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感情を喪った朝

特に無し

「...い おーい おーい!起きろー!」

「...!?」

「お!やっと起きたかぁ」

ある日の朝男は目覚めた。女は目を覚ましたことに安堵の表情を見せた。男は自分が手に何かを持っていることに気がついた。それを確認してみると四角い箱のような物体だった。

「ん?なんだそれ?」

「......」

女の質問に男は何も答えない。いや答えられないような感じだ。

その箱のような物体をよく見るとヒビが入っていて何故か無性に割りたくなった。男は少し迷った末に割ってみることにした。

「ん?なんだこれは」

割った途端に男は喋り始めた。

「あ、喋った」

男は『言葉』を思い出した。

「これを割れば記憶が戻るらしい」

「へーそうなのかぁ」

女は驚いたような顔をしたが男は表情一つ変えない。

「おいお前名前はなんて言うんだ?」

男は女の質問に対してこう言った

「...分からない」

「記憶がないんだったな」

「そっちは名前はなんて言うんだ?」

「ん?あ!私はエコーだぞ。ゴメンな名前言うの忘れてたぞ」

男の目線の先の女はエコーと言うらしい。

「転生してきたみたいなんだがなぁ」

そう男は転生してきたのだ。しかし、記憶を代償として。

男が寝かせられていたベッドで男の足に何かが当たった。男はそれを手に取って確認してみるとさっきと同じ四角い物体だった。さっきは記憶が戻ったので割ってみた。

男は『名前』を思い出した。

「俺の名前、そう俺の名前はアルファ」

「お?アルファって名前なんだ!それを割ったから思い出したんだね。よろしくアルファ君!」

エコーは嬉しそうにそう言った。

男は「あ、うんよろしく」と返した。

その四角い物体を割ると記憶が戻ることが分かったのでアルファはその四角い物体を探す旅をすることにした。エコーも協力してくれるらしい。

とりあえずエコーの家を出ることにした。すると家の玄関を出てすぐに本が2つ置いてあった。

1つは武器の絵が描いてあるものだった。その本から声が聞こえた。

「この武器の中から選んだ武器をお前達に1つずつやろう」

「え?本当か?」

「あぁ本当だ」

そう言われたのでアルファ達は武器を選んだ。

アルファは槍を選び、エコーは針型手裏剣を選んだ。

もう片方の本は図鑑のようだ。その図鑑の表紙には先程の四角い物体が載っていた。その図鑑で四角い物体を調べてみたところその四角い物体は『memorybox』と言われているらしい。

memoryboxは名前の通り四角の中に記憶の欠片が入っていて開けると記憶が戻るらしい。memoryboxはある一定の人にしか無いものらしくて喪う記憶には個人差があるそうだ。感情まで喪っていると相当memoryboxは多いらしい。それからmemoryboxは略語で『MB』と呼ばれているらしいので、アルファ達はそう呼ぶことにした。

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