第八百四話『呑(の)まれてしまったのにゃん④』
第八百四話『呑まれてしまったのにゃん④』
《ムシャクシャしてたとはにゃあ》
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「ミアンが?」
『ミーにゃん』
《にゃにはともあれ、お話の続きを始めるのにゃん》
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きょろきょろ。
「とあたりを見回しても、
だぁれもいない。
……のが当たり前なのわん。
だぁって、
ここ精霊の間に、
棲んでいるのは、
アタシを除けば」
『真実を映し出す鏡』
「のカガミん近くで、
ぶっ倒れてる、
イオラとミアンだけだもん。
……と思わぬ盲点。
カガミんがいたっけ。
んでも、あの子は、
鏡にしては」
『よくできた鏡』
「なもんで、
たとえ聞こえようが、
告げ口される心配は、
さらさらなし。
なもんで、
正々堂々と、
赤っ恥さらしの」
『最新例』
「を暴露するのわぁん」
《どうやら、ミーにゃんがからんでいそうにゃん》
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『実をいえば』
「ここ最近、
なぁんかやたらと、
ムシャクシャ、
していたもんで」
《にゃんで?》
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「……まぁ特に、
理由はないんだけどね。
そうだなぁ。
強いてあげるとするなら、
自分が」
『怒る』
「よりも」
『怒られる』
「ほうが極端に、
多くなったからかなぁ。
……とはいっても、
んれ自体は、ある意味」
『自業自得』
「なもんで容認するとして。
問題はそのあと。
アタシとしちゃあ、
んれこそ」
『成長の証』
「であって」
『お赤飯でも炊いて、
村中でお祝い』
「してもらっても、
決して、
バチなんぞ当たらないと」
《ミーにゃんったら、にゃに世迷言を……つづくのにゃん》