第八百九話『お話に入る前の出来事にゃん③』
第八百九話『お話に入る前の出来事にゃん③』
《我が物顔で、お庭にいる鳥かもにゃん》
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ぱっ!
「し、しまったのわぁん!」
『言葉のとぎれるタイミング』
「で現われるはず、
だったのにぃ」
ぱたぱたぱた。
「ほんの少し出遅れたのが、
命取りなんて。
といって今さら」
『隠れてやりすごす』
「わけにもいかないしぃ。
んれじゃあ、
まるっきりのきり、
にアホなのわぁん」
あたふたあたふた。
《あわてふためくアホ。またにゃんとも絵ににゃるのにゃん》
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「んにゃ。
さっすがはミーにゃん」
『クイーン・オブ・アホ(アホの女王)』
「の名に恥じにゃい、
ご立派すぎるほどの」
『アホにゃん』
「……なぁんて、
お話そっちのけで」
『エラく感心してる』
「んじゃないのわぁん」
《それもそうにゃん。にゃら再び『お話のネコ』にゃん》
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「おや?
予告もにゃく突如、
上空から姿を現わしたのは、
……ええとぉ」
『にゃあ、あんた、
誰にゃったっけ?』
ぱたぱた、ぴたっ。
「こ、こ、こ、こ」
「んの鳴き声と、
翅から察するに、
……ひょっとして」
『んじゃないのわぁん!』
《まにゃ、にゃあんもいってにゃいのに》
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「断じて」
『こけこっこおぉっ!』
「などという」
『イオラの森のお姫さま』
「ともあろうお方が、
って、
みんながみんな」
『あっけにとられるマネ』
「なんかであって、
たまるかなのわぁん!」
《みずから進んでやってくれましたのにゃん》
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「んにゃら、
にゃあんて、
いおうとしたのにゃん?
正解を教えてにゃん」
「ふむ。
ならばリクエストに応えて、
なのわぁん」
「こ、こ、こ、こ」
『こらああぁぁっ!』
《残念にゃがら、朝の鳴き声としては……つづくのにゃん》