第八百五話『呑(の)まれてしまったのにゃん⑤』
第八百五話『呑まれてしまったのにゃん⑤』
《悠々自適といわれてもにゃあ》
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『心ひそかに期待していた』
「にもかかわらず、
いまだ、
なぁんもしてくれない。
『怒られっぱなし』
「のまんま。
んれじゃあ、いっくら、
温厚なアタシだって、
ムシャクシャ、
くらいするのわん。
モチ、
日を追うごとに、
んの思いは、
さらにさらに、
深く募って、
……そして、ついに」
『くるべき時がきたのわぁん』
《どぉ『きた』のにゃん?》
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「とにもかくにも、
ムシャクシャ、
していたもんで」
『景気づけにぃっ!』
「とかなんとか、
自分勝手な理由をほざいて」
『お祭り騒ぎ』
「の気分で」
『妖力爆風波』
「を放ってみました、
って、
だぁれもいないもんで、
悠々自適に」
『白状するのわん』
《あんたにゃあ》
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「んしたら……なんとまぁ。
こともあろうに」
『イオラの森』
「が」
『混乱のるつぼ』
「と化しちゃったもんで、
さぁ大変」
《んにゃ。反論の余地にゃし。まことにもって大変にゃん》
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あたふたあたふた。
うろちょろうろちょろ。
「ああんもう!」
『どうしたらいいのわぁん?』
《ひとりごとにゃのに、リアルに実演してくれてるのにゃん》
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「なぁんて、
どアタマをかかえ、
あわてにあわてて、
相談しに、
我が家(=精霊の間)へ、
帰ってきた次第なのわん」
《にゃあんともすさまじい一例にゃん……つづくのにゃん》