にかけてなにも感じなくなり、まるで別の生き物になった感じだった。
しかし、このままでは助けも呼べない。
何よりこの状態では頭に血が上ってしまい、意識さえ危なくなる。
仕方がない。
痛みは避けられないとしても、動くしかない。
僕はこのままの状態よりも、助けを呼ぶ位置に移動するための行動する決意をする。
なんとか助手席側から、運転席の上部にあるグリップへ手を伸ばす。
下半身が全く動かないため、腕の力だけで無理やり体を捻り、両腕を使って上半身を引き上げ体を傾ける。
指先がようやくグリップに触れ、力を込めて一気に体を引き寄せた瞬間だった…
「うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
凄まじい激痛が全身を走り、今まで出したことのない大絶叫を上げるのだった。
《次回予告》
絶叫の中、地獄のような苦しみと痛みが
身体に突き刺さる。
阿鼻叫喚の中、絶望が襲いかかる。
次回 『第7話 痛みと恐怖と絶望の中で』
死神に魅入られし者の先にあるものは…




