第八百一話『呑(の)まれてしまったのにゃん①』
第八百一話『呑まれてしまったのにゃん①』
《ウチはミーにゃんといつも一緒にゃんよ》
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『欠点のにゃいネコにゃど、
どっこにもいにゃいっ!』
「にゃははっ。
特にウチのようにゃ」
『美しい』
「にゃけが、
とりえのネコはにゃ」
「あぁら。ミアンちゃん。
精霊だってね。
欠点くらいはあるわよ。
しかも」
『美しい』
「だけが、
とりえなのは」
『ワタシ』
「も同じ。
だから、つい……うふふっ」
「にゃははっ。
にゃあ、イオラにゃん。
悠久の昔から」
『美しいのは罪』
「っていわれるのも、
判る気がしにゃい?
にゃははっ」
「そうね。うふふっ」
《お互いの共通点にゃもんで、つい話がはずんでしまうにゃあ》
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「お話がいつになく」
『盛りあがって』
「おられるようですね」
「そりゃそうにゃよ」
『真実を映し出す鏡』
「のカガミにゃん。
にゃははっ」
「うふふっ。
ミアンちゃんみたいに」
『話の判る相手』
「なら、なおさらなの。
カガミちゃんだって、ほら。
いつにもまして、
キレイじゃなくって」
ぽぉっ。
「め、めっそうもありません」
「にゃははっ。
鏡全体が、
ほぉんのりののり、
と赤く赤ぁく、
染まっちゃってるのにゃあ」
「ホント。
カワイいわねぇ。
カガミちゃんって」
「恥ずかしいです。
もうやめてもらえ……」
『はっ!』
「もしや」
《にゃにやらカガミにゃんが気づいたもんで、つづくのにゃん》