その辺の大学生が教習所に向かう話
他人の日記を読むぐらいの気持ちで読んでいただけると幸いです。
俺は、東京駅から新幹線「とき」に乗って教習所のある新潟に向かっていた。
本来ならバイクとの触れ合いやこれから始まる免許合宿ライフに胸を躍らせるべきなのだが、一つの「やらかし」によって素直に喜べない状況になっている。
それは大学生にとって一番避けたいもの、、、「落単」だ。
正確には再試験で合格すれば単位は取れるのだが、また勉強して試験を受けなければいけないというのは億劫でしかない。しかも、よりによって必修科目を2つも落としたのだ。バイクの事で頭がいっぱいで勉強を怠った過去の自分を殴りたい。
ただ、落ち込んでも仕方がないので東京駅で買った駅弁を食べることにした。
今回選んだ駅弁は山陽鳥取かにめしだ。新潟に向かっているのになんで鳥取なのかって?そんな小さなことは気にしないでくれ。食べたかっただけだ。
容器はカニの形をしていて非常に可愛らしい。スマートフォンで一枚写真を撮影し、母親に送った。意気揚々と蓋を開けてみるとそこには炊き込みご飯の上にカニの爪とカニを解した身がたんまりと乗っており、非常に美味しそうだ。朝も非常に早く朝食を食べる時間が無かったので尚更食欲がそそられる。
箸を手に取りまずは蟹だけを口に運ぶ。すると当然だが普段食べているカニカマとは全然違う。具体的に何が違うのかというのはよく分からない。その辺の男子大学生に食レポは難しいのだ。とにかく、美味いものは美味い。
炊き込みご飯にはカニ味噌が使用されているらしくこちらもまた美味しい。こちらも細かいことは残念ながらよく分からないが、美味だ。なぜこうも電車内で食べる駅弁は美味しいのだろう。旅をしている高揚感や特別感が旨味になっているのだろうか。
その後もかにめしを駅弁を味わい、完食。正直男子大学生にとっては量が少ない気もしたが仕方がないことである。世界の食事量の基準を男子大学生にしていたら量がとんでもないことになってしまう。
食事も終わり、ぼんやりと空を眺めていた。見慣れない景色や建物をぼーっと見ているだけなのだがこれがまた面白い。なんで面白いかと言われると難しいけれど、なんか面白いのだ。
黄昏ているとスマートフォンに通知が来ていることに気づいた。どうやら教習所からメールが来たようだ。
中身を確認してみるとそこには教習所のアプリについての内容だった。メールに書いてある手順に沿って登録を進める。ここまでくるといよいよ合宿が始まるのかと緊張感が湧いてくる。
登録が終わると自身の教習の予定表や宿泊施設の案内などが出てきた。教習予定を見てみると、「学科」や「技能」が大量に並んでいる。これは骨が折れそうだ。
学科だけでも数えてみると26ほどあり、「これは眠気との対決だなぁ」と腹を括った。
1時間半の移動も間も無く終わりを迎える様で、新幹線のアナウンスが新潟駅が近づいたことを告げている。
俺は荷物を手に取り、新幹線を降りる用意をした。




