1年目~小学2年の時に見た事
今回のお話は、ぼくが子供の頃にお盆では、こんな事が見えていたというお話です。
お盆の時期だけしか見る事が出来ない世界を、霊感のある方は目撃する可能性があります。
実際に、ぼくは子供の頃から、何年にも渡っていろいろな出来事を見てきました。
今や、核家族化、人口減少、昔ながらのしきたりの危機…等、多々ありますね。
このお話での背景は、昭和54年~7年間になります。
その頃の背景が分かる方は、その時代を遡って思いながら、読んで頂けたらと思います。
まずは、ぼくが小学2年の時からスタートします。
お話が、その当時のお盆限定の出来事を書きためたものなので、夏→夏→夏…という感じで進みます。
本文の後、是非、後書きまでご覧頂けたらと思います。
ぼくが中学3年までは、東京都港区のある場所に住んでいました。
現在では、その辺りは高層ビルだらけのビジネス街ですが、その象徴的な森ビルが建ち始めたのが、ぼくが小学校3年生位からでした。(森ビルの有名な建物は六本木ヒルズです)
それまでは、空き地もソコソコあって、子供にとってはいい遊び場でした。
その当時は、第2次ベビーブーム世代だった事もあり、とにかく子供が多く、公園に行けば誰かしら会う感じでした。
では、その頃の青年の方はどうだったかというと、お見合いが盛んに行われており、今よりは独身者が少なかったように思います。
当時はマンションが少なくて、一軒家が多かったと思います。
街並みは、細い路地の両サイドに一軒家が建ち並んでいる所が多々ありました。
そして、各家庭には大概は仏壇がありました。
そんな環境の中、ぼくが物心ついた時には、家の前の細い路地に、お盆の時期だけご老人の集団(中には若い方もいましたが)を見かけるようになったのです。
だいたい、時間にして16時を過ぎる頃に、家の前の路地が
「ザワ、ザワザワ…」
…と、騒がしくなってくるのです。
しかし、日が暮れるとそれが急に静まりかえるのです。
その集団は、普段から見かけている方々ではなく、何で家の前の路地にいるのかが分かりませんでした。
しかし、その中で1人だけ、
「この顔、どっかで見たんだけどな~」
…と、思う方がいました。
結局、その年のお盆の期間中には、その方が誰なのかを思い出せずにいました。
当時は、お盆の期間中は、ご先祖様を迎え入れるという事を、地域ぐるみで熱心に行っていた事もあり、独特の雰囲気がありました。
普段より、仏壇の掃除も入念に行う家庭も多く、お供えも綺麗に並んでいました。
その年の、お盆が終わって1週間過ぎた頃に、家からすぐ斜め前の父親の実家に行った時、ふと仏壇を見たら、
「ハッ…!」
っと、しました。
何と!仏壇の遺影には、ぼくがお盆の時に思い出せなかった方が写っていたからです。
「…という事は、路地にいた方々は、この辺に建ち並ぶ家のご先祖様?」
「どうりで、普段見かけない顔ばかりだと思った」
「でも、ぼくのお爺ちゃんにあたる方は分かっても、他のご先祖様は分からないだろうな…」
何て、いろいろ思いながら、自分が物心ついた頃の、最初のお盆がが過ぎたのでした。